グラフィックデザイナー(英: graphic designer)とは、写真・動画・絵画・イラスト・文字などを同一画面に構成する人。グラフィックデザイナーの中心的な任務は、情報を視覚的に第三者へ伝えることにある。
解説
アートディレクター、エディトリアルデザイナー、写真家などを兼ねることも多く、組版、イラストレーション、ユーザインターフェース、ウェブデザインなども担当する場合があるが、専門職に委ねられる場合もある。パンフレットや広告のような出版・印刷される媒体、もしくはwebサイトのような電子的な媒体のためのグラフィックを主に作成する。
ただし、厳密には“graphic-”という形容詞自体が「印刷の- 図案の-」という英語的意味を持つため、WebデザイナーやUIデザイナーは「Webクリエイター」「CGグラフィッカー」と区別されるべきものである。
日本では「デザイン」あるいは「デザイナー」という名称は商業目的を指す事が多いため、画家はグラフィックデザイナーと区別されることを望む。横尾忠則のように画家になるためには、デザイナーをやめる必要があると考える者もいる。これは画家の方が制作に対して制約が少なく、格が上であるとの思想から。
歴史
橋口五葉は、日本で最初のグラフィック・デザイナーとして知られている。(生誕100年 橋口五葉展(2011年)チラシ(千葉市美術館)より)
主なグラフィックデザイナー
欧州
- アドルフ・ムーロン・カッサンドル (フランス)
- アルフォンス・ミュシャ (チェコスロバキア)
- アンドレア・ラウク(イタリア)
- イシュトヴァン・オロス(ハンガリー)
- ヴァルディマル・シヴェジ(ポーランド)
- ウィム・クロウェル(オランダ)
- ウウェ・レーシュ(ドイツ)
- エル・リシツキー (ロシア)
- クレア・リトリー(イギリス)
- ジョアン・マシャド(ポルトガル)
- タパニ・アートルマー(フィンランド)
- ダニエル・P・ターナー(イギリス)
- ディック・ブルーナ(オランダ)…日本ではうさこちゃんシリーズを初めとする絵本作家として著名である。
- ピエール・ベルナール(フランス)
- ピエレ・メンデル(ドイツ)
- ブルーノ・モングッチ(イタリア/スイス)
- ペア・アーノルディ(デンマーク)
- ペーター・シュミット(ドイツ)
- ニクラウス・トロホラー(スイス)
- ネヴィル・ブロディ(イギリス)
- ロマン・シエスレヴィチ(ポーランド/フランス)
- ヤン・レニツァ(ポーランド/ドイツ)
- ヤン・ムロドゼニエツ(ポーランド)
- ヨゼフ・ミューラー=ブロックマン (スイス)
アジア
日本
香港
イスラエル
北アメリカ
- アイヴァン・チャマイエフ (アメリカ合衆国)
- アンドレア・グロスマン(アメリカ合衆国)
- エイプリル・グレイマン(アメリカ合衆国)
- シーモワ・クワスト(アメリカ合衆国)
- ステファン・サグマイスター(アメリカ合衆国)
- ソール・バス(アメリカ合衆国)
- バートン・クレイマー(カナダ)
- ヒュー・サイム (カナダ)
- ヘンリー・ウルフ(アメリカ合衆国)
- ポール・デイヴィス(アメリカ合衆国)
- ポール・ランド(アメリカ合衆国)
- ミルトン・グレイザー(アメリカ合衆国)
- シーモア・クワスト(アメリカ合衆国)
- モーリス・ビンダー(アメリカ合衆国)
職能団体
脚注
注釈
出典
参考文献
- 『12人のグラフィックデザイナー』 美術出版社、1968年
- 第1集:宇野亜喜良、永井一正、福田繁雄、細谷巌
- 第2集:粟津潔、勝井三雄、田中一光、和田誠
- 第3集:伊坂芳太良、片山利弘、木村恒久、横尾忠則
- 『世界のグラフィックデザイナー100』 誠文堂新光社、1994年
- 『ジーニアス英和辞典』および『ブレーン』誌
関連項目
- 美術
- グラフィックデザイン
- アートディレクター・エディトリアルデザイナー
- ブックデザイナー・タイポグラファー
- en:List of graphic designers
- イラストレーター
外部リンク
- 社団法人日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)
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