西海市(さいかいし)は、長崎県西彼杵半島の北部に位置する市。
三方を五島灘・佐世保湾・大村湾に囲まれた西彼杵半島北部と、周辺に点在する島からなる。ほとんどの地域がリアス式海岸で、海岸線は複雑に入り組んでいる。半島部の最高峰は標高561mの長浦岳(ながうらだけ、山頂は長崎市)である。海岸までは丘陵地で照葉樹林、スギ・ヒノキ林、果樹園、農耕地などがあり、平野部は狭い。市章は青い丸の中に小さな白い丸が5つ、「S」字に並んでいる。5つの丸は合併した5つの町を、Sは西海(Saikai)の頭文字を表している。
西海市の地名は「□□町○○郷」のように合併前の町名を冠した後に郷の名称が付く(大島町および崎戸町江島・平島を除く)。
住所表記として用いられる郷の他に、行政上の単位で、自治会としても用いられる行政区についても記述する。
合併などによる名称変更など、地名の変遷は各町のページを参照のこと。
五島灘沿いの西彼杵半島西部および離島の各港は1630年代(江戸時代・寛永年間)から捕鯨基地として栄えた。明治以降は石炭採掘が始まり、各地の港は大いに賑わった。
しかし捕鯨産業が成り立たなくなり、炭鉱も全て閉山した現在は人口の流出が多い。
海に囲まれていて沿岸漁業がさかん。南東部の大村湾沿岸ではナマコやカキ、真珠など、北部・西部の五島灘ではアラカブ(カサゴ)、クエ、ブリ、アワビ、イセエビ、ウニ、ワカメ、ヒジキなど、多くの水産物が漁獲される。
農産物ではミカン、スイカ、西海町のゆで干し大根、大島町の完熟トマトなどが特産品として売り出されている。 また、松島には電源開発松島火力発電所、大島には大島造船所、蛎浦島には崎戸製塩所がある。
製造業では、大島町が炭鉱の閉山に際して企業誘致を行ったことで、市内に本拠地を置く大島造船所があり、市内製造業全体に対し造船業が83%をしめる。
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