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1952年の映画


1952年の映画


1952年の映画(1952ねんのえいが)では、1952年(昭和27年)の映画分野の動向についてまとめる。

1951年の映画 - 1952年の映画 - 1953年の映画

出来事

世界

  • 3月 - 黒澤明監督『羅生門』が第24回アカデミー賞外国語映画賞受賞。
  • 5月 - 第5回カンヌ国際映画祭で『源氏物語』の杉山公平が撮影賞。
  • 9月
    • 溝口健二監督、『西鶴一代女』が第13回ベニス国際映画祭国際賞(監督賞)受賞。グランプリは『禁じられた遊び』(ルネ・クレマン監督)。
    • 米国・ニューヨークのブロードウェイ劇場で、3台の映写機で映写するシネラマ方式かつ立体音響の大型映画『これがシネラマだ』公開。
    • チャップリン、非米活動委員会の喚問を拒否し、アメリカを去る。
  • 11月26日 - 米国ロサンゼルス、立体映画ナチュラル・ビジョン『ブワナの悪魔』ワールドプレミア。
  • 月日不詳
    • フランス、ジャン・ルノワール監督、米国から帰国。

日本

  • 外国映画、特にアメリカ映画の新作が本国と同時に公開されるようになった。
  • 1月
    • 米国映画メジャーの日本支社復活。
    • 1月16日 - 富士フイルム、不燃性フィルムの生産を開始。
    • 1月25日 - 外国映画輸入協会設立。
    • 1月29日
      • 松竹研究生・三國連太郎、東宝と映画『戦国無頼』出演の仮契約を結ぶ。紆余曲折を経て、3月19日、松竹が三國を解雇(詳細は三國連太郎引き抜き参照)。各社スターの引き抜きが激しくなる。
      • 東宝洋画チェーン(T・Y)結成。同月、東京・新宿東宝劇場、洋画封切館に転向、T・Yチェーンに参加。
  • 2月
    • 大映、日米合作『いついつまでも』(ポール・H・スローン監督)製作。
    • 東京プロダクション(東京プロ)創立。
  • 3月
    • 昭和27年度外国映画ロイヤルティー用外貨予算の枠と送金方針が決定。
    • 3月23日 - 映画演劇労働組合総連合(映演総連)結成。
  • 4月
    • 東京都千代田区有楽町1丁目1番地に日活国際会館、日活ホテル開業、日活本社を会館内に移転。
    • 北星映画、独立プロ配給に乗出す。
    • 4月10日 - NHK、ラジオ連続放送劇『君の名は』が放送開始。
    • 4月17日 - 東映、直営劇場の名称、「東急」から「東映」へ変更。
    • 4月24日 - 7年前に上映不許可となった黒澤明監督『虎の尾を踏む男達』が公開される。
    • 4月26日 - CIE(民間情報教育局)は保留映画とCCD(民間検閲支隊)番号のない旧映画の取り扱いを映連と映倫に一任。
    • 4月28日 - 日米講和条約、安全保障条約発効・GHQ廃止。
  • 5月
    • 新理研映画設立。
    • 5月2日 - 俳優・鶴田浩二が(松竹から)独立して新生プロ創設。
    • 5月27日 - 東京映画創立。
    • 5月29日 - 源氏鶏太原作『三等重役』(森繁久彌主演)が公開されヒット、〔1956年から始まり〕シリーズ30作品以上となる「社長シリーズ」に繋がっていく。
  • 6月
    • 東宝、教育映画製作中止と〔関係する〕全従業員の整理を発表。
    • 6月2日 - 大阪・北野劇場は〔米国進駐軍による〕接収が解除され、21日にリニューアル再オープン。
  • 7月
    • 7月15日 - 大蔵省、オリンピック後援会申請の英国映画『鷲の谷』の輸入を許可。
    • 7月27日 - 奈良県興行協同組合と配給各社の映画料(上映権利料)の交渉決裂、興協配下の33館が28日から3日間一斉休業。
  • 8月
    • 名古屋日活劇場オープン、日本初のアメリカ式の劇場。
    • 8月5日 - 映画監督ジョセフ・フォン・スタンバーグ来日。
    • 8月8日 - ラジオ受信契約数が1000万を突破。
    • 8月31日 - 大蔵省より外国映画の審査を東京税関でする旨の通達。
  • 9月
    • 日活、『日活四十年史』発行。
    • 9月2日 - 東京・浅草宝塚、浅草宝塚地下劇場オープン。東宝系劇場、念願の浅草進出果たす。
    • 9月4日
      • 米国戦前の大作『風と共に去りぬ』(ヴィクター・フレミング監督)を600円という非常に高額な料金で公開。東京・有楽座では大ヒットしたが、大阪では大失敗。
      • 日本興行組合連合会(興連)映画料金適正化対策委員会、邦画5社・外画11社に対し、単売制から歩合制への移行、白黒映画40%・天然色映画50%の歩率励行を要求。19日、邦画5社、興連の要求に対し、拒否回答。
    • 9月20日 - 東映本社、東京・京橋の第一相互別館に移転。
    • 9月30日 - 東映、東京西新橋・飛行館東映劇場の営業を廃止、残る直営館は3館。
  • 10月
    • 松竹、完成した小林正樹監督『壁あつき部屋』を公開直前、配給無期延期。理由はBC級戦犯を扱っているため 。木下惠介監督『二十四の瞳』も反戦的内容のため製作無期延期。
    • 10月2日 - 東映、1951年度と1952年度の源泉所得税約670万円の滞納のため、東映京都撮影所諸設備と車両を差し押さえられる。
    • 10月14日 - 池田映倫副委員長、アメリカ映画輸出協会(MPEA)マース副会長と会談し、米国メジャー映画の映倫審査問題を折衝したが物別れ。
    • 10月23日 - 大映、日米合作映画『二人の瞳』(マーガレット・オブライエンと美空ひばり共演)封切。
  • 11月
    • 11月17日 - 東京・渋谷東宝地下に渋谷文化劇場オープン。
    • 11月26日 - 東映東京撮影所でニューミッチェル撮影機の使用を開始。12月18日、東映京都撮影所にも導入。
    • 11月28日 - 東映、東京証券取引所に株式上場。
  • 12月
    • 国立近代美術館にフィルム・ライブラリー新設。
    • 松下電器産業(のちのパナソニック)、 白黒テレビ発売。
    • 12月10日 - 東京映画第1回作品『春のささやき』(豊田四郎監督)公開。
    • 12月16日 - 江東楽天地が浅草楽天地を吸収合併。
    • 12月20日 - 日本初の〔本格民間〕ボーリング場、東京ボーリング・センターが青山にオープン。
    • 12月22日 - 松竹スター・河村黎吉死去。27日、「大船撮影所葬」執行。

周年

  • 創立20周年
    • 東宝

日本の映画興行

  • 入場料金(大人)
    • 130円(東京の邦画封切館)
    • 映画館・映画別
      • 600円(MGM、9月公開『風と共に去りぬ』)
    • 122円(統計局『小売物価統計調査(動向編) 調査結果』 銘柄符号 9341「映画観覧料」)
  • 入場者数 8億3227万人

各国ランキング

日本配給収入ランキング

出典:『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』キネマ旬報社〈キネマ旬報ムック〉、2012年5月、96頁。ISBN 978-4873767550。 
出典:『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』キネマ旬報社〈キネマ旬報ムック〉、2012年5月、97頁。ISBN 978-4873767550。 

日本公開作品

受賞

  • 第25回アカデミー賞
    • 作品賞 - 『地上最大のショウ』 - デミル、パラマウント映画
    • 監督賞 - ジョン・フォード - 『静かなる男』
    • 主演男優賞 - ゲイリー・クーパー - 『真昼の決闘』
    • 主演女優賞 - シャーリー・ブース - 『愛しのシバよ帰れ』
    • 助演男優賞 - アンソニー・クイン - 『革命児サパタ』
    • 助演女優賞 - グロリア・グレアム - 『悪人と美女』
  • 第10回ゴールデングローブ賞
    • 作品賞 (ドラマ部門) - 『地上最大のショウ
    • 主演男優賞 (ドラマ部門) - ゲイリー・クーパー - 『真昼の決闘』
    • 主演女優賞 (ドラマ部門) - シャーリー・ブース - 『愛しのシバよ帰れ』
    • 作品賞 (ミュージカル・コメディ部門) - 『わが心に歌えば
    • 主演男優賞 (ミュージカル・コメディ部門) - ドナルド・オコーナー - 『雨に唄えば』
    • 主演女優賞 (ミュージカル・コメディ部門) - スーザン・ヘイワード - 『わが心に歌えば』
    • 監督賞 - セシル・B・デミル - 『地上最大のショウ』
  • 第18回ニューヨーク映画批評家協会賞
    • 作品賞 - 『真昼の決闘
  • 第5回カンヌ国際映画祭
    • パルム・ドール
      • オーソン・ウェルズのオセロ』 - オーソン・ウェルズ監督、 アメリカ合衆国
      • 2ペンスの希望』 - レナート・カステラーニ監督、 イタリア
  • 第13回ヴェネツィア国際映画祭
    • 金獅子賞 - 『禁じられた遊び』 - ルネ・クレマン監督、 フランス
  • 第2回ベルリン国際映画祭
    • 金熊賞 - 『春の悶え』 - アルネ・マットソン監督、 スウェーデン
  • 第3回ブルーリボン賞
    • 作品賞 - 『稲妻』
    • 主演男優賞 - 該当者なし
    • 主演女優賞 - 山田五十鈴(『現代人』『箱根風雲録』)
    • 監督賞 - 成瀬巳喜男(『稲妻』『おかあさん』)
  • 第26回キネマ旬報ベスト・テン
    • 外国映画第1位 - 『殺人狂時代』
    • 日本映画第1位 - 『生きる』
  • 第7回毎日映画コンクール
    • 日本映画大賞 - 『生きる』

生誕

  • 1月7日 - サモ・ハン・キンポー、 イギリス領香港、男優
  • 1月28日 - 三浦友和、 日本、男優
  • 2月8日 - 郷里大輔、 日本、声優
  • 2月12日 - サイモン・マッコーキンデール、 イングランド、男優
  • 2月22日 - イッセー尾形、 日本、男優
  • 3月3日 - 大森一樹、 日本、映画監督
  • 3月19日 - ハーヴェイ・ワインスタイン、 アメリカ合衆国、プロデューサー
  • 4月1日 - アネット・オトゥール、 アメリカ合衆国、女優
  • 4月6日 - マリル・ヘナー、 アメリカ合衆国、女優
  • 4月15日 - グレン・シャディックス、 アメリカ合衆国、男優
  • 4月28日 - メアリー・マクドネル、 アメリカ合衆国、女優
  • 5月2日 - 夏木マリ、 日本、女優
  • 5月6日 - グレッグ・ヘンリー、 アメリカ合衆国、男優・ミュージシャン
  • 5月11日 - フランシス・フィッシャー、 イギリス、男優
  • 5月12日 - 風吹ジュン、 日本、女優
  • 5月14日 - ロバート・ゼメキス、 アメリカ合衆国、映画監督
  • 5月18日 - 大友龍三郎、 日本、声優
  • 6月7日 - リーアム・ニーソン、 北アイルランド、男優
  • 6月12日 - 沖雅也、 日本、男優
  • 6月18日 - イザベラ・ロッセリーニ、 イタリア、女優
  • 6月20日 - ジョン・グッドマン、 アメリカ合衆国、男優
  • 7月1日 - ダン・エイクロイド、 カナダ、男優・ダンサー
  • 7月2日 - 小柳ルミ子、 日本、歌手・女優
  • 7月14日 - 水谷豊、 日本、男優
  • 7月15日 - テリー・オクィン、 アメリカ合衆国、男優
  • 7月20日 - 松坂慶子、 日本、女優
  • 7月24日 - ガス・ヴァン・サント、 アメリカ合衆国、映画監督
  • 8月10日 - ダニエル・ヒュー・ケリー、 アメリカ合衆国、男優
  • 8月18日 - パトリック・スウェイジ、 アメリカ合衆国、男優・ダンサー
  • 8月26日 - マイケル・ジェッター、 アメリカ合衆国、男優
  • 9月2日 - よこざわけい子、 日本、声優
  • 9月5日 - 草刈正雄、 日本、男優
  • 9月16日 - ミッキー・ローク、 アメリカ合衆国、男優
  • 9月24日 - クリストファー・リーヴ、 アメリカ合衆国、男優
  • 10月3日 - 白竜、 日本、男優
  • 10月22日 - ジェフ・ゴールドブラム、 アメリカ合衆国、男優
  • 10月28日 - アニー・ポッツ、 アメリカ合衆国、女優
  • 11月8日 - アルフレ・ウッダード、 アメリカ合衆国、女優
  • 11月13日 - 野村将希、 日本、男優
  • 12月12日 - サラ・ダグラス、 イングランド、女優
  • 12月13日 - 井筒和幸、 日本、映画監督
  • 12月20日 - ジェニー・アガター、 イングランド、女優

死去

脚注

注釈

出典

参考文献

  • 石原良太 編『映画賞・映画祭日本・外国受賞作品大全集 : 栄光と虚栄・アカデミー賞からヨコハマ映画祭』芳賀書店、1986年6月。ISBN 4-8261-0520-7。 
  • 時事通信社『映画年鑑 1953年版』時事通信社、1953年1月1日。doi:10.11501/2472546。全国書誌番号:55003055。  - 「映画界重要日誌」1951年9月から1952年8月まで。
  • 時事通信社『映画年鑑 1954年版』時事通信社、1954年1月1日。doi:10.11501/2472548。全国書誌番号:55003055。  - 「映画界重要日誌」1952年9月から1953年8月まで。
  • 松竹『松竹九十年史』松竹、1985年12月。全国書誌番号:87001945。 
  • 谷川義雄『年表・映画100年史』風濤社、1993年5月。ISBN 4-89219-113-2。 
  • 東映『クロニクル東映-II 1947-1991』東映、1992年10月。全国書誌番号:93017746。 
  • 東宝『東宝五十年史』東宝、1982年11月。全国書誌番号:83041631。 
    • 渋沢社史データベース版(1982年11月刊行本が底本)
  • 東宝 編『東宝75年のあゆみ ビジュアルで綴る3/4世紀 1932 - 2007』東宝、2010年4月。 
    • 東宝 編『東宝75年のあゆみ 1932 - 2007 資料編』(PDF)東宝、2010年4月。 
  • 日活『日活100年史 = Nikkatsu-celebrating 100 years of history』日活、2014年3月。全国書誌番号:22411179。 
  • 筈見恒夫『写真映画百年史』 補巻、鱒書房、1956年6月。 NCID BA32272354。NDLJP:2478782。 
  • 山川浩二『昭和広告60年史』講談社、1987年。ISBN 4-06-202184-6。 

外部リンク

  • 日本映画 - 日本大百科全書(ニッポニカ)

Text submitted to CC-BY-SA license. Source: 1952年の映画 by Wikipedia (Historical)


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