日本アカデミー賞作品賞(にっぽんアカデミーしょうさくひんしょう)は、日本アカデミー賞の部門の一つである。毎年、5作品が優秀賞に選ばれて、その中の1作品が最優秀賞に選ばれる。
選考基準
日本アカデミー賞作品賞は以下の選考基準を満たしている作品である必要があり、その中から協会員全員(2022年現在3935名)が投票を行い、5作品の優秀賞受賞作品を決定した上で、協会員全員が最終投票を行い、最優秀賞を決定する。
- 対象期間中(2022年は1月1日~12月31日に公開された作品)、東京地区に於いて有料で初公開された40分以上の劇場用劇映画及びアニメーション作品であること
- 劇場公開を目的に製作された新作で、東京地区の同一劇場で1日3回、かつ2週間以上映画館のみで連続して上映された作品であること
- ドキュメンタリー、特別興行、イベント上映、再上映、映画祭のみで上映された作品は除くこと
- モーニング・レイトショーのみの作品は除くこと
- 同日含め先に配信(オリジナルビデオも含まれる)、TVで放送されたもの及びTV放送の再編集をした劇場版は新作とみなさないが、放送後に新たに撮影された部分が大半を占める場合は新作とすること
- 邦画洋画の区別は日本アカデミー賞協会の基準に基づいて判定すること
受賞作品の一覧
以下は 最優秀賞受賞作 と 優秀賞受賞作 の一覧である。
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
記録
複数回受賞した配給会社
複数回受賞した監督
その他
- 日本以外の製作国が含まれた合作映画では「愛の亡霊」( フランス)、「未完の対局」( 中国)、「戦場のメリークリスマス」( イギリス・ オーストラリア・ ニュージーランド)、「敦煌」( 中国)、「夢」( アメリカ合衆国)、「八月の狂詩曲」( アメリカ合衆国)、「海難1890」( トルコ)、「PERFECT DAYS」( ドイツ)が優秀賞を受賞しており、「敦煌」は最優秀賞を受賞している。
- 最優秀作品賞を受賞した作品の多くが東宝・松竹・東映の3社が製作及び配給のいずれかで関わっているが、それ以外の映画会社で受賞した作品は「ツィゴイネルワイゼン」(リトルモア)、「お葬式」(日本アート・シアター・ギルド)、「午後の遺言状」(日本ヘラルド映画)、「フラガール」(シネカノン)、「桐島、部活やめるってよ」(ショウゲート)、「万引き家族」(ギャガ)、「新聞記者」(スターサンズ・イオンエンターテイメント)、「ミッドナイトスワン」(キノフィルムズ)、「ドライブ・マイ・カー」(ビターズ・エンド)がある。
- 長編アニメーション映画で作品賞を受賞したのは「もののけ姫」と「千と千尋の神隠し」のみである。なお、2007年に開催された第30回以降はアニメーション作品賞が新設されたため、以後作品賞を受賞した事例は現時点ではない。
- テレビ局が製作に参加した映画では日本テレビが18本、テレビ朝日が32本、TBSが11本、テレビ東京が12本、フジテレビが29本が受賞しており、キー局以外で最も多いのは朝日放送の24本、衛星放送で多いのは衛星劇場の15本である。
- 連続で受賞した監督は東陽一(「サード」・「もう頬づえはつかない」)、木下恵介(「衝動殺人 息子よ」・「父よ母よ!」)、市川崑(「細雪」・「おはん」)、黒澤明(「夢」・「八月の狂詩曲」)、岩井俊二(「Love Letter」・「スワロウテイル」)、今村昌平(「うなぎ」・「カンゾー先生」)、北野武(「HANA-BI」・「菊次郎の夏」)、行定勲(「世界の中心で、愛をさけぶ」・「北の零年」)、成島出(「孤高のメス」・「八日目の蝉」)、阪本順治(「大鹿村騒動記」・「北のカナリアたち」)、降旗康男(「あなたへ」・「少年H」)、山田洋次(「東京家族」・「小さいおうち」・「母と暮せば」・「家族はつらいよ」と「男はつらいよ お帰り 寅さん」・「キネマの神様」)、是枝裕和(「三度目の殺人」・「万引き家族」)の13名である。また、野村芳太郎は第2回にて「事件」と「鬼畜」の2作品で同時受賞を果たしており、「事件」は最優秀賞を受賞している。
脚注
注釈
出典
関連項目
外部リンク
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