山鹿温泉(やまがおんせん)は、熊本県山鹿市(旧国肥後国)にある温泉。毎年8月に催される「山鹿灯籠まつり」が有名。
非常に滑らかで美肌効果があるといわれる。
旅館、ホテルは約20軒で、規模は熊本県内有数。また、歴史の古い温泉街として風情を強調しており、明治時代には道後温泉を倣って温泉街を作ったといわれる。市街地の中にありながら、露天風呂や浴室に工夫が凝らされており、情緒豊かである。湯量も多く、「あし湯」、共同浴場のほか温泉プール(現存しない)などが設けられた。
また、旧豊前街道にある八千代座は1910年に建てられた国指定の重要文化財の芝居小屋で、観光名所の一つ。2001(平成13)年に保存修復工事が終わった。
古くは、平安時代の辞書『倭名類聚抄』に引く「山鹿郡」に「温泉(ユ)」の地名記載がある。
山鹿の温泉は熊本県内で最も歴史のある温泉地の一つと言われ、その起源についてはいくつかの伝説が残されている。一説に、保元の乱で京都から敗走した宇野親治が山狩りをしていたところ、渓谷に鹿が群れ臥しているのを見て、この温泉を発見したとされる。「山鹿」の名もこの開湯伝説に因むという。また、菊池則隆の次男政隆の末裔にして山鹿素行の祖先・豪族山鹿太郎重光が治承3年にこの地に民を移住させ、浴槽を設けて入浴の便を図った。以来、移り住む者が増えて山鹿の町が出来たとも伝える。
宿場町としても繁栄した江戸時代には「山鹿千軒たらい無し」と謳われるほど賑わった。宇野親治が鹿を発見した場所に城主の湯屋が設けられ、御前湯が置かれた。
1923年~1960年まで山鹿温泉鉄道が営業していたが、水害により廃線となった。
2006(平成18)年11月には、菊池川流域の玉名温泉、菊池温泉、植木温泉の3温泉地とともに「菊池川温泉郷づくり協議会」を発足させ、「菊池川温泉郷」ブランド化を目指して共通商品や広域観光ルートの開発などに取り組んでいくことになった。
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