伊丹駅(いたみえき)は、兵庫県伊丹市西台一丁目にある、阪急電鉄伊丹線の駅。伊丹線の終着駅である。駅番号はHK-20。
1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災(以下「震災」)で甚大な被害を受け、かつての駅舎は倒壊した。その後約4年をかけて復興され、駅ビルにホームがある現在の構造となった。
当駅周辺は古くから伊丹市の一大商業地として発展し、近隣にニチイ→サティやジャスコ、長崎屋、イズミヤといった大型の商業施設が立ち並んでいたが、いずれも既に閉店・撤退している。その後、ジャスコはJR伊丹駅前にイオンモール伊丹として改めて出店。サティは昆陽地区に開業したイオンモール伊丹昆陽が事実上の後継施設となった。
震災後の当駅周辺はスーパーやホテル、商店街、多目的ホールなどが集積する繁華街になっている。
頭端式ホーム1面2線を有する高架駅。地上5階建ての駅ビル「Reita(リータ)」の3階部分にホームがある。
震災で倒壊した当駅の再建にあたっては、バリアフリーを考慮した工夫が随所に取り入れられた。改札口とホームが同一フロアにあり、スロープで連絡しているのもその一つである。この点が評価され、第1回近畿の駅百選に選定されている。
当駅には千里線の北千里駅に次いで、日本で2番目に自動改札機が設置された。また、各ホームのLED式の発車標も阪急全線で初めて設置されたものである(追って各駅に設置されたLED式の発車標と比較すると、文面は共通だが、文字の書体が異なっている)。
震災以前は島式ホーム2面4線を有する高架駅だった(実際に線路が引かれていたのは3線)。これは過去に宝塚方面への延伸計画が存在した関係で、優等列車の運転時に待避可能にするためだった。だが、駅舎の再建でホームが頭端式に変わったことで延伸の可能性は事実上なくなった上、2005年に免許そのものが失効したことで計画は消滅している。
なお、震災からおよそ2ヶ月後には現在地から南へ400メートル離れた地点(当駅手前のカーブの起点付近の地平部)に1面1線の仮設ホームが設けられ、再建まで使用された。
改札内コンコースには、カプセルトイを販売するガチャガチャが多数設置されており、「ガチャガチャの駅」と称されている。
行先案内では以下のように明記されているが、全列車が普通(各駅停車)塚口行のため、塚口以外の各駅へは同駅で乗り換えが必要となる。
通常は2号線が使用される。1号線から発車する列車は朝のラッシュ時と夕ラッシュ時から夜間にかけての一部のみで、その他の時間帯(主に午前中)は原則として車両の留置に使われる。
2021年の通年平均の乗降人員は17,396人である。
徒歩10分ほどの距離にあるJR福知山線(JR宝塚線)の伊丹駅と競合する関係にある。昭和期までは大規模な商業施設が集積していた当駅の方が優位な状態が続いていたが、震災発生後はそれらの相次ぐ閉店による都市機能の低下や、南側に離れた仮設駅での営業が続いたこと、JR宝塚線の輸送改善やイオンモール伊丹の開業などでJR伊丹駅の利便性が向上したことで、当駅の利用者数は劣勢になっている。
ただし、駅前には震災後に拡張された市内最大のバスターミナルが整備されており、市内各地や大阪国際空港(伊丹空港)などの周辺地域に向かう多数のバス路線が乗り入れているため、バスとの乗り換えの利便性は高い。
近年の1日平均乗降・乗車人員の推移は下表の通り。
JR宝塚線の伊丹駅は当駅から東に約750メートル離れている。
なお、金融機関についてはいずれも特記しない限り「伊丹支店」である。
主要テナントは以下の通り。全てのテナントは公式サイト「フロアガイド」を参照のこと。
近隣に本社を構える関西スーパーマーケットの親会社・関西フードマーケットが所有・運営するショッピングセンター。かつてはニチイ→サティが入居していた。2008年7月にリニューアルオープン。
主要テナントは以下の通り。全てのテナントは公式サイト「ショップガイド」を参照のこと。
駅から東に延びる県道189号阪急伊丹停車場線沿いと、南方へ分岐する歩道沿いのアーケード。愛称は『Viva伊丹商店街』。
県道沿いには医院やパチンコ店等があり、後者には関西スーパー(中央店、本社を併設)や個人が営む食料品店・雑貨店が軒を連ねているが、閉店した商店の跡地にマンションが建っている区画もある。
なお、イオンモール伊丹は当駅の約1km東(JR伊丹駅直結)、イオンモール伊丹昆陽は当駅の約4km西にある。
なお、阪急バスは当駅の東にある県道13号尼崎池田線(産業道路)を走行する56系統(尼崎線、阪神尼崎・阪急川西能勢口駅方面)も利用可能で、当駅から約500m東にある「伊丹中央」バス停が最寄りとなる。
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