『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』(オーズ でんおう オールライダー レッツゴーかめんライダー)は、2011年4月1日より東映系で公開された、特撮テレビドラマシリーズ「仮面ライダーシリーズ」の劇場版作品。
キャッチコピーは「世界よ、これが日本のヒーローだ!!」。
仮面ライダー生誕40周年記念作品にして、東映創立60周年記念作品。
タイトルの「レッツゴー仮面ライダー」は、『仮面ライダー』の主題歌「レッツゴー!! ライダーキック」へのオマージュである。上映当時の最新ヒーローだった仮面ライダーオーズや、これまでに幾度も劇場版が制作された仮面ライダー電王とともに、仮面ライダー1号・2号がメインを務めたほか、歴代の仮面ライダーが登場する。さらに主役ライダーだけではなく、『オーズ』の仮面ライダーバースをはじめとする平成のサブライダーも参戦し、総勢63名から成る「真のオールライダー」の集結が叶った。エンドロールでは、スタッフクレジットが仮面ライダーのアスキーアートで表示される部分がある。
また、原作者・石ノ森章太郎原作の特撮作品の『人造人間キカイダー』、『キカイダー01』、『イナズマン』、『快傑ズバット』から主役ヒーロー4人がゲストとして登場。これについて、プロデューサーの白倉伸一郎は当時の子供たちが親になった40年を一区切りと考え、「人それぞれ、ヒーローが異なると思いますが、本作品では当時憧れたヒーローに再会できます」と語っている。また、ライダー勢揃いは劇場版ディケイドで既にやっていることから、これまでにやっていないことをやろうという含みもあって決まったという。
敵側では、昭和・平成の組織・怪人と結託したショッカーが登場。『仮面ライダーディケイド』(劇場版を含む)で再登場したアポロガイスト、シャドームーン、ジャーク将軍、キングダーク、ドラスのほか、『仮面ライダー』のブラック将軍とショッカー首領、『仮面ライダーストロンガー』のジェネラル・シャドウと岩石大首領、『仮面ライダーBLACK』の大神官ダロムが登場する。
世界観は、1971年から多くの仮面ライダーたちが40年に渡って悪と戦ってきたという設定のもと、これまで各作品ごとに独立していた平成ライダーの世界観も昭和ライダーから続いていると位置づけられている。
キャストは、仮面ライダー1号、仮面ライダー2号、仮面ライダーV3をそれぞれ演じた藤岡弘、、佐々木剛、宮内洋の3人が各ライダーの声で出演する。3人での共演はテレビスペシャル『全員集合!7人の仮面ライダー!!』以来である。また、『仮面ライダーW』でWを演じた桐山漣と菅田将暉も友情出演という形で、Wの変身シーンのみだが出演した。ショッカー側でも、ショッカー首領役として最後の声の出演となった納谷悟朗をはじめとする原典と同様のオリジナルキャストが多く配役されている。ブラック将軍(ヒルカメレオン)役には時代劇の斬られ役として知られる福本清三が配役されているが、これは監督の金田治の推薦によるもので、彼は「東映創立60周年記念作品だから、何かの役で出てもらいたかった」と述べている。
2011年3月15日には完成披露試写会が予定されていたが、東北地方太平洋沖地震の影響によって中止された。
火野映司 / 仮面ライダーオーズと相棒のアンクは3体のモールイマジンと戦うが、モールイマジンは偶然居合わせた少年の記憶を辿って過去に逃亡。そこへ、時の列車デンライナーとともに野上幸太郎 / 仮面ライダーNEW電王と相棒のテディが登場し、映司とアンクは彼らとともにモールイマジンの後を追って、1971年11月11日の世界に向かう。
1971年の世界で仮面ライダーNEW電王はモールイマジンを倒すが、その際にアンクは自分以外のグリードが復活していないことを理由にメダルの取り放題を企み、映司やモモタロスたちに阻止される。この時、アンクがセルメダルを1枚落としてしまったことに誰も気づかなかった。
現代=2011年4月の世界に帰還した映司とアンクは、ナオキとミツルの少年2人組にオーメダルをスラれてしまう。後を追って辿り着いたのは見覚えのないスラムで、現れた刑事は怪人に変身した。日本は悪の秘密結社ショッカーによる支配を40年以上も受け、仮面ライダー1号・仮面ライダー2号がショッカー最強の戦士として君臨。これは、例のセルメダルが原因となって生じた時間改変によるものだった。
ショッカーに回収されたセルメダルが、独自に開発されたショッカーメダルに吸収されたことで怪人ショッカーグリードが誕生。ショッカーグリードに敗北した1号・2号がショッカーに洗脳されてショッカーの側に就いたことで仮面ライダーの歴史に歪みが生じ、1号・2号以外のライダーは誕生しないことになってしまった。だが、特異点ゆえに時間の影響を受けない幸太郎と、彼に同行していた映司だけは生き残っていた。そして、ショッカーは後世に現れる多くの大組織と結託し、日本を自らの支配下に置いていた。
ショッカーは世界を完全に制圧すべく、さらなる進攻を開始。映司が現代に留まって怪人連合と戦う一方、幸太郎たちは歴史を修正するために再び1971年の世界に向かう。
タカ・イマジン・ショッカーのコアメダルを使用して変身する、仮面ライダーオーズの本作品オリジナル特殊コンボ形態。
本来存在しないコアメダル2枚との組み合わせによって誕生した超特殊なコンボであり、グリード・イマジン・ショッカー怪人といった3種の怪人の特性を併せ持つ。オーラングサークルは金縁である。変身時には全身が赤・金色に輝くと共に頭部・腕部が赤、脚部が金色のオーラに包まれる。
コンボチェンジ時の音声コールは「ターマーシー!タマシータマシー!ライダーダマシー!」。
ショッカー首領を頂点に全世界の征服を企む悪の組織。仮面ライダーたち(主に1号からZXまで)が戦ってきた悪の根源でもある。
本来の歴史においては1号と2号の活躍によって壊滅したはずだったが、歴史の改変でショッカーグリードを完成。ダブルライダーを敗北に追い込み、洗脳する。その後、歴代の仮面ライダーたちが戦うことになる様々な大組織と結託し、国連など世界の主要機関をほぼ制圧。遂に完全な世界征服に向けて動き出す。2011年時点ではダブルライダーとショッカーグリードの存在によって歴代組織で最も強大な存在となっている。
組織はショッカーからドーパントまでの様々な怪人の軍団で構成され、ショッカー首領と国連大使の地位に立った11人の歴代最高幹部の下に統率されている。このため、アンクからは人間たちの欲望を抑える得体の知れない欲望の出所と称された。
丸の内TOEI1他全国273スクリーンで公開され、2011年4月1日 - 3日の初日3日間の累計で興収4億153万8,200円・動員36万65人、土日2日間のみで興収3億486万2,900円・動員26万1,502人を記録し、映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第1位を獲得した。また、ぴあ初日満足度ランキング(ぴあ映画生活調べ)でも第2位を獲得している。さらに公開第2週も首位だったことで映画観客動員ランキング2週連続第1位となるなど、仮面ライダー劇場版シリーズの中でも初の快挙を達成した。平成ライダー劇場版シリーズとしても本作品で累計成績が動員1,600万人・興収200億円を突破し、最終興行収入は13億3,000万円を記録した。
『ネット版 オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー 〜ガチで探せ!君だけのライダー48〜』(ネットばん オーズ でんおう オールライダー レッツゴーかめんライダー ガチでさがせ きみだけのライダー フォーティーエイト)は、2011年3月11日より東映特撮BBやテレ朝動画などで有料配信のスピンオフネットムービー。『ネット版 仮面ライダー裏キバ 魔界城の女王』などと同様に、複数のコーナーからなるショートコメディコント集として制作されている。
有料配信終了後も、YouTubeの『東映特撮 YouTube Official』にて2017年4月4日から9月19日まで無料配信が行われた他、ニコニコ動画の「東映特撮ニコニコおふぃしゃる」でも2013年4月12日から9月20日まで期間限定で無料配信が行われた(後に有料配信に移行)。
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