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河出書房新社


河出書房新社


株式会社河出書房新社(かわでしょぼうしんしゃ)は、日本の出版社である。

本社は東京都渋谷区千駄ヶ谷にあるが、2024年3月に移転(5月7日より新宿区東五軒町2-13)が公表された。

3代目社長の河出朋久は歌人でもあり、歌集『白葉集』1 - 3(短歌研究社、2004年 - 2006年)がある。佐佐木幸綱、高野公彦、小野茂樹など学生歌人を社員登用していたこともある。

歴史

1886年(明治19年)に河出静一郎(1857年 - 1936年)によって岐阜の「成美堂書店」の東京支店として日本橋に設立されたのが始まりである。当時は教科書や学習参考書を中心に出版していたが、農学関係書の刊行が次第に増えていった。

1933年(昭和8年)に2代目(静一郎の女婿)の河出孝雄(1901年 - 1965年)が河出書房に改称し、文芸書や思想書を中心に刊行するようになった。1944年(昭和19年)には改造社より文芸雑誌『文藝』を買い取った。1945年(昭和20年)の東京大空襲で被災し、千代田区神田小川町に移転する。

1949年(昭和24年)5月に『現代日本小説大系』を廉価版(定価180円)として出版。1ページあたり53銭という手頃感から人気となり、新たな円本ブームの契機となった。 1950年(昭和25年)に刊行した笠信太郎『ものの見方について』がベストセラーとなる。

1954年(昭和29年)に創業70周年記念企画として総合雑誌『現代生活』の創刊を公告するも、立ち上げの資金を編集スタッフに持ち逃げされた。『現代生活』は『知性』という名で創刊するが、これが遠因となって1957年(昭和32年)に経営破綻、新たに河出書房新社を創設し再建された。同年3月には女性週刊誌の先駆けである『週刊女性』を創刊していたが、倒産に伴い、4号で休刊。同年8月に同誌の編集・発行権を主婦と生活社へ譲渡した。


1965年(昭和40年)、河出孝雄が死去し、河出朋久(1938年 - )が3代目社長となる。1967年(昭和42年)に会社更生法を申請し再度倒産、再建され中島隆之が社長となる。また、子会社「河出ベストセラーズ」を岩瀬順三が1967年に設立。1968年(昭和43年)12月、吉本隆明の『共同幻想論』を刊行する。

1977年(昭和52年)に品川区東大井から新宿区住吉町に移転し、清水勝が社長となる。2年後に千駄ヶ谷に移転し2024年。旧社は登記のみ残し休眠状態だったが、2000年(平成12年)から東大井で営業再開した。2007年(平成19年)、新社と業務提携、販売契約を締結した。

1962年(昭和37年)より文藝賞を創設した。同賞を受賞した高橋和巳は主たる作家となる。主なベストセラーとして1981年(昭和56年)、田中康夫『なんとなく、クリスタル』(第17回文藝賞受賞作)、堀田あけみ『1980アイコ十六歳』(第18回文藝賞受賞作)、1983年(昭和58年)、唐十郎『佐川君からの手紙』、1987年(昭和62年)、俵万智『サラダ記念日』。

文藝賞は山田詠美、長野まゆみ、星野智幸、鹿島田真希、中村航、綿矢りさ、羽田圭介、白岩玄、山崎ナオコーラ、青山七恵、磯崎憲一郎といった優れた作家を輩出。新人作家の登竜門となる。

1997年(平成9年)、俵万智『チョコレート革命』がベストセラーとなる。1990年代末には『文藝』を中心とした若手作家ブームが訪れ、「J文学」が流行。中原昌也、藤沢周などがデビュー。

2002年(平成14年)、社長が清水勝から若森繁男に交代する。主なベストセラーに『大人の塗り絵』シリーズ(累計777万部)。白岩玄『野ブタ。をプロデュース』(後にドラマ化)、山崎ナオコーラ『人のセックスを笑うな』(後に映画化)、青山七恵『ひとり日和』(第136回芥川賞受賞)、秦建日子『推理小説』(後にドラマ・映画化)。

2004年(平成16年)、綿矢りさ『蹴りたい背中』が史上最年少で芥川賞を受賞し、127万部のベストセラーとなる。

2007年(平成19年)、創業120周年記念で、池澤夏樹=個人編集「世界文学全集」(III期、全30巻)刊行開始。近年の文学全集としては異例のベストセラーに。2014年(平成26年)には創業130周年記念で、池澤夏樹=個人編集「日本文学全集」(III期、全30巻)も刊行開始された。

2011年(平成23年)、社長が若森繁男から小野寺優に交代する。主なベストセラーに紫月香帆『やってはいけない風水』、中村文則『掏摸』、赤坂真理『東京プリズン』、伊藤計劃×円城塔『屍者の帝国』(第33回SF大賞特別賞受賞)、いとうせいこう『想像ラジオ』(第35回野間文芸新人賞受賞作)、木皿泉『昨夜のカレー、明日のパン』(後にドラマ化)、佐々木中『切りとれ、あの祈る手を』(紀伊國屋じんぶん大賞2010)、千葉雅也『動きすぎてはいけない』(紀伊國屋じんぶん大賞2013)、高橋源一郎・SEALDs『民主主義ってなんだ?』。

2014年(平成26年)、若手社員4人が「嫌韓などの書籍や雑誌が売れている」という風潮に対し、問題提起するため、小熊英二らの協力も得て「今、この国を考える〜「嫌」でもなく「呆」でもなく」と題した選書フェアを企画した。

2022年(令和4年)、2026年の創業140周年に向けたカウントダウン企画として「日常に読書の栞を」を掲げ、季刊誌『スピン/spin』を創刊。

著名な出版物

雑誌

  • 『文藝』
  • 『スピン/spin』

文庫・新書・叢書

  • 河出文庫
  • 河出ブックス
  • 世界の大思想
  • KAWADE夢ムック
  • KAWADE道の手帖
  • 河出新書
  • KAWADE夢新書
  • 九龍コミックス
  • ふくろうの本 - 図版
  • らんぷの本 - 図版
  • 奇想コレクション
  • 14歳の世渡り術
  • 池澤夏樹=個人編集「世界文学全集」(全30巻)
  • 池澤夏樹=個人編集「日本文学全集」(全30巻)

脚注

関連項目

  • ベストセラーズ - 河出の子会社「河出ベストセラーズ」にルーツを持つ。
  • ハーヴェスト出版 - 日本の出版社。河出書房旧社の代表者の河出岩夫が代表者。
  • ビジネス社 - 旧称「河出ビジネス社」。ビジネス書部門が独立した。
  • 青土社 - 旧河出編集者が設立
  • 作品社 - 同上
  • 坂本一亀 - 編集者(坂本龍一の父)

外部リンク

  • 株式会社河出書房新社 公式ウェブサイト
  • 株式会社河出書房新社 旧ウェブサイト
  • 河出書房新社の文芸書 (河出書房新社の文芸書-765094833527733) - Facebook
  • 河出書房新社 (@Kawade_shobo) - X(旧Twitter)
  • 河出書房新社 (@kawade.co.jp) - Bluesky
  • 河出書房新社 - YouTubeチャンネル
  • 河出書房新社 - メディア芸術データベース
Collection James Bond 007

Text submitted to CC-BY-SA license. Source: 河出書房新社 by Wikipedia (Historical)