『青葉繁れる』(あおばしげれる)は、井上ひさしの小説である。
江戸時代に仙台藩の一円知行かつ地方知行の本拠だった仙台城(青葉城)の城下町を基礎に、明治以降は東北地方の拠点として発展した宮城県仙台市において、「日本一の名門校・日比谷高校」から「東北一の名門校・仙台一高」に転校してきた渡部俊介(わたべ しゅんすけ)が、仙台一高の落ちこぼれ4人組と巻き起こす明朗青春劇として描かれている。
この作品の原作は、井上ひさしの仙台一高在学時代(1950年 - 1953年)の経験をもとにしているが、戦後占領期(1945年 - 1952年)に一部重なり、当時の仙台には進駐軍が多く駐屯していた(仙台朝市#沿革参照)。
同校で同じ新聞部の一学年上の菅原文太らのエピソードが取り入れられており、同校に隣接する宮城県第二女子高校(現・宮城県仙台二華高校)で井上と同学年だった若尾文子がヒロイン・若山ひろ子のモデルとされる。
1973年(昭和48年)に文藝春秋にて単行本化、1974年(昭和49年)にて文庫本化、2008年(平成20年)にて文庫本の新装版となった。
1974年(昭和49年)4月5日から5月31日までTBSにテレビドラマ化され、同年9月21日に岡本喜八監督によって映画化された。映画の製作は東宝映画、配給は東宝、カラーで上映時間は87分。映画は仙台一高でも一部が撮影された。撮影日は一高・二高野球定期戦であり、校内に生徒は殆どいなかったが、草刈正雄を目当ての女子高生が多数詰め掛けた。
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