『紅の空』(くれないのそら)は1962年(昭和37年)3月21日に公開された日本の特撮映画。カラー、東宝スコープ。映倫No.12715。同時上映は『妖星ゴラス』。
概要
『紅の海』(1961年)に続いて谷口千吉が監督を務めた、東宝の活劇シリーズ第2弾。主演の加山雄三、夏木陽介、佐藤允は、本作品で「爆発トリオ」と銘打たれた。
セスナ機の飛行シーンにはミニチュア特撮が用いられた。特殊技術撮影の有川貞昌が、特技監督の円谷英二に代わって演出も手掛けた。
あらすじ
片桐航空に務める西江哲郎は、善意で起こした不祥事によって謹慎中だったが、ある日、彼のもとをスカイラーク開発の鴨田と名乗る男性が訪れ、イナンバ島までの運び屋を依頼される。謹慎中の哲郎に代わり、その役を引き受けた親友の木賊大助は、道中に竜と名乗る男性を拾い、日本へ連れて帰ってくる。その後、鴨田は事あるごとに片桐航空に怪しい仕事を頼むようになり、片桐航空の面々は訝しみながらも協力する。
そんなある日、スカイラーク開発を那須謙太郎と名乗る不遜な男性が訪れ、竜が交通違反で逮捕されたことを明かす。実は竜と鴨田はある犯罪に関与しており、竜の逮捕から足がつくことを恐れた鴨田らは、片桐航空を通じて国外逃亡を企てる。
キャスト
- 那須謙太郎:加山雄三
- 木賊大助:佐藤允
- 西江哲郎:夏木陽介
- 片桐栄子:若林映子
- 教会の娘:藤山陽子
- マリ:水野久美
- 片桐周治:志村喬
- 榎本勝雄:松村達雄
- 鴨田専務:中丸忠雄
- 左キキの男:田中邦衛
- 竜と呼ぶ男:天本英世
- 金岡:沢村いき雄
- 小松田刑事:土屋嘉男
- 飯塚:大木正司
- お蝶さん:飯田蝶子
- 警視庁係長:田島義文
- 整備員:中山豊
- イナンバ島の男:岩本弘司、高木弘、小川安三
- 敏坊:小串丈夫
- 病院の医師:佐田豊
- 人の好いお巡りさん:桜井巨郎
- 神父:村上冬樹
- 医者:池田生二
- 荒木保夫
- 細川隆一
- 三井紳平
- 奈良優一
スタッフ
- 監督:谷口千吉
- 製作:田中友幸、三輪禮二
- 脚本:関沢新一
- 撮影:内海正治
- 航空撮影:斎藤孝雄
- 美術:竹中和雄
- 録音:藤好昌生
- 照明:猪原一郎
- 音楽:佐藤勝
- 整音:下永尚
- 監督助手:竹林進、児玉進
- 編集:黒岩義民
- 現像:東洋現像所
- 製作担当者:島田武治
- 特殊技術
- 撮影:有川貞昌、富岡素敬
- 美術:渡辺明
- 照明:岸田九一郎
- 合成:泉実
- 製作担当者:成田貫
- 協力:藤田航空株式会社(旧日本遊覧航空)
スタッフ(ノンクレジット)
- 特殊技術
- 編集:石井清子
- 光学撮影:黒川博通
- 特殊効果:山本久蔵
- 石膏チーフ:利光貞三
- 繰演:中代文雄
- 監督助手:浅井正勝
- 撮影助手:唐沢登喜麿、真野田陽一、川北紘一、山本武
- 美術助手:井上泰幸、入江義夫
- 背景:鈴木福太郎、島倉二千六、小島耕司
- 石膏助手:安丸信行
脚注
参考文献
- 『東宝特撮映画全史』東宝 東宝出版事業室、1983年12月10日。ISBN 4-924609-00-5。
- 『円谷英二特撮世界』勁文社、2001年8月10日。ISBN 4-7669-3848-8。
- 『東宝特撮総進撃』洋泉社、2009年。ISBN 978-4-86248-470-3。
- 東宝ゴジラ会『特撮 円谷組 ゴジラと東宝特撮にかけた青春』洋泉社、2010年10月9日。ISBN 978-4-86248-622-6。
外部リンク
- 紅の空 - 日本映画データベース
- 紅の空 - allcinema
- 紅の空 - IMDb(英語)
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