下土狩駅(しもとがりえき)は、静岡県駿東郡長泉町下土狩にある、東海旅客鉄道(JR東海)御殿場線の駅である。駅番号はCB16。
長泉町の南部にある駅。2002年(平成14年)に長泉なめり駅が開業するまで、長泉町唯一の鉄道駅であった。
駅の開業は、御殿場線が東海道本線の一部であった1898年(明治31年)6月である。当時の駅名は三島駅(みしまえき)であり、当駅まで延伸された豆相鉄道(伊豆箱根鉄道駿豆線の前身)との乗換駅として賑わった。1934年(昭和9年)10月に下土狩駅に改称され、1934年12月には熱海 - 沼津間の新線開業に伴って2代目三島駅が開業、駿豆線は下土狩駅乗り入れを止め2代目三島駅に起点を変更した。これ以降、当駅は御殿場線の一中間駅となっている。
御殿場線の途中駅の中で丹那トンネル開通以前に東海道本線の駅として開業した7駅の一つである。
1889年(明治21年)に御殿場線が東海道本線の一部として開通したとき、長泉村(長泉町の前身)に駅は設置されなかった。
その後、伊豆半島中部へ向かう豆相鉄道(伊豆箱根鉄道駿豆線の前身)の計画が立てられ、東海道本線と豆相鉄道線の分岐駅が長泉村に開設されることになった。そして1898年(明治31年)に、当駅の前身たる三島駅が開設された。
丹那トンネル開削により国府津 - 熱海 - 沼津間が全通し、国府津 - 御殿場 - 沼津間が御殿場線として分離されたのは1934年(昭和9年)である。熱海経由の新線開通に伴い同線に2代目となる三島駅が開業したため、当駅はその2か月前に、三島駅から下土狩駅に駅名を変更した。
当駅が三島駅として開設されてまもない1900年(明治33年)5月に、大和田建樹によって作成発表された『鉄道唱歌』第1集東海道編では、以下のように豆相鉄道とともに三島を歌っている。「官幣大社」とは、豆相鉄道の三島町駅(現在の駿豆線三島田町駅)や2代目三島駅からほど近い三嶋大社のことである。
さらに同年10月、『鉄道唱歌』に倣って早速発表された『豆相鉄道唱歌』でも、以下のようにこの駅を歌った。
島式ホーム1面2線を有する地上駅。南北に伸びるホームの東側が1番線、西側が2番線であり、沼津方面へ向かう下り列車は1番線を、御殿場方面へ向かう上り列車は2番線を使用する。1番線の東側には、ホームのない側線が数本ある。
駅舎は構内東側にあり、駅舎内部にはJR全線きっぷうりばが設置されている。駅舎とホーム間の移動用に、1番線を跨ぐ跨線橋が設置されている。
当駅は業務委託駅であり東海交通事業の係員が駅業務を行っているが、夜間は係員が配置されない無人駅となっている。また、管理駅である裾野駅が当駅を管理している。
(出典:JR東海:駅構内図)
「静岡県統計年鑑」によると、2021年度(令和3年度)の1日平均乗車人員は1,185人である。
1993年度(平成5年度)以降の推移は以下のとおりである。
当駅から南東方向に歩くと約25分で三島駅に行くことができる。
「下土狩駅」停留所にて、以下の路線バスが発着する。
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