加古川市(かこがわし)は、兵庫県南部の市である。
施行時特例市に指定されており、東播磨地方の中核都市として機能している。兵庫県東播磨県民局に区分される。
兵庫県の播磨地方の東側に位置し、東播磨の中核をなす。公共交通機関としては、JR西日本の山陽本線(JR神戸線)と加古川線、そして山陽電鉄の本線が通る。市街地は加古川町一帯(JR加古川駅周辺)・平岡町一帯(JR東加古川駅周辺)・別府町一帯(山陽別府駅周辺)に形成され、人口も3町中心とする南部に集中している。集合住宅が林立し、重化学工業地帯や大型量販店の激戦区となっている南部と、農村風景が残るのどかな雰囲気の北部とで全く違う景観があり、二面性が見られる。
隣接する高砂市・加古郡播磨町・稲美町とは旧加古郡・印南郡内の市町としてつながりが深く、一体の都市圏を構成している。また、交通の便の良さから神戸市・姫路市のベッドタウンとして機能している。姫路市までは電車で約10分、神戸市(JR三ノ宮駅)までは電車で約30分、大阪市までは電車で約50分(加古川駅から新快速使用・日中時間帯基準)の距離である。(なお、神戸市への通勤率は12.0%である(平成22年国勢調査))
市全体としては神戸市の10%都市圏に含まれるが、加古川の東側に位置する旧加古郡地域は神戸市や明石市、大阪市などへの通勤・通学者が多く、加古川の西側に位置する旧印南郡地域は高砂市や姫路市(特に高砂市)への通勤・通学者が多い。また、平岡町土山は市外局番が078で(神戸市や明石市と同じ)その他の地域は079であるなど様々な指標から神戸市と姫路市の中間に位置する都市と言える。 毎年11月には市内を練り歩き、散歩することの楽しさの発見や人的交流・健康促進を意図した企画「加古川ツーデーマーチ」が開催される。
加古川市の名物は「かつめし」と「鹿児のもち」である。
播磨平野の東部に位置しており、市内を一級河川の加古川が貫流している。加古川の左岸側の市域は全体的に平坦である。これに対して、加古川の右岸側の市域には平坦な場所も存在するものの、山頂が高砂市との市境である高御位山を始め、加古川市内の大藤山・飯盛山などの標高200 mを超える山も見られる。なお加古川の河口近くは高砂市との行政境界であり、加古川市域は左岸側である。
気候は温暖であり瀬戸内海式気候である。市内では比較的雨が少なく、基本的には晴天が多い。夏には猛暑日や熱帯夜になる日もある。冬には寒波の影響で氷点下の気温を記録する日もあり、雪が降ることもあるものの、積雪が見られることは稀であり、仮に積雪が生じても一冬に1回か2回程度に過ぎない。
気象注意報・警報の際には「兵庫県南部」・「兵庫県南東部」・「播磨南東部」・「加古川市」に含まれる。地震観測は市役所(気象庁設置・地点名は加古川市加古川町)と志方(防災科学技術研究所・加古川市志方町)で行われている。アメダスは設置されていない。
1950年の第7回国勢調査では9万7515人であった。その後は神戸市・姫路市のベッドタウンとして人口は継続的に増加した。1955年の国勢調査では10万414人と10万人を超えた。さらに志方町編入前の第12回国勢調査では18万3280人であり、編入後の最初の1980年の第13回国勢調査では21万2333人だった。1995年の第16回国勢調査では26万507人と26万人を超えたが、増加率は緩やかになった。2005年の第18回国勢調査で26万7100人を記録して以降は横ばいとなり、2010年の第19回国勢調査では初の減少となる26万6889人となった。
市の南部は人口増加しているのに対し、北側は人口が減少している。なお、臨海部の金沢町は全域が神戸製鋼所の加古川製鉄所の敷地のため、人口0人の町である。
138.51 km2
国土地理院地理情報 によると加古川市の東西南北それぞれの端は以下の位置で、東西の長さは15.83 km、南北の長さは17.85kmである。
上記経緯からわかる通り、米田町のうち船頭・平津地区は加古川市に、それ以外の地域は高砂市に属する。実質上は一つの町である「米田町」の中に高砂市の区域と加古川市の区域が存在するために、郵便物の住所表記などで外部の人間は混乱しやすく注意が必要である。
自主防災組織
加古川市では、重化学工業や国包建具の製造の他に、ウール製品・靴下・タオルなどの繊維産業も見られる。臨海部には銑鋼量国内上位の神戸製鋼所加古川製鉄所と技術開発センターがあり、内陸部には加古川を挟んで東西に、ウールメーカーの日本毛織(ニッケ)工場が1899年から毛布やウール製品を製造している。ハリマ化成グループの創業地であり、本社、本店は東京に移転したものの、同社が旗艦工場と位置づける加古川製造所が立地しており、また株主総会についても、2023年現在に至るまで加古川市で開催されている。
その他には神戸牛の産地でもある。また、多くの有名牛肉の仔牛の育成をしている。
加古川市の指定金融機関は三井住友銀行で、複数の支店を主要駅周辺に置いている。他の都市銀行は、りそな銀行が加古川駅近くに置いていた支店は関西みらいフィナンシャルグループの店舗再編によりみなと銀行との共同店舗に移行した。地方銀行・第二地方銀行では兵庫県地盤のみなと銀行・但馬銀行が市内に複数の支店を有し、ほかに中国・四国地方本拠の銀行の加古川支店が市内各地に置かれている。
信用金庫は、但陽信用金庫が市内に本店を置く。また近隣地域に本店を置く西兵庫信用金庫・播州信用金庫・姫路信用金庫・兵庫信用金庫も加古川市内に複数の支店を置いている。
かつて存在した学校
・加古川市立上荘小学校
・加古川市立平荘小学校
・加古川市立両荘中学校
最も海側の尾上~別府地区を横断する形で山陽電気鉄道本線が走っていて、山陽電気鉄道本線の市内各駅はいずれも無人駅である。山陽電気鉄道本線とほぼ並行して内陸側に山陽新幹線が通っているものの、市内に駅はない。ここから内陸側に距離を置いて、市中心部付近の米田~加古川~野口~平岡の各地区を山陽本線が東西に貫いている。JR加古川駅が市の中心駅と位置付けられていて、加古川市役所の最寄りも加古川駅である。この加古川駅からは加古川線が山陽本線から北へ分岐していて、厄神駅までは加古川の左岸側を通った後、加古川を渡り、小野市など内陸側へと路線が続いている。
かつてはこれらの他に、三木鉄道三木線(旧国鉄三木線)、国鉄高砂線や別府鉄道も、市内を走っていた。
高速バスは以下の夜行1路線がある。
市内の道路では高速自動車国道・自動車専用道路・一般国道・主要地方道はすべての道路が舗装されている。
8路線ある。
27路線ある。自動車のナンバープレートの表示は「姫路」ナンバーである。近接する明石市や小野市は「神戸」ナンバーである。
旧神野村の区域であり、1951年1月1日から大字名の前に神野町と付けた。
旧野口村の区域であり、1951年1月1日から大字名の前に野口町と付けた。
旧尾上村の区域であり、1951年1月1日から大字名の前に尾上町と付けた。加古川河口の左岸に位置しており、高砂市と接しており、山陽電鉄・JR山陽新幹線・国道250号が縦断している。
旧加古川町の区域であり、1951年1月1日から大字名の前に加古川町と付けた。市内の中心部であり、加古川駅・市役所がある。
旧西神吉村の区域である。
旧東神吉村の区域である。
旧米田町の区域であり、1956年9月30日に大部分が高砂市に、残りの一部が加古川市に編入された。
旧平岡村の区域であり、1951年1月1日から大字名の前に平岡町と付けた。つつじ野、一色西、一色東などは平成以降に新設。
旧別府町の区域であり、1951年1月1日から大字名の前に別府町と付けた。
全域が神戸製鋼所加古川製鉄所であり、別府浜を埋め立てて1970年3月25日に新設される。「金沢」の名の由来は、江戸時代にこの浜地を新田開発した一番地主「金沢九郎兵衛」の名に依る。
旧志方町の区域である。
旧八幡村の区域である。
旧上荘村の区域である。
旧平荘村の区域である。
新興住宅地の造成などを理由に区画の分割が行われ、以下の地名が新設されてきた。
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