上新電機株式会社(じょうしんでんき、英: Joshin Denki Co.,Ltd.)は、大阪市浪速区に本社を置く家電量販店を展開する企業。東証プライム市場(2022年3月までは東証1部)に上場。
「ジョーシン」(Joshin)の名称で店舗を展開。他に玩具店「キッズランド」を擁する。2018年3月時点で238店舗(関係会社 12含む)。
淨弘信三郎(じょうぐ しんざぶろう)が、1934年(昭和9年)9月、木津配給所(現在の木津卸売市場)にて、上新の屋号の青果仲買商として創業したのがはじまり。
屋号の由来は、自身の姓名の「淨信」を、青果の上等で新鮮なイメージと、読みやすく覚えてもらいやすくの意味合いから「上新」に置き換えたもので、家電業と成った現在も「上質で新鮮な家電」の意味合いで上新の屋号が受け継がれている。
戦災により青果仲買商は廃業したが、戦後の1948年(昭和23年)に、ラジオパーツ販売を主体とする上新電機商会として再興する形で、家電業に進出。 後に家電量販店への業態変更を行い、後に大阪府内の郊外へも進出するなどチェーン展開を始めた。
その後、全国各地の地元家電量販店との提携によるフランチャイジー方式での全国展開を始め、後にフランチャイジーを解消したサンキューグループ等の一部の家電量販店は、その後も上新電機との業務提携を続け、やがてボイスネットワーク結成へと繋がったが、後にその関係も解消され、フランチャイジー協力会社と共に上新電機グループとして独立した動きを見せている。
2024年3月現在、以下の都道府県に出店している。
家庭電化製品全般
パソコン関係専門
玩具・各種模型・ゲーム関連商品専門店。下記はキッズランド専門店で、他にもロードサイド店舗を中心にキッズランドを併設したジョーシン店舗は多数ある。
各地の店舗で売れ残った店頭展示品や型落ち品、流通在庫などの格安販売
※「」内は、同業他社。
関西を創業地とする関西資本の家電量販店が次々に経営破綻や同業他社の傘下に入る中、今日まで独立を保って来たため、唯一の関西資本を自称している。
キョウデングループ企業の中川無線電機(現:ユートピアキャピタル)が営業する家電量販店「ナカヌキヤ」を関西企業であるエスケイジャパンに売却したため、上新が唯一の関西資本の家電量販店とはいえない時期があったが、2008年3月末をもってナカヌキヤが家電販売から撤退し、2013年2月末をもって全店閉鎖となったため、現在は名実ともに唯一の(関西発祥の)関西資本となっている。
本社のある日本橋(にっぽんばし)はもとより、幹線道路沿いのロードサイドを中心に展開している。近年では出店費用も抑えることができて、売上も期待できるイオンモールやアリオなどの商業施設にテナントとして出店するケースも増えてきている。
かつてはFC店も含め、北海道・青森県・宮城県・山形県・栃木県・岡山県・福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県に出店していたことがあったが全て撤退している。
日本橋では近隣の店舗(ヤマダ電機、ヨドバシカメラ、ビックカメラ、エディオン)との競合がロードサイド以上に激しく、家電系・パソコン系(J&P)の売り上げが落ち込む一方で、あまり競合に絡まない趣味系(キッズランド他)では好調である。また「エコロジー」を経営の重要事項として実践しており、本社ビルでは国際規格「ISO14001認証」を取得、また同屋上に緑化庭園「ジェイ・ガーデン」を実施している。店舗においては、駐車場に車を停めて降り立った瞬間からお客様を迎えようという姿勢から、緑化駐車場「ジェイ-ecoパーキング」を導入。新店舗、既存店舗を問わず条件にあった順に実施し、CSRの一環として環境配慮型企業を広くアピールしている。
他の関西資本や関東資本の家電量販店よりも早い時期の1980年代初頭よりホビー関連に目を付け、日本橋のジョーシン既存店の一部のブースを改装して、玩具や鉄道模型、プラモデルを主体とした玩具販売部門に進出した。後に玩具・ホビー専門店「キッズランド」として1988年の郡山インター店(奈良県)を皮切りに、各店舗へ展開し始めた。 特に、まだまだ定価での販売が中心だった鉄道模型において、キッズランドでは常時定価の20%引きを実現。多くのモデラーの支持を得て以来、ジョーシンの新店舗及びリニューアル店舗ではキッズランド併設が多い。その後、他所の家電量販店も追随したがジョーシンほどの拡大を見せていない。 尚、通販ネットショップ「Joshin web」でもキッズランドの名称こそ無いが鉄道模型などのホビーに力を入れ、こちらも遠方でジョーシンの店舗や近くに模型店が無い人の拠り所となっている。
2003年より阪神タイガースのスポンサーとなり、阪神主催試合での各選手の被るヘルメットに「Joshin」のロゴが入るようになった。翌年からは同じく阪神主催試合での各選手のユニフォームの右袖にも入れられるようになり、関西以外で展開している地域での上新電機の知名度が格段に向上した。なお、ヘルメットのロゴシールと袖のロゴワッペンは店舗で購入することが出来る。今岡誠、赤星憲広、矢野燿大各選手(2008年はこの3名に加え、藤川球児が参加。2009年は、藤川が続投し、今岡・矢野に代わって新井貴浩、鳥谷敬の3選手となった)が同社のCMに出演している他、店舗内で「阪神タイガースの歌」が流れていることや、従業員が阪神のユニフォームを模した縦じまのはっぴを着用していること、各種阪神タイガースデザインの商品(ノートパソコンなど)やグッズの販売を行っていること、一部購入者特典として、グッズや阪神戦チケットのプレゼントを行っていることなども、その象徴である。なお、同球団がセ・リーグ優勝した際並びに日本シリーズ優勝(日本一)した際は全店舗にて優勝セールを開催している。阪神主催試合では社長が始球式を行うことがある。
なお、この関係で、競合店であるビックカメラ(なんば店およびJR京都駅店)は、阪神ではなくオリックス・バファローズを応援する立場を取り、同球団主催試合の観戦チケットプレゼントなどを実施している。
2013年には、阪神球団との間で、球団史上初のオフィシャルスポンサー契約を締結。イメージキャラクターを務める阪神の選手も、能見篤史、新井良太(貴浩の実弟)、伊藤隼太の3名に代わった。なお、2014年および2015年のイメージキャラクターには、能見(兵庫県出身)、西岡剛、藤浪晋太郎(いずれも大阪府出身)を起用。当社の地盤である関西地方出身の選手が、当社のCMで初めて揃うことになった。2016年は藤浪、上本博紀、梅野隆太郎が、2017年は梅野に代わり岩貞祐太が務めた。2018年からは上本、岩貞と秋山拓巳が務めた。2020年からは梅野と糸原健斗が務めた。2021年以降は阪神の選手は起用されていない。
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