犬上県(いぬかみけん)は、1872年(明治4年)に近江国北部を管轄するために設置された県。現在の滋賀県北部(東近江市の大部分を含む)にあたる。本項では前身の長浜県(ながはまけん)についても述べる。
概要
沿革
- 明治4年
- 11月22日(1872年1月2日) - 第1次府県統合により近江国北部の6郡の区域をもって長浜県が発足。管轄区域内に藩庁が所在した彦根県・宮川県・山上県・朝日山県が廃止。県庁は坂田郡長浜(現・長浜市)への移転を予定していたが、犬上郡彦根(現・彦根市)の彦根城に設置。
- 11月29日(1872年1月9日)- 大津県に所属していた高島郡が当県の管轄となる。
- 明治5年
- 1月24日(1872年3月3日) - 武蔵国荏原郡・多摩郡の管轄地域の世田谷飛地を東京府に移管。
- 2月16日(1872年3月24日) - 県庁が坂田郡長浜に移転。
- 2月27日(1872年4月4日) - 県庁の犬上郡彦根への移転を予定して犬上県に改称。
- 5月 - 県庁が犬上郡彦根に移転。
- 9月28日(1872年10月30日) - 滋賀県に合併。同日犬上県廃止。
管轄地域
- 近江国
- 高島郡
- 伊香郡
- 浅井郡
- 坂田郡
- 犬上郡
- 愛知郡
- 神崎郡
旧・彦根藩の飛地領で彦根県が管轄した武蔵国荏原郡・多摩郡の各一部も一時的に管轄した。
歴代知事
長浜県
- 明治4年11月25日(1872年1月5日) - 明治5年2月27日(1872年4月4日) : 権令・神山郡廉(前高知県大参事、元高知藩士)
犬上県
- 明治5年2月27日(1872年4月4日) - 明治5年9月28日(1872年10月30日) : 権令・神山郡廉(前長浜県権令)
関連項目
. Source: