現役プロレスラーの下田美馬と元プロレスラーのミラノコレクションA.T.が指導者となり、加えてバラエティ番組でのプロレス経験者を2名(横山由依・島田晴香)出演させ、出演メンバーらは本格的なプロレスのトレーニングを行い、ドラマでありながらも真剣勝負を展開していく。収録は女子プロレス団体アイスリボンの道場兼常設試合会場「レッスル武闘館(埼玉県蕨市)」で行われている。トレーニングの模様や撮影の裏側などは公式サイト(YouTube・tvasahi公式チャンネル)上で毎週金曜日に更新される動画コンテンツ『ROAD to W.I.P.』内で全15回と1話から5話までの総集編である特別編が公開され、4月7日からはWIP最強クイーン決定トーナメントOVER THE TOPの撮影の裏側に密着した『OVER THE TOP』が配信された。
WIP最強クイーン決定トーナメントOVER THE TOP終了後は、錦糸町道場の練習生も利用可能になり、定期的に白金ジムの練習生と合同練習も行っている。
工事現場同盟
ユンボ島田、クイウチ松村により結成されたヒールユニット。のちにボイス山田、ブラックベリー向井地が加入。後述のOVER THE TOP開催時点で結成5年。島田、松村ともに高い実力と、レトルトカレー「ジャイアントカレー(辛口)」のCMキャラクターを務めるなど高い知名度を形成するが、人気選手をいじめるなと非難を受けたり、保護者からの訴えでCM打ち切りが決まるなどヒールゆえの悲哀も持つ。OVER THE TOP開催中ユニット解散を宣言するが、和解ののちユニット継続を宣言した。合言葉は「We Are! 工事現場同盟! 次の現場はテメェらだ!」。
WIP最強クイーン決定トーナメントOVER THE TOP終了後は、以前と比べてマイルドな性格となり、幼稚園に通う子供たちから好感を得られるようになった。極悪同盟のオマージュ。
WIP最強クイーン決定トーナメントOVER THE TOP1回戦では、親友でありタッグチーム「フルーツペア」のパートナーであったブラックベリー向井地と対戦。向井地の変貌ぶりに相当ショックを受け、試合では精神的に苦しむも勝利を収めた。
WIP最強クイーン決定トーナメントOVER THE TOP2回戦では、道頓堀白間がコルセットをしていたために、得意技であるエルボーが出せなかったが、彼女の首の負傷が嘘であることを見抜くと、エルボーの連打を見舞い、ジャンピンサクラを決め、勝利する。
WIP最強クイーン決定トーナメントOVER THE TOP準決勝では、洋平の愛弟子であった横山との同門対決で、ジャンピンサクラを決めるも返され、洋平が自身のために考えていた(咲良がプロレスを嫌ったため、横山に伝授していた)技「サクラスペシャル(エメラルド・フロウジョン。決勝でも使用)」を決められ追い込まれるが、洋平の声を聞いたことで再起し、今度はそれを見様見真似で敢行し、勝利する。
ハリウッドJURINAに対して同じ女子高生として尊敬と憧れを感じており、同じリングの上で戦うことを夢見ていたが、WIP最強クイーン決定トーナメントOVER THE TOP決勝で実現。長時間の激しい攻防の末、ハリウッドJURINAのブローイングJURINAにより惜しくも優勝を逃した。
週プレスポーツにおいて、WIP最強クイーン決定トーナメントOVER THE TOPの第1回戦で戦うオクトパス須田に対し、たこ焼き(オクトパス須田=タコ)を食べ、「おいコラ!オクトパス須田?あんなタコ野郎はタコ焼きにして食ってやる!」と挑発した。それに対し須田は、「オイゆりあ!誌面使って何がやりたいんだ!タココラ!飲み込むなよ?言った言葉と喰ったタコ焼き飲み込むなよ?」とヒートアップした。
WIP最強クイーン決定トーナメントOVER THE TOPの第1回戦で再びオクトパス須田と対戦した。序盤は優勢に試合を進めるも途中で前回、敗北を受けた際の須田のチューチューフェイスを思い出し、パニックを起こしてしまう。その後、一方的に攻められるがサックス古畑とのトレーニングや対策を思い出し須田の口をガムテープで塞いだことで形勢が逆転、最後はマトリックス対策のストンピング(フェイントのハイキックでマトリックスを誘い、ブリッジ状態の腹を踏みつける)とノーフューチャーキックを連続で決め、雪辱を果たした。
OVER THE TOPの一ヶ月前の練習中に、自身の怪我を心配してくれた坂巻に恋をしてしまい、ゆりあの調査で坂巻が「強い女」が好きなことを知り、OVER THE TOPで勝とうとする(試合終了後、坂巻が既婚者を装ったことで失恋)。
OVER THE TOPではパッパラー木﨑の練習パートナーを務めたほか、トーナメントの第1回戦でバード高柳と対戦し、木﨑と生み出したバード高柳対策のファイナル・カット(ネックブリーカーよりもエルボーのダメージを重視する形)2連発を放ち優勢に立つが、3発目を放とうとした隙を突かれて逆転され、ペナルティーバードを受けてしまい敗北。自身の新技開発にはゆりあがパートナーを務めた。
使う技は多彩だが、中でもスピアーを多用する傾向がある。必殺技はフライングJURINA。OVER THE TOPからは新技・アイスブレイクもフィニッシュやそれへの繋ぎとして多用するようになる。演じる松井によると、松井と同じ愛知県出身のオカダ・カズチカのイメージで役作りをしている。第12話・第22話ではオカダの「レインメーカーポーズ」を決め(オカダ本人公認)、第19話以降ではオカダの必殺技でもある「レインメーカー」をフィニッシュホールドの一つとして使用するようになった。
兒玉 遥 / エメラルドHARUKA
演 - 兒玉遥
ハリウッドJURINAと「パワーストーンズ」を組んでいたレスラー。常に博多弁で話し、普段は地味で真面目でおとなしく眼鏡を着用している。繊細で傷つきやすい性格で、リングネームもここに由来する。珠理奈が右足に怪我をした際、それに気付き劣勢の試合の中でも交代をしなかったことがあった。しかし後に矢崎の戦略によりメキシコへ修行に出ることになり、タッグも解消となった。それ以降は物語に登場していない(OVER THE TOPにも唯一不参加)。
得意技は複合関節技であるジャベ(劇中ではソル・ナシエンテを使用している)。
島田 晴香 / ユンボ島田
演 - 島田晴香
クイウチ松村とタッグチーム「工事現場同盟」を組むヒールレスラー。金髪のモヒカン頭で顔にはペインティング(ドラマのプロモーション画像と本編では左右が逆。これは松村も同じ)を施している。右腕にアームカバーというコスチュームの場合もある。且ては不良少女だったが矢崎から「その情熱、プロレスにぶつけてみないか?(この言葉は後に自身がボイス山田をスカウトする時にも使われた)」とスカウトされ入門、更生した。ユンボとしてはJURINAを敵視する一方、好敵手として尊敬もしており、OVER THE TOP1回戦で敗れたJURINAを気遣う言葉をかけたりCLIFF HANGERでの勝敗を気にしたりもしている他、デビー・コング戦でJURINAが苦戦するのを見てリングサイドに駆け寄り檄を飛ばしたりもした。W.I.P.のために高校を4年留年している。表紙に「夢に向って!! 工事現場同盟 アイディアノート」と書かれたノートを持ち歩く。
WIP最強クイーン決定トーナメントOVER THE TOPの第1回戦で同門対決となるクイウチ松村戦の直前、松村に彼氏がいることを知り激怒し、記者たちには試合前にこの試合で工事現場同盟を解散する(表向きの理由は「方向性の違い」)と告げていたが、激戦を制した後に解散撤回を宣言する。
OVER THE TOP第2回戦ではパッパラー木﨑と戦い、ハードコアマッチで凶器が認められ、拝みギロチンドロップfromラダーを決め勝利する。
OVER THE TOP第3回戦ではイケメン百花と対戦。自身の攻撃をことごとく先読みする百花に苦戦し、顔面への攻撃(ボマイェや踏みつけ)を連発されたことで両目が腫れ、視界を失う。しかし勘で動いてアングル・スラムを決めたことでイケメン百花の読みを狂わせ、混乱させる。体力がほとんどない中フライング百花を自爆させ、山田からJURINAが敗者復活戦で勝利した報告を聞くと笑顔を見せ、そのまま押さえ込んで勝利した。その後、初めての敗北を喫した百花に対して「プロレスはこっからが面白い」という言葉をかけた。
OVER THE TOP準決勝では因縁のライバル・ハリウッドJURINA(デビュー戦から0勝9敗を喫している)と対戦。反則技であるイス攻撃で額を割り、持てる全ての技を出して激戦を繰り広げフライングJURINAも返してみせるが、ブローイングJURINAにより惜しくも勝利を逃した。
WIP最強クイーン決定トーナメントOVER THE TOPの第1回戦でキューティーレナッチと対戦し、道頓堀フットスタンプを決め勝利する。その後マイクアピールで1回戦負けを喫したJURINAを散々にこき下ろし、「私の時代やわ!」と宣言した。
WIP最強クイーン決定トーナメントOVER THE TOPの第2回戦直前に首を痛め、チェリー宮脇戦ではドクター3人を伴いコルセットを着用し試合を行う。しかし、それはテレビで見ていた百花から「嘘くせぇ」と貶された通り、咲良の得意技であるエルボー攻撃を封じるためのフェイクであった。だが、首への負担が大きく怪我していたら使えないはずの大技であるフィッシャーマンズ・スープレックスを使ったため嘘がバレてしまい、咲良の猛攻を受け最後はジャンピンサクラにより敗北。試合終了後には、会場裏で嘘泣きの練習をしていたが、咲良から「その強さは本物」と言われたことで初めて本当の涙を流した。
WIP最強クイーン決定トーナメントOVER THE TOPの第1回戦で再びパッパラー木﨑と対戦。パニックに陥る木﨑を圧倒するが、口をガムテープで塞がれたことで形勢が逆転し、マトリックスの動きを読まれての腹へのストンピングで大ダメージを受けた後続けざまに出されたノーフューチャーキックを受けて敗北。その後、自分を応援してくれたファンに謝罪した。
プロレスをなめている(と本人が考えた)者は誰であろうとも許さない信条を持っているベテランであるが、扱いに不満を持ち進退を迷う。私生活では高校を1年留年。家族(実家を出ている)とはあまりうまくいっていない様子。親から矢崎に「これ以上留年はさせられない」と連絡があり、「OVER THE TOPで優勝できなかったら学校もWIPも卒業する」と宣言してトーナメントに臨む。
WIP最強クイーン決定トーナメントOVER THE TOPの第1回戦でサックス古畑と対戦し、予想外の粘りや新技ファイナル・カットに苦しめられるが、最後はペナルティーバードを決め勝利。
なお、後日談として、現実でも、演じた高柳本人のTwitterにてふうちゃんを演じたセキセイインコのとうふを新たに迎え入れたことが判明している。また、ストーリー上一人だけクランクアップが早かったためOVER THE TOP決勝シーン撮影時に自費で上京、帽子とマスクで顔を隠してカメラマンとして出演している。
ファイトスタイルのモデルは、ペナルティーバードの元ネタ・PKの使い手である柴田勝頼。
『WIP CLIMAX』では引退と復帰を7回繰り返していたことが明らかとなり、この試合で復帰する。
木下 百花 / イケメン百花
演 - 木下百花
白金ジムメンバーを遠目から見守る謎の人物。無口で、テレビ番組の取材に対しても自分に直接関係しないことは一切喋らない。これまで将棋やビリヤード、ダーツ、ピンポンなどあらゆるジャンルにおいてトップを勝ち取り、欲しいタイトルを手中におさめており、超人類と煽られる。公式戦にはほとんど参加しなかったが、WIP最強クイーン決定トーナメントOVER THE TOP第1回戦でハリウッドJURINAと対戦。実は、「じゃあ再生するよ」と言ったあとに自分が受けた相手の技をそのままコピーして相手に同じ技で攻撃する能力を持っており、試合中一方的に攻められるがフィニッシュのフライングJURINAを膝で迎撃。その後、そっくりそのまま同じ技を返し続け、掟破りのフライング百花からの得意技であるボマイェ2連発で勝利した。試合後には車で帰る際に矢崎に「計算狂いました?」と問い掛け、矢崎が「まさか」と返すと、百花は「なら良かった」と言って帰っていった。
WIP最強クイーン決定トーナメントOVER THE TOP第2回戦では、コマネチ湯本と対戦するがコピー技は使用せず技をかわし続けることで湯本を消耗させると、JURINAが使用していたアイスブレイクからのボマイェ2連発を決め勝利する。
WIP最強クイーン決定トーナメントOVER THE TOPの第1回戦で同じアクロバット技を使う選手であるバトンかとみなと対戦。技と技のぶつかり合いを制し、コマネチハネムーンを決め勝利する。
WIP最強クイーン決定トーナメントOVER THE TOPの第2回戦ではイケメン百花と対戦。コピーされる前に倒そうと試みるが、技をかわし続けられたことで体力を消耗してしまい、ボマイェの2連発を食らって敗北した。
中井 りか / MAX中井
演 - 中井りか
第1話時点では白金ジムの練習生だった。錦糸町道場の初試合のメンバーの一人として試合に参加しこれが中井にとってもデビュー戦(リングネームはデビュー戦発表の際に付けられた。矢崎によると「『可能性がMAX』という意味」)となる。デビュー戦ではほぼ何もしなかったが、最後に向井地をラ・マヒストラルで丸め込み、デビュー戦初勝利を得た。OVER THE TOPではスーパーシード枠(準決勝から出場)と矢崎から優遇されている。CLIFF HANGERでJURINAが勝ち上がったため、JURINAと戦うことになったが試合前にJURINAとデビー・コングの特別試合が組まれたことで自分の不戦勝を確信する。しかしJURINAがデビーに勝利したため、それに驚き試合放棄して会場から逃亡し逆に不戦敗となった。決勝戦の観戦のため戻ってくるが、かなり気まずそうな態度をしていた。
『豆腐プロレス The REAL 2017 WIP CLIMAX』のテーマソングであるAKB48の「#好きなんだ」のType Eに収録される楽曲「ギブアップはしない」のMVの舞台としてW.I.P.が登場している。チェリー宮脇とロングスピーチ横山 対 道頓堀白間とハリウッドJURINAのタッグマッチが描かれ、パッパラー木﨑、キューティーレナッチ、サックス古畑、ユンボ島田、ブラックベリー向井地がセコンドとして登場している。
『豆腐プロレス The REAL 2017 WIP CLIMAX in 後楽園ホール』(とうふプロレス ザ・リアル 2017 ダブリューアイピー クライマックス イン こうらくえんホール)と題した実際のプロレス興行が2017年8月29日に後楽園ホールで開催された。イベントの模様はスカチャン1で生中継された。
OVER THE TOPから2年後という設定で、ドラマ出演メンバーに新規参戦のAKB48メンバー14名を加えたAKB48グループメンバー31名が参戦し、ドラマ出演メンバーと新規メンバーによる対戦のほか、メインイベントとして「錦糸町道場」のチェリー宮脇&ロングスピーチ横山と「パワーストーンズ」のハリウッドJURINA&道頓堀白間とのスペシャルドリームタッグマッチが行われた。実況アナウンサーはドラマでも実況をしていた神宮寺一馬役の野上慎平・十文字一役の田畑祐一に加えて新しく山崎弘喜アナウンサーが加わり(野上アナがメイン実況/田畑アナは17年振りのプロレス実況復帰となった)、解説にミラノコレクションA.T.を迎えて開催した。また大会オーナー・矢崎英一郎役で渡辺いっけいが登場し、メインイベントでは、特別ゲストとして新日本プロレスの永田裕志が登場して、試合開始のゴングはリクルートの激レアバイトで採用された大山翔平が担当した。なお、SHOWROOMでは裏生配信として、MCを光文社特別編集長の青木宏行が担当し、NGT48の中村歩加と作曲家の福田貴訓と共に、試合後の選手へのインタビューなどをしていった。
試合で使用されるリングは6メートル四方となっている。
イベントに向けてのトレーニングの模様などは公式サイト(YouTube・AKB48公式チャンネル)上で毎週金曜日に更新されていた動画コンテンツ『ROAD to WIP CLIMAX』内で公開・配信された。
4月9日に両国国技館で行われた『戦国炎舞-KIZNA- Presents SAKURA GENESIS 2017』をドラマ出演メンバーと、後述の新規参戦メンバーで観戦したことが明かされている(『ROAD to WIP CLIMAX #2』より)。