『警視庁捜査一課9係』(けいしちょうそうさいっかきゅうがかり)は、2006年4月19日から2017年6月7日までの12年間、テレビ朝日系「水曜21時」枠(水曜 21:00 - 21:54)で放送された日本の刑事ドラマシリーズ。略称は「9係」。主演はS12第1話まで渡瀬恒彦、第2話以降は井ノ原快彦。通算シリーズ12本、スペシャル2本、スピンオフドラマ1本が放送された。
本項での「S」はseason、「SP」はスペシャルを表す。便宜上、
とする。
大都会・東京で日々多発する凶悪犯罪。警視庁は、その事件解決のため捜査第一課に「第9係」を新設した。捜査一課9係の係長・加納倫太郎(演:渡瀬恒彦)を筆頭に、浅輪直樹(演:井ノ原快彦)、小宮山志保(演:羽田美智子)、村瀬健吾(演:津田寛治)、青柳靖(演:吹越満)、矢沢英明(演:田口浩正)の6人の刑事たちが、難事件を解決していく物語。
『はぐれ刑事純情派』『さすらい刑事旅情編』『はみだし刑事情熱系』『相棒』など、数多くの大ヒットシリーズを世に送り出したテレビ朝日の水曜21時刑事ドラマ枠のシリーズ。放送が終了した前者の3番組に代わり、『相棒』に並ぶ、2006年の春からテレビ朝日の水曜21時刑事ドラマ枠のレギュラー番組となった。
事件の複雑化で、一話では解決できない2週連続完結のエピソードも存在している。
2009年のS4からは、タイトルが『新・警視庁捜査一課9係』に変更し、夏クールの放送となった(2012年のS7から『新』が抜け、4年ぶりにタイトルも『警視庁捜査一課9係』に戻る)。また、同シリーズから、監察医の早瀬川真澄(演:原沙知絵)が新たに加入した。以後、番組のスタイルがそれまでのコミカル路線から『相棒』を髣髴とさせるシリアス路線に変化している。また、S3まで毎回のように登場していた加納倫太郎の娘・石川倫子(演:中越典子)はS4以降では登場しない回が増え、新たに加入した原と当初から出演している中越とで彼女たちの出演機会が逆転している。
2006年12月27日放送の年末SPとS6第1話に、『相棒』の米沢守(演:六角精児)が登場した。
2015年のS10からは、7年ぶりに春クールに戻る。
主題歌は、S1から浅輪直樹役の井ノ原が所属するV6が担当するのが恒例となっていた。これは後述の『特捜9』にも引き継がれた。
2017年3月14日、本作で主演を務めてきた渡瀬恒彦が死去した。渡瀬はS10終了後の2015年夏に胆嚢癌が見つかり余命1年の宣告を受けていたが、翌2016年のS11を見事に演じきった。渡瀬はS12についても撮影への意欲を見せており、2017年2月19日の取材会にも出席していたが、ほどなくして体調が悪化し入院。病床でも台本を手放さず、すでに台詞を覚え撮影に向けて準備を進めていた矢先に容態が急変し、帰らぬ人となった。なおこの取材会が、渡瀬が公の場で見せた最後の姿となった。
このため、S12は「主人公不在」でスタートし、第1話の冒頭に過去の映像を使用する形で渡瀬が登場した。その後も渡瀬演じる加納は「内閣テロ対策室アドバイザー兼務のため不在」という設定でVTRのみの登場となり、代わって井ノ原演じる浅輪を主人公としてストーリーが進められたが、その間にも番組のエンディングや番組公式サイトでは「加納倫太郎 渡瀬恒彦」と名前がクレジットされている。
またS12終了直後の6月13日、S11から早乙女静香役でレギュラー出演していた野際陽子も肺腺癌のため死去している。
2018年4月11日、「9係は一度解散し、のちに同じメンバーで特別捜査班を組んだ」という設定のもと、タイトルを『特捜9』と改め、浅輪が正式に主役へ昇格して 新シリーズが開始された。これにより、『警視庁捜査一課9係』はS12をもってその歴史に幕を下ろすこととなった。
9係の所属長は捜査第一課長(通常は警視正)、また係の統括者たる部門長として管理官(通常は警視)が存在するはずであるが、当初から全く登場していない。
歌:V6(avex trax)
下記の日程にてBS朝日で放送されている。
全シーズンCSでは未放送。BSではseason.3までは以後も再放送されたが、season.4以降は放送されていない。
サウンドトラックCDとしてリリースされている。
『スピンオフストーリー』、『エピソードゼロ』、『非番の日の9係』をそれぞれ2009年、2010年、2011年に配信している。脚本:波多野都。
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