伊藤 静(いとう しずか、1980年12月5日 - )は、日本の女性声優、歌手。東京都出身。賢プロダクション所属。
代表作に『スターシップ・オペレーターズ』(香月シノン)、『灼眼のシャナ』(ヴィルヘルミナ・カルメル)、『ハヤテのごとく!』(桂ヒナギク)、『咲-Saki-』(竹井久)、『とある魔術の禁書目録』(神裂火織)、『バスカッシュ!』(セラ・D・ミランダ)、『アマガミ』(森島はるか)、『べるぜバブ』(ヒルダ)、『エリアの騎士』(美島奈々)、『ハイスクールD×D』(姫島朱乃)、『食戟のソーマ』(小林竜胆)、 『美少女戦士セーラームーンCrystal』(愛野美奈子 / セーラーヴィーナス)。
元々芝居が好きであり、本、教科書、漫画を読み、ぼそぼそと喋っていたくらいで、台詞を口に出していたという。幼い頃は親に読み聞かせをしてもらうことが好きであり、文字が少ない絵本から児童文学まで色々な種類の本に親しんでいたという。幼稚園時代はオペレッタが好きで、オペレッタをお遊戯会でしていた。学校の演劇部での演劇には興味が無く文化祭で演劇部がシェイクスピアといった舞台をしていたことを尻目に、教室でクラスメイトと芝居を作ったり、演じていたりしていたという。
高校時代に職業としての声優があることはなんとなく知っていたが、その時は全く興味が無かったという。声優を目指したきっかけは、17 - 18歳くらいにアルバイトをしていた時に「CV/○○○○」と入ったゲームのPVを見て興味を持つ。同僚を通して当時アニメの声あてだけでなく、ラジオのパーソナリティ・歌・雑誌など、幅広く活躍していた林原めぐみの存在を知って、「色々なことが出来て面白そうだ」と思ったからだという。その頃は「これから何をしていこうかな」と思っていたため、色々なことにチャレンジできる仕事にひかれていたという。
元々前述のとおり、芝居が好きだったこともあり「そういうお仕事があるんなら、やってみようかな」という軽い気持ちで、東京アナウンスアカデミー、(現:東京アナウンス・声優アカデミー)に在籍し、校内オーディションで賢プロダクションの預かりとなり、スクールデュオ3期生となり2003年にデビュー。デビュー作はアニメ映画『それいけ! アンパンマン 鉄火のマキちゃんと金のかまめしどん』の村人役、養成所に通いはじめて3年目にオーディションで受かったテレビアニメ『TEXHNOLYZE』の蘭役。同じ声優の生天目仁美と声優ユニット「生天目仁美と伊藤静」を結成している。
養成所に入所後は芝居が楽しく「自分に合っているな」と思った。一方で養成所での日々はそれまでにちゃんとした芝居の勉強をしてきたわけではなかったため、すごくたいへんであった。特に苦手だったのがアドリブで、稽古の時にアドリブ合戦のようなものをやらされて、「私には才能がないんだわ!」と思った。現役で劇団に所属している役者に講師に来てくれて、エチュードをしたりしており、台本も何もなく、シチュエーションがあり、好き勝手に演じさせられるわけであった。それがすごい苦手で、「私には無理だ」と思ったという。
元々赤面症で目立ちたがり屋だが、恥ずかしがり屋で、「声優ってそんなに顔を出さなくて済むだろうな」と思っていたという。声優デビュー後、撮影、イベントが多くデビュー当時は少し戸惑っていたという。最初の頃は「自分の芝居を聴いて!」という方向に意識が向きがちで、がむしゃらに自分のキャラクターを演じるだけだった。仕事への慣れのようなのが出てきたのは2004年から2005年にかけての『マリア様がみてる』の途中くらいから『スターシップ・オペレーターズ』の頃。『マリア様がみてる』は女性が多い現場ということもあり、少しリラックスできるようになり、『スターシップ・オペレーターズ』は伊藤の役が主役ということで、ゲストキャラクター役の声優に伊藤が作品の説明などをすることが多かった。それもあり、単に自分のキャラクターについて知るだけではなく、キャラクター同士の関係性、作品全体の方向性などをもっと俯瞰で見るようになったという。
2010年4月21日、初の個人名義ミニアルバム『Devotion』をMellow Headから発売した。
2012年12月5日、自身のブログで結婚を報告した。
また、2012年に死去した紗ゆりの後任として、同年12月から『クレヨンしんちゃん』の2代目・大原ななこ役を引き継いだ。
2016年、第10回声優アワードで助演女優賞を受賞した。
2020年4月30日、自身のブログで離婚を報告した。
声種はソプラノ。
声優としては、アニメ、外画吹き替えを中心に活躍している。
役柄としては、黒髪ロングストレートな外見であることから、外見がそういう役、お姉さん系な役を演じることが多い。
子供っぽい子の役などはそのゾーンに強い人物がおり、なかなか挑戦できなかったりしている。ある作品のオーディションを受けていた時に、5役くらいあったが、その中に「私これ受けるんだろうなぁ」というどストライクなキャラクターがいたが、「私が受けてください」と言われていた中にはその役はおらず、代わりにすごいロリキャラがいたという。それで「これは冒険してくれたんだ!」と思い、すごい練習してスタジオに行ったところ「すみません、間違いでした。伊藤さんに受けていただく役はこちらです」と結局どストライクなキャラクターを受けていた。
あまり演じそうにない役でも、現場で他の人物が演じているキャラクターは「なるほど、そうやってやるんだ」と研究しており、そういう役を家で1人で演じてみたりしている。どんなに気持ちを切り替えて別人を演じていても、似たような雰囲気の役が重なると、視聴者が耳で聞いていた時に「あのキャラと同じ」と思われてしまうかもしれないという。同じ人間が演じていることから「声質が似てしまうのはしょうがないけど、表現の方法はたくさん持っていたい」と思うため、悔しいという。
性格は姉御肌で通っており、主にツッコミ役として振る舞う。一方で隙も多く、特にお化けといった類のものは大の苦手だというが、部屋を暗くしてベッドと壁のすき間に挟まりたくなることがあるように、狭い所好きな一面もある。
かねてよりゲーム「スーパーロボット大戦シリーズ」への出演を将来の夢としており、ロボットものアニメの出演を熱望していたが、実際に2009年には『スーパーロボット大戦NEO』にてオリジナルキャラクターのシャーリィ・ルノイエ役で出演し、2012年発売の『第2次スーパーロボット大戦Z 再世篇』にて『天元突破グレンラガン』のダリー・アダイ役で出演した。
学生時代はバスケット部、テニス部に所属していた。高校生の頃、ゲームショップでアルバイトをしていたことがある。その店には、声優を始めてからもしばらくおり、7年くらいアルバイトしていたという。目が悪く、普段はコンタクトレンズを愛用している。また、眼鏡を着用していることもある。
趣味は釣り、歌、スキューバ・ダイビングを挙げている。大型バイクに乗っており、愛車はトライアンフである。東京モーターサイクルショーのイベントにも出演している。
ビールが大好きなことで有名で、『WORKING!!』の小鳥遊梢役や『ゆるキャン△』の鳥羽美波役など酔っぱらいの役を演じる機会が多い。ビールに対する理解を深めるため、ビアソムリエの資格を取得している。
太字はメインキャラクター。
※はインターネット配信。
Owlapps.net - since 2012 - Les chouettes applications du hibou