鷲(わし、ドイツ語: Adler)は、鷲を用いた紋章の一つ。
鷲の図案は紋章の中で、チャージ、サポーター、クレストなどとして使われている。また頭部、羽、足など鷲の一部が使われる場合もある。
鷲は、強さ、勇気、遠眼、不死などの象徴として使われ、空の王者や最高神の使者とも考えられた。神話では、ギリシャ神話ではゼウス、ローマ神話ではユーピテル、ゲルマン部族ではオーディン、ユダヤ教やキリスト教の聖書では神、キリスト教芸術では福音記者ヨハネなどに関連して使われた。
古くはローマ帝国の国章とされ、ヨーロッパを中心として関連した帝国、王国、貴族、都市、教会などで使用された。現在のドイツ、アメリカ合衆国、ロシア連邦、エジプトなどの国章にも使われている。
世界の公式な紋章の中に鷲を使用したものは多数あり、そのバリエーションも多数あるが、それぞれの色々な伝統を反映している。主な例には以下がある。
双頭の鷲は、特に東ローマ帝国や神聖ローマ帝国に関連して使われた。
アラブ諸国はイスラーム化の前から鷲の図案を使用している。
金色の鷹は「サラディンの鷹」とも呼ばれ、12世紀にサラディンによって使用され、20世紀の汎アラブ主義のシンボルとされた。エジプトは1984年に「クライシュ族の鷲」から現在の「サラディンの鷹」に変更した。
「クライシュ族の鷲」は、以下の各国の他、アラビア半島を中心としたクライシュ族で使用されている。
以下は、鷲ではない鳥の例である。
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