富士急モビリティ株式会社(ふじきゅうモビリティ)は、静岡県御殿場市を中心に路線バスや貸切バス事業を行う富士急行の子会社である。営業所記号は「G」を用いる(1995年以前の営業所記号は「F」であった)。御殿場駅を拠点として、御殿場市内や周辺の裾野市、三島市、駿東郡小山町へ向かう地域路線のほか、富士登山バスや富士五湖への観光路線を運行している。また、2024年2月1日に富士急湘南バスを吸収合併したことから神奈川県西湘地区へ運行エリアが広がることとなった。
1990年代から2000年代前半にかけて、富士急行ではバス事業の地域分社化を行ってきた。
富士急モビリティについては、御殿場営業所のみ富士急行直轄のバス営業所として残されていたものが、2020年10月1日に事業譲渡となった(会社設立は5月29日)。
かつて富士急行の直轄営業所としてもう1つ残されていた河口湖営業所は、2012年3月31日の出発便をもって閉鎖。翌日からの出発便は富士急山梨バス(現:富士急バス)本社営業所に移管された。
一方で旧富士急湘南バスは、モータリゼーションの進展とともに、過疎地域の利用客減が進み、一部の路線を除きかなり利用客が減っており、国庫補助をはじめとした補助金を受けて路線維持を図っている路線がほとんどであった。
特に会社の生命線とも言えた新松田駅と国府津駅・湘光園から大井町にある第一生命大井事業所への路線は、通勤客・訪問客輸送による運賃収入だけで富士急湘南バス全体の運賃収入の3分の1を占めていたが、第一生命の組織再編に伴い2011年に大井事業所は閉鎖となり、同町内に設立された新大井事業所へ一部部門が移転するも規模は縮小され利用者数の減少が懸念されている。
2008年当時は、神奈川県内の路線バスとしては、距離あたりの運賃は一番高いが、初乗り運賃は県内では最も安かった。また新松田駅・小田原駅・下曽我駅・山北駅周辺などで現金のみ100円運賃区間を導入していた。
富士急湘南バスは、富士急行グループのバス会社としては、唯一全路線でバス共通カードを使用することができた。また、2009年9月30日までは富士急バスカードも利用でき、日本の路線バスでは珍しい「複数規格のバスカードが利用可能な地区」となっていた。日本国内での他の例としては、中国JRバスの広島県内バスカードで島根県のバス利用ができた例のみである。
なお、フジエクスプレスが運行する「横浜タウンバス」134系統の車内では、富士急湘南バス発行のバス共通カードが販売されていた。
2008年9月1日に路線バスでPASMO・Suicaの利用を開始、2013年3月23日からは交通系ICカード全国相互利用サービス開始により、相互利用できる交通系ICカードが利用可能となっている。
富士急行グループの神奈川県下でのバス事業は1939年(昭和14年)7月11日に富士山麓電気鉄道が松田自動車を合併した事に始まる。
松田自動車は1931年(昭和6年)10月15日に井沢勝之助を中心に設立され、1932年(昭和7年)7月20日に松田駅 - 下曽我駅 - 国府津駅間と下曽我駅 - 井細田間を開業した。以降、松田を中心に路線を伸ばし、1938年(昭和13年)4月には、清水自動車(1927年(昭和2年)2月15日開業の清水村営自動車が1935年(昭和10年)11月13日に細谷力蔵に払い下げられる)と道了山自動車(山北駅 - 関本間。1931年(昭和6年)7月22日開業)を合併して山北から御殿場まで路線網を拡大。足柄自動車(現在の箱根登山バス)と勢力を二分した。この間経営は静岡県で富士自動車を経営していた西村清策の手に移っていたが、その富士自動車はこれより前の1937年(昭和12年)3月12日に富士山麓電気鉄道に合併され、西村も同社の役員に迎えられたこともあり松田自動車も富士山麓電気鉄道に合併することになった。これにより富士山麓電気鉄道は足柄上郡の乗合バス路線をほぼ統合した。さらに合併後、富士山麓電気鉄道は1940年(昭和15年)11月27日に下曽我自動車(小田原町緑町 - 曽我村曽我野 - 下府中村西大友間。1933年(昭和8年)3月18日高野綾子が開業)を買収して小田原に進出した。
戦後も1956年(昭和31年)3月9日に松田町営バス(松田駅 - 宇津茂間。1949年(昭和24年)4月1日寄村営バスとして開業)を譲受している。
元は富士急行御殿場営業所であったが、2020年に富士急モビリティが設立され分社化されたものである。
本社敷地内(旧富士急行御殿場営業所)にある。富士急オートサービスの工場が併設されており、富士急静岡タクシー(御殿場営業所のみ)や御殿場プレミアム・アウトレットで使用される箱根登山ハイヤー所有のシャトルバス車両などが検査を受ける。
富士急行時代の旧営業所跡地には、2013年8月にケーズデンキ(ギガス運営)がオープンしている。また旧営業所構内には、高速バスの利用者用駐車場がある。営業所移転後も高速バス停留所は移転せず、停留所名も「富士急御殿場車庫」のままであったが、2015年4月25日に「御殿場市立図書館前」に変更された。
富士急モビリティ湘南営業所(ふじきゅうもびりてぃしょうなんえいぎょうしょ)は、神奈川県の足柄地域を中心に乗合バスを運行する営業所である。
元は富士急湘南バス株式会社(ふじきゅうしょうなんバス)であり、神奈川県足柄地域で乗合バス事業を営む富士急行の子会社であった。営業所記号は「M」を用いるが、これは富士急行松田営業所のエリアを引き継いだためである。
車体外部の行先表示機のLED化により、静岡県内の富士急グループのバスでは系統番号を見られる機会が徐々に少なくなってきているが、御殿場営業所では極力系統番号を表示するようにしていた。ただし、2013年以降に設定された路線や三島線では表示しない。
なお、観光利用の多い路線では2019年4月1日より従来の系統番号に代えて、新たに路線記号が導入された。これは幹線ルートを表すアルファベットと経路を表す数字から構成されており、富士急グループでは同年2月14日より先行して導入されている富士急バスと同様のものである。以下、路線記号が導入された路線は運行経路の冒頭に示し、従来系統番号が付与されていた場合には括弧書きで併記する。
当社の路線バスでは、PASMO・Suicaおよび相互利用可能な交通系ICカードが利用できる他一部の路線ではVISAタッチも利用可能。
富士急バス(本社営業所)と共同運行(お宮橋経由便(C1)は当営業所のみ担当)。
静岡県側から富士五湖へアクセスするための主要路線の一つ。年間を通じて観光客の利用が多いが、静岡県駿東郡小山町須走、山梨県南都留郡忍野村の地域輸送、陸上自衛隊富士駐屯地関係者の輸送、ファナック本社工場、キリンディスティラリー富士御殿場蒸溜所への通勤輸送、さらにはキリンディスティラリーの見学客輸送など多彩な役割を持っており、山間部を越える路線にもかかわらず終日30分間隔でいずれかの系統が運転される。
なお、A2(御84)は、系統番号設定当初は、「御87」(初代)を表示していた。
2015年(平成27年)11月1日付で御殿場プレミアム・アウトレットを発着する全便の経路変更が行われた。御殿場駅と滝ケ原下の間が後述の青年線と同じルートを取るように改められ、御殿場市馬術・スポーツセンターへのアクセスを可能にした。山梨県内では吉田高校南口を経由するようになった。この経路変更以前は、御殿場営業所所属車のみ「御87」(4代)を表示していた。2018年10月1日より、一部の便が山梨県内でお宮橋経由に変更された。
御殿場駅 - 河口湖駅の系統の補完的な役割として、早朝と夜に集中して運行される。地元住民や陸上自衛隊富士学校関係者の利用が中心。
御殿場 - 河口湖間をより早く移動したいというニーズに応え、2017年10月1日運行開始。前述の一般路線バスと比較して所要時間が最大40分短縮した。上記記載のバス停留所のみ停車する。また、富士急ハイランドは一般路線バスと異なり、第1入園口付近の高速バスターミナルに停車する。
富士山エリアと富士山静岡空港が立地する静岡県の大井川流域エリアの交流を促進する取り組みの一環として、2020年2月23日に運行を開始。上記記載のバス停留所のみ停車し、富士急ハイランドでは第1入園口付近の高速バスターミナルに停車する。御殿場プレミアム・アウトレット - 御殿場駅間、富士急ハイランド - 河口湖駅間のみの乗車はできないが、御殿場地区からは両方向に利用できる。富士急行として最期の新規開設路線ではあったが、新型コロナウィルス感染症の拡大により1ヶ月未満で運休に追い込まれ、2022年7月15日に期間限定ではあるものの運行を再開するまで2年4ヶ月の月日を要した。 運行開始当初は、静岡県出身の漫画家「さくらももこ」の作品の一つである『コジコジ』が描かれた専用バスが投入されたが、運行再開の際にはコジコジのイラストのみ剥離された。
なお、2008年 - 2010年にも富士急山梨バス(現:富士急バス)が富士山静岡空港 - 河口湖駅・富士急ハイランド間を新富士駅経由で結ぶ高速バス「富士山静岡空港線」を運行していた。
国道246号の旧道である静岡県道394号沼津小山線と、静岡県道21号三島裾野線を通り、東海道新幹線乗換駅である三島駅へ短絡する。その他矢崎総業本社工場(Y-CITY)、三菱アルミニウム富士製作所、トヨタ自動車東日本(旧・関東自動車工業)東富士工場、東レ三島工場などへの通勤輸送、日大三島などへの通学輸送も重い役割を持つ。
一部便は御殿場駅で河口湖線と接続している。以前は三島本町まで乗り入れていたが、2009年(平成21年)10月1日付で三島駅発着に短縮された。
かつては富士急シティバス(本社営業所)と共同運行していたが、2018年4月2日のダイヤ改正により大幅な減便が行われた際同社が撤退したため、御殿場営業所単独運行となった。
2010年頃までは「三85」または「御85」という系統番号を表示していたが、のちに富士急シティバス所属車は同線での系統番号表示(「三85」または「三17」)を取りやめ、御殿場営業所所属車は「御」のみを表示するようになった。
平日のみ運行。途中の復生病院前までは三島線と同じ。
平日のみ運行。
御18は平日朝のみ、御01は平日夕方のみ、それぞれ片道運行。御01は2018年4月2日のダイヤ改正をもって設定が消滅していたが、2022年4月4日のダイヤ改正にて復活した。
平日のみ運行。2018年4月2日のダイヤ改正により、一色を経由する系統が復活した。なお、復活前は「御37」(初代)を表示していた。
平日のみ運行。かつては「御03」(初代)を表示していた。
平日のみ運行。かつては「駿79」を表示していた。
土休日のみ運行。お彼岸やお盆休みも運行。御殿場霊園線と表記される場合もある。なお、御33はかつては「御38」を表示していた。
土休日のみ運行。お彼岸やお盆休みも運行。小山霊園線と表記される場合もある。
富士スピードウェイでのイベント開催時に運行される。富士スピードウェイの入場ゲート通過後、車内改札が行われる。
陸上自衛隊滝ヶ原駐屯地・アメリカ海兵隊キャンプ富士、国立中央青少年交流の家へのアクセス路線。特にキャンプ富士がある関係で米軍関係者の利用も多いため、富士急グループのバス全体を通じて最も早く行先表示に英語が併記された。米軍関係者の便を図ったものであるため、英語表記が「CAMP FUJI」となっている。
御27・御28は、富士山樹空の森が開業する前は「お胎内温泉」(御胎内温泉のこと)経由と案内されていた。なお、「お胎内温泉経由」と案内されていた当時は、「御27」は「御24」を、また「御28」は「御25」をそれぞれ表示していた。
フジヤマリゾートと一体で開発された富士急十里木別荘地へのアクセス路線であるが、富士サファリパークへの観光客輸送、クラボウ裾野工場への通勤輸送、自衛隊板妻駐屯地への関係者輸送も担う。また、三井住友VISA太平洋マスターズゴルフトーナメントの開催コースとして知られる太平洋クラブ御殿場コースへも行くことができる。
途中の国道469号上では、陸上自衛隊東富士演習場の敷地に挟まれた場所を通過する。
なお、かつては御11は「御18」(初代)を表示していた。
LED表示は板妻行きだが実際の起終点は一つ先の駒門屋まで。 陸上自衛隊板妻駐屯地への関係者輸送を担う。朝と夜の運行が中心。本系統を板妻線と呼ぶ場合もある。
遊園地「ぐりんぱ」、スキー場「スノータウンyeti」など「フジヤマリゾート」各施設へのアクセス輸送を担う路線。
なお、御34・御35ともに、かつては「御20」(2代)を表示していた。なお、「御20」を表示していた当時は、現在のように御殿場駅から東名御殿場インターまで直行せず、御殿場駅東口を経由していた。
ただし、御殿場駅始発時点では正面行先表示器は「御56」(2代)、側面行先表示器は「御57」を表示する。
かつては「御52」を表示し、双方向循環であった。
かつてはいずれも「御55」を表示していた。なお、「御55」表示当時は、同じ系統番号で両方向とも、富士カントリークラブ経由も運行されていた時期があった。
平日のみ運行。
平日のみ運行。
平日のみ運行。コミュニティバスに準じる扱いを受けており、上限運賃が200円となっている。2019年3月31日をもって休止。
ハイキングバスとして4月 - 11月の土休日の運行(片道1本)。2020年度は運休が続いていたが、8月以降に無料シャトル便として運行再開。なお、系統番号設定当初は「駿77」を表示していた。
三島、裾野地区から御殿場プレミアム・アウトレットへの利用者の便を図った路線。クローズドドア方式であり、三島駅 - 岩波駅間のみの利用はできない。アウトレット行のみ料金先払いで三島駅行は料金後払い。共同運行する富士急シティバスは系統番号を表示していない。
ハイキングバス・富士登山バスとして5月から10月の間運行。2017年のシーズンからは御殿場プレミアム・アウトレット始発の便が設定された。
富士登山シーズンのみ運行。2017年のシーズンからは御殿場プレミアム・アウトレットを始発とし、ぐりんぱへ延長運転される便が設定された。
静岡県駿東郡小山町より、小山町コミュニティバスの運行を受託している。
小山町コミュニティバス
一般路線では「漢字+アラビア数字」の東京式の系統番号が導入されている。ただしバス停留所や行先表示機には表示されていないケースも多く、旅客向けの使用としては限定的である。
未病バレービオトピア(大井第一生命館ビル(旧第一生命大井本社、現在はブルックス大井事務所も入居)などを結ぶ路線。
松71がビオトピアへのアクセスの中心で、平日4.5往復、土休日6往復と、土休日の方が運転が多くなる。
ビオトピアから高尾へ足を伸ばす松78は平日朝1往復のみ運転。終着の高尾は、2015年まで神奈川中央交通の路線も乗り入れていた。
松07は新旧の第一生命事業所を循環する路線で1本のみ運転。
丹沢に向かう路線である。あまり本数は多くないが、登山・ハイキング客の利用が多い行楽の時期は増発便も出る。しかし、2002年4月11日には神奈川県生活交通確保地域対策協議会に当系統のうち、清水橋 - 神縄、神縄 - 玄倉、神縄トンネル - 丹沢湖、神縄 - 西丹沢自然教室の廃止、新松田駅 - 清水橋大幅減便という内容の退出意向が提出された。2003年4月1日からは新松田駅〜西丹沢自然教室が国庫補助対象路線となることになり、その過程で玄倉非経由であった松61(新松田駅 - 西丹沢自然教室)、松63(新松田駅 - 中川)などが廃止され、系統整理が行われた。 2017年5月1日に、西丹沢自然教室が西丹沢ビジターセンターに停留所名が変更された。
他の当社路線とは完全に分離された系統で、朝に大井高校行2本が運行される。
松田町北部の寄へ向かう路線である。2011年まで新松田駅 - 松田ランド間は湘南神奈交バスの路線(神04)と重複していた。
中心となる松51は、国道246号から寄入口交差点より神奈川県道710号神縄神山線に入る経路で、平日・土休日とも、おおむね1-2時間に1本程度の運行。
松53・54は、2011年に行われたデマンドバス実験の結果定時バスとして運転されるようになったもので、県道710号から外れた萱沼集落、虫沢集落(長寿橋)を経由する。萱沼上には折り返し場がなく、さらに上った小田原ゴルフ倶楽部松田コース敷地まで行き引き返してくる。平日午前の新松田行、午後の寄行が併せて2往復運転される。平日の寄発の2便目のみ、松田ランドから先も県道710号を通る神山経由として運転。以前は神山経由の本線系統・松52が運転されていたが、国道246号へ入る蛇塚交差点での右左折が危険であることなどの理由で1本のみの運行に削減された。
国府津駅を発着する路線の系統番号に同駅を発着する神奈川中央交通の系統番号と重複しているものがあったが、2021年現在は解消されている。
国02は、国府津駅から県道72号を通り下曽我駅へ向かう路線で、午前中と夕方に運行される。
国07は下曽我駅入口から上府中公園・第一生命新大井事業所を経由する路線で、国府津発は朝夕各2便、新松田発は夕方3便が運転。なお、下曽我駅は経由しない。
松04は御殿場線の東に沿って下曽我駅まで南下後ダイナシティを結ぶ路線で1日2往復の運転。下曽我駅-ダイナシティは区間便の下01がさらに2往復加わる。
新松田駅と小田原駅を結ぶ系統は3つあり、小11・12は第一生命を経由するかどうかの違いである。小14は松04と下曽我駅の先まで同一経路をたどった後、中堀で小11・12の経路に合流する。小15は小14の区間便であり、この区間は平日は併せて毎時1本程度運転されている。小20はこれらの系統の小田原寄りでの循環路線で、平日夕方1本のみ運行。松84は新松田寄りの区間路線で平日朝1本のみ運行。
平野部に移転した第一生命への路線である。第一生命へは他松08・国07・小12も経由するが、第一生命に入る路線は全便が平日のみの運行。急行便である松02は、富士急グループでは珍しく運賃前払いとなっていたが2019年末〜2020年初頭に行われた運賃箱更新により、松02系統も運賃後払い両替方式となった
上記2路線は、新型コロナウイルス感染症の影響によりアサヒビールの工場見学が休止されたため2020年7月より運休となり、さらに2023年1月限りで工場自体が閉鎖されたこともあり、当時の富士急湘南バスのHPからも時刻表が削除されていた。
「山北町循環バス」の名称で、2005年12月1日より運行開始された。富士急湘南バスの定期券は利用できない。また交通系ICカード対応の設備は装備されているが、カードが利用可能なのは山北駅⇔新松田駅間を運行する2路線のみであり、循環各路線では交通系ICカードを利用できない。
車両は、山北町が購入したレトロバス(日野・リエッセ)とボンネットバス風特装車(架装は東京特殊車体)2台を使用しているが、代車として三菱の小型一般路線バスが運行に就くこともある。
2007年4月1日、2008年4月1日に運行見直しがなされた。山北駅発着が基本だが、2008年4月のダイヤ改定から区間便も運行されている。
利用状況は好調であり、2005年12月の運行開始時の1日あたり約70人から95人程度へと増加している。
大井町では、2021年5月から大井町巡回バスの実証運行を実施し、2022年5月から「おおいゆめバス」の名称で本格運行を開始した。 運行は引き続き富士急湘南バスが委託を受けて行うため、富士急の小型車両(主にエアロミディMJ)が使用されており、交通系ICカードも利用可能。
火/ 金曜及び土曜午前のみ、祝日は除く)
かつては双方向運行であったが、晩年は平日朝、片道のみの運行であった。2021年4月5日のダイヤ改正をもって路線廃止(平日のみ運行のため2021年4月2日で運行を終了。最終担当車はG3265)。
日野自動車といすゞ自動車の車両のほか、小山町コミュニティバスで使用されるトヨタ・ハイエースが所属している。
低公害バスとしてCNGバスが2台配置されていたが、営業所近辺にCNG充填設備はなく、富士急ハイランド内エコステーションでCNG充填を行うため、CNGバスの運用は御殿場駅 - 河口湖駅が含まれるダイヤに限定されていた。現在は2台とも廃車となっている。
また、御殿場市やJA共済、地元企業などのラッピングを施されたバスも配置されている。2008年11月4日以降、在籍車両が順次ご当地ナンバー「富士山ナンバー」に変更され、2010年1月現在で全車両のナンバー変更が完了している。
2006年12月31日に日本テレビ系列で放送された『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!! 絶対に笑ってはいけない警察24時』で、ガキ使メンバーが乗車したバスに当営業所の日野・ブルーリボンシティワンステップバス(G2153)が使用された。
2013年には、日野・ブルーリボンシティハイブリッドが2台配置された。
富士急湘南バス時代は、4メーカーすべて揃えていたが、近年は路線車・貸切車を問わず日産ディーゼル(当時、現「UDトラックス」)車の比率が高まっていた。しかしながら同社のバス事業撤退を受け、再び親会社と資本関係のある日野自動車への回帰が進んでいる。旧・第一生命の通勤客を輸送していたことから大型車の比率が高くなっており、2002年に導入された車両は長尺車である。
大型路線車のうち2003年に導入された3台は、西丹沢方面への路線を維持するため、山北町から導入費用に対して補助金が出ているため、山北町の観光名所などを描いた塗装となっている。ただし運用は大型車の入る路線である以外は特に限定されていない。
神奈川県内では最後まで非冷房車の在籍があった。また路線車として中央高速バスの高速車が転用されたこともあったが、12m車ということで路線バスとしては運用範囲が限定されており、貸切車として使用されるほうが多かった。
また、山北駅近くに高さ制限2.9mの箇所があり、以前は比較的多くの路線が経由していた(2009年12月1日以降は山北町循環バスのみ)こともあり、「松田仕様」とも呼べる車両が存在していた。具体的には、大型車の屋根上はベンチレーターまで全て撤去し、冷房も屋根上には搭載せずにサブエンジン型や室内型を採用していたものである。その後は冷房装置が小型化されたこともあり、中型車以下であれば特殊仕様ではなくても乗り入れ可能になった。
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