五下分結(ごげぶんけつ、梵: āvarabhāgīya saṃyojana、巴: orambhāgiya-saṃyojana)とは、仏教において衆生を「欲界」へと縛り付ける「5つの束縛」としての煩悩の総称。「下分」(げぶん)とは「下の領域」すなわち「欲界」のこと。「結」(巴: saṃyojana, サンヨージャナ)とは「束縛」のこと。
釈迦は五下分結を捨断するために、四念処を修習すべきだと説いている。
五下分結の内容は以下の通り。
五蓋とは2及び4-5が共通、三結とは1-3が共通しており、包括した関係になっている。
四向四果における不還果に到達すると、欲界への執着が断ち切られ、この五下分結も消え去る。
預流果に達した段階で、既に五下分結の3-5である「三結」は絶たれており、続く一来果で4-5が弱まり、不還果で4-5が絶たれ、欲界への再生と完全に断ち切られることになる。
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