「土曜日の恋人」(どようびのこいびと)は、1985年11月10日 (1985-11-10)に発売された山下達郎通算15作目のシングル。
「土曜日の恋人」はフジテレビ系『オレたちひょうきん族』のエンディング・テーマ曲としてリリースされ、後にアルバム『POCKET MUSIC』にアルバム・ミックスで収録された。山下によれば、曲の構想は1982年 (1982)頃から持っていて、1960年代のスナッフ・ギャレット(Snuff Garrett)が手がけたボビー・ヴィー (Bobby Vee) やゲイリー・ルイス (Gary Lewis & the Playboys) の諸作品のような雰囲気を出したくて作った作品だが、1980年代のデジタル・メディアの中ではもうすでに超アナクロな願望でしかなく、色々な意味で完成までに時間と手間がかかったという。最初はマルディグラの歌にするつもりでタイトルも「永遠のマルディグラ」と決めていたが、「火曜日のマルディグラ」と「土曜日の雨の歌」のどちらにすべきか思案、結局土曜日の歌に決め、タイトルを「土曜日の恋人」に改めたという。完成後、当時の人気テレビ番組『オレたちひょうきん族』のイメージにフィットするような気がして売り込んだところ採用され、『POCKET MUSIC』の先行シングルとしてリリースされた。この作品にはシングル用のミックスが2種類、アルバム用のミックスが2種類と、計4種類のミックスが存在しているというがその後、『POCKET MUSIC』のニュー・リミックス、ニュー・リマスターでの再発時に、シングルとして発売されたものと同じミックスが収録されたほか、後にベスト・アルバム『TREASURES』とオールタイム・ベスト『OPUS 〜ALL TIME BEST 1975-2012〜』に、新たなミックスで収録された。
現在、エフエム北海道(AIR-G')「オレたち転勤族」(毎週土曜日20:00〜21:00)のエンディングテーマとして、使用されている。
「MERMAID」もアルバム『POCKET MUSIC』にリミックス・ヴァージョンが収録され、その後“'91年版”での再発時に、再度ミックスし直されている。山下によれば、曲自体は1979年 (1979)に書かれていたが、ベースのパターンに若干不自然なところがあり、何度かトライしたものの思い通りの感じが出ず、1985年にコンピューターを使ってやっと完成をみたという。ジャケット裏面に“英語盤”と表記されているのは当初、アルバムには自身による日本語詞での収録を予定していたため。実際に歌詞を書いてはみたが、詞の内容がサビの“MERMAID”と合わなかったため結局、アラン・オデイによる英語詞のヴァージョンのまま収録に至った。
両曲とも、シングルのオリジナル・ミックスが2020年 (2020)リリースの『POCKET MUSIC (2020 Remaster)』に、ボーナス・トラックとして収録された。
ジャケット表面には、『ひょうきん族』のコンピューター・グラフィックによるオープニング・シーンがレイアウトされている。
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