オタゴ大学(オタゴだいがく、英語: University of Otago 、マオリ語: Te Whare Wānanga o Otāgo)は、ニュージーランド南島ダニーデンに所在する国立総合大学。1869年に設立された、ニュージーランド最古の大学である。世界大学ランキングでは常に高い評価を得ており、毎年およそ2万人の学生が在籍している。国内のみならず世界中から留学生が集まっており、母国別留学生の割合において、アメリカ合衆国からの留学生が772人 (2018年)と最も多く、日本人留学生も毎年30〜50人ほど在学している。
1860年代にスコットランドからの初期開拓移民で宗教指導者のトーマス・バーンズ、政治家のジェームズ・マックアンドリューらがオタゴ州議会に高等教育機関の設立を呼びかけ1869年設立された大学(1871年に開校)。ニュージーランドで最も古い大学である。当初は文学・医学・法律・音楽の4つの学術領域で講義を開始する。オタゴ大学の設立に尽力したバーンズが総長に就任したが開校目前の1871年1月23日に死去する。
1874年に連邦ニュージーランド大学の1校になるまでニュージーランド唯一の大学として存在した。この間、アレキサンダー・ウィリアムソンに唯一文学士の学位が授与されている。1873年に法律校(現在の法学部)、1875年に医学校(現在の健康科学部)、1878年に鉱物学部(1987年にオークランド大学へ移転)、1907年に歯学部、1911年に栄養学部、1912年に商学部、1946年に神学部、1947年には体育学部が設立される。
1961年に連邦ニュージーランド大学が解体されオタゴ大学は独立した大学運営をおこなえる大学自治権を取得する。
2007年に教員養成校であるダニーデン教育大学を統合しオタゴ大学教育校(人文学部の一部門)として再編。
ニュージーランド南島で唯一医学系学科を持つ高等教育機関として医学・薬学・歯学・理学療法学を学ぶ学生が多く、オタゴ大学のおよそ7割の学生は地元外出身者が占める。
オタゴ大学、オタゴポリテクニックなど、高等教育機関が多く集まるダニーデン市は、地域人口に対して学生が多く学園都市としての機能を持つ。
2011年7月、アメリカ出身の心理学者ハーリン・ヘイン(ラトガース大学Ph.D.)がニュージーランドの大学では初となる女性学長に就任した。
2017年のQS世界ランキングでは、法学・考古学・開発学・教育学・地理学・生理学・歯科医学・医学およびスポーツ関連学に関わる13分野において、世界の上位トップ100大学にランクイン。特にオタゴ大学の看板学問分野は常に世界上位クラスとして評価されており、2017年のQS世界ランキングでスポーツ関連学は7位、解剖・生理学24位、歯科医学29位、考古学40位、開発学44位にランクインしている。
2019年のQS世界ランキングで、オタゴ大学は総合175位。
ダニーデン校舎の建物は市内中心部に分散している。中央図書館のほか6つの専門図書館を学内に有する。時計台が象徴的なネオ・ゴシック建築の校舎はダニーデンを象徴する建築物であり観光名所になっている。
現在は商学部・健康科学部・人文学部・理学部の4つの学部を有する総合大学である。世界的に高い評価を得ている医学部はクライストチャーチ、ウェリントンに学外キャンパスを持つ。教育学研究と遠隔研究、北島での連絡事務所を兼ねたオークランド校舎をオークランドに、教育学研究と教員養成機関を兼ねたサウスランド校舎(旧ダニーデン教育大学校舎)をインバーカーギルに持つ。
オタゴ大学の7割の学生は地元外から集まる学生たちであり、大学近隣にてフラッティング (Flatting) と呼ばれる単身者同士の共同生活をおくる学生が多い。国家間協定を持つアメリカ・中国・マレーシアからの留学生が多く在籍している。
14ある学生寮で3000人を超える学生が生活している(カンバーランド・コートはカンバーランド・カレッジ併設となる)。各学生寮は独自運営されており、入寮審査、寮規定、寮費などはそれぞれの学生寮で異なる(一部の寮では外部委託)。
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