両生類・爬虫類レッドリスト(りょうせいるい・はちゅうるいレッドリスト)は、日本の環境省が公表した両生類・爬虫類のレッドリストであり、日本国内における両生類・爬虫類の絶滅危惧の評価である。日本国内の個体群に対しての評価であるので、世界的にみれば普通種に該当する場合がある。
環境省版の両生類・爬虫類レッドリストは、1991年(平成3年)に『日本の絶滅のおそれのある野生生物-脊椎動物編』として公表されたもの(1991年版)が初めてである。その後、1997年(平成9年)8月7日に、改訂されたレッドリスト(1997年版)が公表された。その1997年版レッドリストを基に、2000年(平成12年)2月に『改訂・日本の絶滅のおそれのある野生生物 -レッドデータブック- 3 両生類、爬虫類』が作成された。さらに、2006年(平成18年)12月22日に最新のレッドリスト(2006年版)が公表された。
1991年版では両生類19種(亜種を含む、以下同じ)・爬虫類16種、1997年版では両生類23種・爬虫類30種、2006年版では両生類36種・爬虫類56種とその掲載種数は増加している。ただし、これには最新の研究の結果により分類が変更されたこと(それまでは別(亜)種と考えられていたものが、同(亜)種である等)や、評価単位が変更されたこと(種単位で評価していた分類群を亜種単位にする等)を含んでいるので、掲載種数の増加が単純に絶滅危惧種の増加とは言えないことに注意する事。
環境省では、両生類・爬虫類のレッドリスト評価対象種として、両生類62種、爬虫類98種を選定しているが、これには下記の要件がある 。
両生類の絶滅危惧(絶滅のおそれのある種)の数は1991年版では6種、1997年版では14種、2006年版では21種となり徐々に増加している(2012年版では23種に増加しているが、既にリストアップされた絶滅危両生類の評価対象種数は62種であるので、2006年版において34%が絶滅危惧となる。また、ランクが上昇した種の多くは南西諸島に生息する種であること、かつ絶滅危惧21種のうち、8種が南西諸島に生息するカエル類であることから、南西諸島は、両生類の絶滅のおそれの高い地域であると言える。有尾目も2006年版で新しく加えられた・ランクが上昇した種が多く、国内に生息するサンショウウオ科・オオサンショウウオ科19種のうち11種に絶滅のおそれがある。絶滅の要因としては、生息環境の悪化や小規模な開発、外来生物による捕食、ペット用の密猟等があげられる 。
※計数は、発表された当時の各レッドリストの掲載種の数であり、表内のカテゴリーの数と計数が一致しないことがある。これは、レッドリストの見直しに伴い評価単位である分類群(種や亜種、地域個体群等)を変更することがあり、本表ではそれらの変遷も追えるように作成されているためである。これらについては備考を参照のこと。
爬虫類の絶滅危惧(絶滅のおそれのある種)の数は1991年版では3種、1997年版では18種、2006年版では31種となり、徐々に増加している。爬虫類の評価対象種は98種であるので、2006年版において31%が絶滅危惧となる。また、ランクが上昇した種の多くは南西諸島に生息する種であること、かつ絶滅危惧種31種のうち、30種が南西諸島に生息する種であることから、南西諸島の爬虫類が危機的状況にあると言える。絶滅の要因としては、生息環境の悪化やジャワマングース、ニホンイタチ、インドクジャクなど外来生物による捕食等、ペット用の密猟等があげられる 。
1991年版から1997年版への掲載種の増加には、種クロイワトカゲモドキを亜種レベルに評価単位を変更した事も一因である。
※計数は、発表された当時の各レッドリストの掲載種の数であり、表内のカテゴリーの数と計数が一致しないことがある。これは、レッドリストの見直しに伴い評価単位である分類群(種や亜種、地域個体群等)を変更することがあり、本表ではそれらの変遷も追えるように作成されているためである。これらについては備考を参照のこと。
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