『Strawberry Time』(ストロベリー・タイム)は、松田聖子通算14枚目のオリジナル・アルバム。1987年5月16日発売。発売元はCBS・ソニー。
解説
聖子の音楽シーンへの完全復帰第1作目。通算23枚目である先行シングル「Strawberry Time」のイントロがフェイドインするアルバム・ヴァージョンを含む全10曲。
前作『SUPREME』に続き、現役男性アーティストの作曲が大半。大村雅朗以外は全て初起用。聖子自身が作曲したナンバーも収録。
ジャケット写真のカメラマンは篠山紀信。この年出場した『第38回NHK紅白歌合戦』でも、花をあしらったフリフリの衣装でステージを飾り、アイドル性の健在を見せている。
結果的に本作発売後から "ママドル" という新しいジャンルを確立するに至った。
CD・LP・カセットテープと3形態が発売された。なお1987年頃はLPからCDへの移行時期であったが、聖子のオリジナル・アルバムでは当作品で初めて、LPのセールス枚数をCDのセールス枚数が上回った。
1987年12月時点で、CD・LP・カセットテープの合計で100万枚を売り上げている。
収録楽曲
楽曲解説
- Strawberry Time
- 『第38回NHK紅白歌合戦』歌唱曲。先行してリリースされたシングルでアルバムのタイトルナンバー。
- 裏庭のガレージで抱きしめて
- 作曲の "チャック・ムートン" は、当時BARBEE BOYSのギタリストであった、いまみちともたかのペンネームである。
- Kimono Beat
- 小室はシーナ・イーストン、オリビア・ニュートン=ジョン等のポップスの王道歌手をイメージして作った。小室は「タイトルからして、曲の全てを支配してしまった。松本隆さんの書いた詞の勝利」「松田聖子さんは元々歌の上手い人だから、メロディの動きも気にしなくていいし、制約無しに曲が簡単に書けた」と振り返っている。2000年代に入ってからも、コンサートで披露される機会が多い。
- 妖しいニュアンス
- シェルブールは霧雨
- SEIKO名義で松田本人が作曲を手掛けたナンバー。
- All Of You
- 雛菊の地平線
- 大江が聖子に初めて提供した曲であり、後の「Pearl-White Eve」につながっていく。
- チャンスは2度ないのよ
- 福岡県出身のロックバンド・UP-BEATのボーカル・広石武彦が作曲を手掛けたナンバー。
- ピンクの豹
- 曲が終わり、10曲目が再生される間に仕掛けがある。
- 1994年に立川恵により発表された漫画『怪盗セイント・テール』のオマージュ(インスパイア)元になっており、聖子は後に同作アニメの後期主題歌も担当した。
- LOVE
- 辻畑がボーカルを務めるバンド・ピカソが「星の旅人」のタイトルでセルフカバー(歌詞が全く異なる)。
クレジット
- Keyboards:西本明、富樫春生、山田秀俊、笹路正徳、西平彰
- Electric Bass:高水健司、富倉安生、伊藤広規
- Drums:青山純、江口信夫
- Electric Guitar:今剛、窪田晴男、土方隆行、松下誠
- Latin Percussion:斎藤ノブ
- Strings:Joe Strings
- Synthsizer Operators:迫田到、浦田恵司、松武秀樹、藤井丈司、松井隆雄
- Saxophone:Jake.H.Conception、土岐英史、淵野繁雄、高野正幹、石兼武美
- English Horn:坂宏之
- Chorus:比山貴咏史、木戸やすひろ、山川恵津子、EVE、新倉芳美
関連作品
- Strawberry Time
- シングル「Strawberry Time#関連作品」を参照
- Kimono Beat
- Bible III
- Another Side of Seiko 27
- Premium Diamond Bible
- SEIKO MEMORIES 〜Masaaki Omura Works〜
- TETSUYA KOMURO ARCHIVES “T”
- 妖しいニュアンス
- SEIKO MEMORIES 〜Masaaki Omura Works〜
- シェルブールは霧雨
- エトランゼ
- SEIKO MEMORIES 〜Masaaki Omura Works〜
- Seiko Matsuda 40th Anniversary Bible -bright moment-
- 雛菊の地平線
- SEIKO MEMORIES 〜Masaaki Omura Works〜
カバー
- Kimono Beat
-
- 小室哲哉 - アルバム『Hit Factory』(1992年10月21日発売)にてセルフカバー。男性目線からの詞になっている。
- 中島愛 - アルバム『ラブリー・タイム・トラベル』(2019年1月28日発売)に収録。
出典
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