南海放送株式会社(なんかいほうそう、英: Nankai Broadcasting Company, Ltd.)は、愛媛県を放送対象地域とした中波放送(AMラジオ放送)事業とテレビジョン放送事業を兼営している特定地上基幹放送事業者である。
略称はRNB(ラジオ開局当初のRadio Nankai Broadcastingから)。
開局当時の松山市松前町にあった社屋はラジオ単営の前提で作られていた為手狭である上、テレビ開局時点では送信所を無人化することも技術的な面で難しかったため、テレビ開局当時は、城山送信所内(松山市)にスタジオを構えて放送していた。その後6年間の間に次々に不便な面が浮き彫りになってきた。例えば、
などといったことが挙げられる。
こうした面から、1964年(昭和39年)に松山市道後樋又6-24に放送会館を移転。本社機能とラジオ・テレビの拠点を一体化した(その際に、テレビ親局の無人化も果たす)。初代社屋のあった敷地は、現在は愛媛新聞社に売却されており、愛媛新聞・愛媛電算ビルの一部となっており現存しない。ここは、松山市松前町とされていたが、建物登記による境界線の変更により、現在の住所表示は松山市大手町1丁目となっている。
地上デジタル放送の開始に伴い、それまでアナログ放送をVHF帯で放送していた南海放送とNHK松山放送局の松山親局は、地上デジタル放送開始に伴いUHF帯に移行するため、アナログ放送時代からUHF帯で放送していた県内他社3局の親局と同じ伊予市行道山に移設することを決定。しかし、樋又の社屋からの伊予市へSTL送出が困難であることが判明(行道山に直接送出出来ないため1度城山送信所経由で行道山にマイクロ波を送る必要があったが、既に使用開始から50年近く経過した城山の鉄塔にSTL用のパラボラアンテナを新たに追加するだけの強度はなかったため)、さらに40年以上使用した本社も老朽化していた(1988年(昭和63年)に旧スタジオ棟部分に新館などを増築したが、主要業務を行う本館は基本的に1964年(昭和39年)当時のままだった)。
そこで、南海放送学苑などの文化的活動に使われていた本町会館(通称:メディアパーク)内部を改築し放送業務が出来る状態にした上で新本社として城山アナログ、行道山デジタル、サンパーク内ラジオの各送信所に向けて送信する新体制を敷いた。
移転は3段階に分けて実施した。
1976年(昭和51年)10月、増築用として購入していた初代社屋跡の隣接する土地へ落成。建物は、地上9F、地下1F建て。文化活動(南海放送学苑)や貸ホール(結婚式場など)として活用されていた。
前述の通り、地上デジタル放送に対応した全面改修を施すため、2003年(平成15年)3月に鉄塔を増築、2005年(平成17年)11月まで改装工事が進められ、2006年(平成18年)8月に登記上本社を本町会館に移転した(テレビは8月6日、ラジオは11月14日から本町会館での放送を開始)。これにより、樋又移転以来42年ぶりにかつての本社周辺地域に放送拠点が置かれることとなった。落成当時から1Fにあるテルスターホールは、530平方mあり、約550名を収容することができる。他にもスカーレットホールがある。
出典:
企業・団体は当時の名称。出典:
1953年(昭和28年)2月に高知県のラジオ高知(現在の高知放送)が松山市に中継局設置を計画。これに危機感を感じた地元紙の愛媛新聞が中心となって開局準備を進めていった。
。
南海放送では、(デジタルブックとして発行されたものも含め)以下の5冊を発行している。
南海放送ラジオ局では県内の6つの中波放送局(八幡浜局のみコールサインなしの中継局扱い)の周波数を1116KHzで統一しており、FM補完中継局においても、県内で同一周波数で放送できるように計画しているが、放送エリアが隣接する2つの送信所から同じ周波数で放送すると、エリアが重複する地域の電波干渉が発生する可能性がある。
そこで、この問題を解決させるために、FM補完放送本格開局前の2014年8月24日から、伊予市行道山の松山テレビ親局と新居浜市金子山の新居浜テレビ中継局の敷地にFM同期放送のための実験局を開局し、本放送と同じ91.7MHzでAMラジオと同内容の放送を行った。これまで広範囲に渡って親局レベルにおいて、同じ周波数で同期放送を行うFM局は日本では皆無であるため、国内初の試みであるとともに、周波数の有効活用につなげられるとの期待が寄せられている。その実験の結果、目立った混信等の受信障害がなかったため、2015年3月21日に極高精度の同期放送の実施により、新居浜局を開局した。その実験成果を基にして、大洲と川之江(四国中央市)にも同様の中継局を補助金の交付により整備する予定が計画され、2015年12月1日に正式に本放送を開始。川之江は同局初のワイドFM専用中継局(AMラジオは新居浜局のカバーエリア内である)となった。また宇和島、八幡浜の両市のワイドFM中継局も設置され、2016年3月13日から本放送を開始した。これによりカバーエリアは県内の80%以上となった。川之江局は近接する新居浜局との、八幡浜局は宇和島、大洲の2局との距離の兼ね合いから、新居浜、松山、大洲、宇和島で統一された周波数91.7MHzとは違う91.2MHzで送出を行っている。
2018年8月1日には野村局が周波数91.7MHzで開局した。同局はもともと西予市野村町を中心としたエリアの難聴取解消を理由に2018年内開局予定で準備を進めていたが、平成30年7月豪雨(西日本豪雨)によりこのエリアが甚大な被害を受け、情報入手が困難となってしまった。このため、ラジオでの情報伝達を行えるよう南海放送が四国総合通信局に早期開局を要請、通信局が臨機の措置として7月31日付で免許を交付したことにより繰り上げ開局が実現した物である。なお、被災地向け放送局としての役目を終えた後も、そのまま本来の目的である難聴取解消のための補完局として運用が継続される事になっている。
なお、中継局は概ね松山道沿線において安定した受信が出来るように置局されている。
2028年の免許更新の際、AM放送のFMへの完全移行が予定されているが、それに先駆けた社会実験の一環として、2024年2月1日から3月31日まで、AM中継の新居浜、宇和島、八幡浜の3放送所(放送対象地域:新居浜市、宇和島市、八幡浜市の中継所置局3市の他に、四国中央市、西条市、今治市、西予市、東温市の一部、上島町、伊方町、鬼北町、松野町、愛南町の一部)を減力放送し、同4月1日から当面半年間程度の予定で一時停波する
自社制作ラジオ番組は、主に本社2Fのフロアで制作、送出されている。
以上のスタジオからの放送では、スタジオ内にハイビジョンカメラが設置されており、テレビ同時放送番組やCATV・ウィットIPで映像つきで視聴可能。
放送時間は2023年(令和5年)12月時点のもの。
太字は自社制作番組。
平日朝
平日昼前
平日昼過ぎ
平日夕方
平日夜(ナイターオフ)
平日夜
平日深夜
金曜日
土曜日
日曜日
その他
樋又の旧社屋時代には、汎用スタジオである通称『コアスタジオ』と報道スタジオを設けていたが、本町会館移転後はすべての自社制作番組のスタジオを報道スタジオ1つに集約し、2019年現在は『Ch.4(移転当初は『おかえりテレビ』18時台の『NEWSリアルタイムえひめ』)』および『なんかいNEWS』等のスポットニュース用のセット、『Beans』用のセット、『もぎたてテレビ(旧社屋時代も報道スタジオ内にセットを設置していた)』用のセットが設けられている。(移転から2013年まではスポットニュース用のブースも別途設けられていたが、『Ch.4』のセットに集約された。)報道スタジオでは、『Ch.4』およびスポットニュース用セットの背後に副調整室があり、さらに副調整室に隣接する形で報道フロアが設けられている為、スタジオを使用するすべての自社番組を1フロアのみで制作することが可能な造りとなっている。
【概要】
リモコンキーID 4
2011年(平成23年)7月24日終了時点 可視聴区域は愛媛県、山口県岩国市、柳井市、周防大島等南東部、広島県廿日市市、呉市、尾道市因島等の瀬戸内海沿岸部、高知県宿毛市の一部、大分県東部沿岸部、宮崎県北部沿岸部で視聴可能であった。
【概要】
【概要】
※ 放送時間は2022年(令和4年)10月時点のもの
ほか
☆は愛媛朝日テレビへ移行された番組。★は南海放送で打ち切られたものの、愛媛朝日テレビで再開した番組。
ほか
☆はあいテレビ(開局当時は伊予テレビ)へ移行した番組。★は南海放送で打ち切られたものの、後にあいテレビで再開した番組。
※ほか多数、非ネットでも制作協力に関わっていた番組あり。
テレビ愛媛開局まで
ほか
ほか
○は元アナウンス責任者。●は故人。
現在
異動
退社
太字は同局元アナウンサー
局公式のスマートフォン用アプリを2015年(平成27年)3月より公開している。以降順次、他局にもライセンスを提供している。
東京・全国企業ではなく愛媛県サイドでの企画・開発であり、「ローカル局に最適化された、地域特化型」をコンセプトとしている。
※いずれもハイビジョンカメラを設置
以前設置してあった場所
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