諏訪野 しおり(すわの しおり、1971年8月13日 - )は、神奈川県出身のロリータアイドル。諏訪野詩織、若葉しをり、新美みのり、新田まゆみ、白川綾音という名前でも活動していた。
この中で最も名声の高かった時代が「諏訪野しおり」時代で、整った顔立ちと少女体型(まだ完全ではないくびれ、しなやかな肢体)、膨らみ始めた硬いつぼみで男性ファンの心をつかんだ。1984年の最初の写真集『君はキラリ』(略称「君キラ」)が10万部を超える大ヒットを記録。同書は、織絵加南子の『心のいろ』、早見裕香の『不思議の国の少女』と並び、「英知三部作」と称された。1984年は、英知三部作を含むロリータ作品が大量にリリースされるブーム絶頂期だったが、彼女の場合実績らしい実績が写真集とビデオ各1点というのは意外である、とする記事もある。しかし、当時のロリータの中には、1点の作品で注目を集めながらフェードアウトする者も少なくなかった。
1971年8月13日、神奈川県横浜市に生まれる(同年6月13日、長野県生まれとする資料もある)。本名:新美茂子。妹が一人いる。小学校時代は健康的なスポーツ少女で、男の子に混じっての泥んこだらけ生活を送る。
神奈川県立横浜翠嵐高等学校入学。1991年の時点で都立高校に在籍とする資料もある。
幼少期より劇団に所属。在籍中にスカウトされたのが芸能界入りのきっかけ。
(1984年9月ころ)
1984年9月、単発ドラマ『女殺油地獄』に出演。
(1984年10月ころ - 1985年5月ころ)
1984年10月、写真集『君はキラリ』、1985年1月、同名のビデオをリリース。これらは当時のビデオ雑誌などで絶賛された。
フリー時代、1985年1月、新美みのり名義で雑誌のグラビアに出る。
(1985年8月ころ - 1987年7月ころ)
1985年8-9月、ドラマ『もしも、学校が…!?』にレギュラー出演。悪役として演技は好評を博し、ファンも多かった。
1986年、新藤兼人監督の『落葉樹』に出演。自身初の映画出演である。新藤監督は若葉しをりの芸名の名付け親。主人公の回想シーンに登場する少女役を演じ、蒼い果実は自ら皮を剥き、上半身だけとは言え白くて瑞々しい中身を披歴した。彼女の中身を観賞できるのは『君はキラリ』(写真集/ビデオ)および本作だけである。
1987年1月、『セーラー服反逆同盟』の「第14話:フォーカスの罠!<秘>写真の恐怖」に出演。
1987年7-8月、ドラマ『母さんと呼びたい』に出演。離婚した父親と祖母と3人で暮らす女子中学生役で、父親の再婚話をめぐる話。主役(小林千登勢とダブル主演)を務めあげた。
若葉しをりとして活動していた当時は、諏訪野しおりと同一人物であることは公表されていない。
(1988年3月ころ - 1990年1月ころ)
高校進学の時期と重なるとして若干の休業期間を経たのち、新田まゆみの名で再デビューする。1988年12月、諏訪野しおり時代の少女ヌードも含む写真集『1500日のネットワーク』をリリースする。17歳の新田はヌードにならなかったものの、過去の「諏訪野」も「若葉」も自分であったことを告白している(雑誌に手書きのメッセージを寄せている)。
英知出版発のビデオ『愛の贈り物』の中で、「何も分からないままにやった仕事で、今、改めて見てみると恥ずかしい感じが少しある。はっきり言って、少し後悔しているが、しかし諏訪野しおりがいなかったら、現在の自分もいないかも知れないわけだからやってしまったことを色々考えず、これからは新田まゆみで頑張っていく」と述懐。当時の業界の異常性が垣間見える発言だ。
しかし、過去をひっくるめて再出発した姿勢があだになる。『アイドルが脱いだ理由』によると「ロリータヌード出身という色眼鏡を世間に与えただけだったように思う」。さらにタイミングが悪いことに1989年、東京・埼玉連続幼女誘拐殺人の容疑者が検挙される。同事件によってロリコンのイメージが非常に悪化、「健全であることを建前とする「アイドル」にとって「ロリコン」と結びつけられることはきわめて都合の悪いことになった・・・気がつけば、新田まゆみの姿は消えていた」、「(彼女は)最初から克服しようのないハンディを背負わされていた」。
1988年12月、法務省・博報堂制作による教育広報映画『三番線の約束』に主演、共演は松下一夫で、まだ20代の今関あきよし監督作品であった。映画の内容は、少年と少女が人々との出会いの中で更生するという、明るい社会を築くための非行防止教育フィルム。教育センターなどで貸し出している。
1989年4-9月、『スワンの涙』に出演する(最後のレギュラー出演作)。当時人気絶頂だった宮沢りえに食われてさほど話題にならなかった。
1989年9月、加藤哲監督の『グッドバイ』に出演。森田童子の暗い歌が流れるなか、70年代学生運動で挫折してゆく青年が愛を探す話。
1989年12月、『勝手にしやがれヘイ!ブラザー』に出演。確認可能な最後のドラマ出演。
(1991年3月ころ)
事務所を移籍し白川綾音と名乗る。この時期の詳細は不明。
(1992年11月ころ)
1992年、雑誌『DIME』に本名の新美茂子で登場。確認可能な最後の仕事。
血液型はAB型(A型とする記事もあり)。公表された体形は12歳時で身長143cm、体重31kg、B69-W58-H??、14歳時で身長150cm、体重35kg、B67-W58-H68cm。17歳時で身長157cm、B78-W60-H85cm。
趣味は卓球と音楽鑑賞。好きな食べ物はケーキ。尊敬する人物は今井美樹。
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