『ヴァイナル・ミュージック〜歌謡曲2.0〜』(ヴァイナル・ミュージック かようきょくニイテンゼロ)は、文化放送で2021年3月30日(29日深夜)から2023年3月24日(23日深夜)まで未明に生放送されていた音楽ワイド番組である。
このページでは、同年3月29日から始まった『ヴァイナル・ミュージックスペシャル』(同局から未ネット局の一部への裏送りで放送する再編集版)、ならびに2022年度から土曜未明(金曜深夜)に生放送され、姉妹番組と位置付けている『ヴァイナル・ミュージック〜for. EK〜大人の歌謡クラブ』(ヴァイナル・ミュージック フォー・イー・ケイ おとなのかようクラブ)についても取り上げる。
この時間帯は1968年11月19日以来『日野ミッドナイトグラフィティ 走れ!歌謡曲』が放送されてきたが、日野自動車の単独スポンサー撤退を理由に2021年3月27日(26日深夜)放送分で終了したことに伴って放送枠を継承。曜日別の女性パーソナリティが生放送で歌謡曲を中心に取り上げる構成も引き継いだが、放送内容やパーソナリティも一新している(詳細後述)。
なお、『走れ!歌謡曲』の最終ネット局からは、中国放送が全編を同時ネット。ラジオ大阪は開始時は4時台のみ、福井放送は同番組に続いて3時台にのみ放送していた。その一方で、東海ラジオは本番組ではなく『CultureZ』(文化放送における前枠番組)の同時ネットを開始。本番組の時間帯には、ニッポン放送が制作する『オールナイトニッポン0(ZERO)』の同時ネットへ切り替えた。
文化放送が保有する数多くのアナログレコード(ヴァイナルレコード)から、主に「シティ・ポップ」の楽曲を放送。TikTokやReel(リール、Instagramのショートムービー投稿機能)を通じてブームを起こすことを意図しているほか、放送した楽曲のプレイリストをSpotifyで公開している。
文化放送では本番組の開始に際して、「思い切った施策で新たな風を取り込むことは大切ですが、一方で、長年にわたり絆を築いてきたリスナー、ファンとの関係も大切にしたいと考えます」と思いを示したうえで「特に平日の深夜ゾーンは、まだミドル世代以上のリスナーが数多く存在します。“古き良きもの”を“新しく魅せる”ことができ、多くの世代のココロを動かしていくのが『シティ・ポップ』、そして『ヴァイナル・ミュージック』だと考え、昔レコードに慣れ親しんだ人には懐かしさを、若い人には新しい音楽メディアとして温かさと興味を届ける」生放送の音楽番組であることを説明している。
番組タイトルロゴ・イラストについては、火曜(月曜深夜)担当の703号室・岡谷柚奈の実妹であるイラストレーターの岡谷柚果(蛍2nd)が手掛けている。
番組内では週替わりで設定される全曜日共通のテーマに沿って、パーソナリティにとって思い入れの深い楽曲やリスナーからのリクエスト曲を随時放送。放送中にTwitter上の番組公式アカウントへ寄せられたツイートも、盛んに取り上げている。
ヴァイナルレコードと他の媒体(CDやオンライン配信など)で発表された楽曲をヴァイナルレコードから放送する場合に、パーソナリティが「この曲はヴァイナル版でお聞き下さい」と紹介することが特徴。また3時台には『走れ!歌謡曲』に続いて「文化放送プラスチューン」(同局が週替わりで選ぶ推薦曲)、4:30頃には「ウィークリーソング」(『走れ!歌謡曲』内の企画「走れ!歌謡曲 今週の1曲」を改題したうえで継承)も必ず流している。「プラスチューン」では制作局名の「文化放送」を冠しているほか、推薦曲が演歌の場合にも放送している。
2022年2月26日(25日深夜)放送回で、土曜(金曜深夜)パーソナリティを担当する文化放送アナウンサーの坂口愛美が、4月4日放送開始の同局の平日朝の新ワイド番組『おとなりさん』に5曜日出演が発表されたことを受け、3月26日(25日深夜)放送回をもって本番組を降板(坂口曰く「ファーストシーズン終了」と表現)することを生報告。予定通り同日放送回で土曜パーソナリティを降板した。
2022年度は、土曜の『大人の歌謡クラブ』(後述)の放送開始に伴い、火 - 金曜(月 - 木曜深夜)の週4回の放送に変更となった。
しかし、9月で福井放送へのネット(3時台のみ)が終了(後述)。さらに岡谷担当の2023年1月31日(30日深夜)放送回で、同年3月20日の週をもって本番組を終了することが告知された。そして、コバソロ・スペシャル / こぴ担当の同年3月24日(23日深夜)の放送をもって、『ヴァイナル・ミュージック~歌謡曲2.0~』はスペシャル回も含めて全469回・2年に渡る番組の歴史に幕を下ろした。
火 - 金曜の当時間帯の後番組として、アーティスト特集型音楽番組『ARTIST FC』が同年3月28日(27日深夜)より放送開始。『歌謡曲2.0』の最終ネット局からはラジオ大阪のみ同時ネットを実施する。また、『ARTIST FC』は事前収録の実質的な音楽フィラー番組となるため、長年続いてきた火 - 金曜の当時間帯の生放送番組は一旦終了となるが、同年6月以後、当番組や『走れ!歌謡曲』の歴代パーソナリティーらが、当番組のスタンスをそのまま生かした『ARTIST FCスペシャル』を不定期で生放送している(一部は事前収録回あり)。
2022年4月9日(8日深夜)より、本番組の土曜版は『ヴァイナル・ミュージック〜for. EK〜大人の歌謡クラブ』にタイトルを改め、演歌・歌謡曲(Enka・Kayoukyoku)に着目した番組にリニューアルした。選曲傾向として『走れ!歌謡曲』のテイストを事実上復活させることになる。
パーソナリティは週替わり担当制で、フリーアナウンサーの小林奈々絵(第1週)と仁科美咲(第2週)が文化放送の本時間帯の番組担当として「復帰」し、加えて演歌歌手の羽山みずき(第3週)と、2022年6月29日にソロ演歌歌手デビューの山西アカリ(第4週)が新たに務める。なお、第5週のある月の場合は、スペシャルパーソナリティを迎えて放送する(番組が第2週からのスタートとなるため、2022年4月のみ第5週に小林が出演。)。
3時台の後半にはゲストコーナーを設けている。
なお、番組公式Twitterでは母体番組『歌謡曲2.0』が終了する翌週以降の出演予定を発表しており、2023年春改編以降も番組は継続し、上記平日版(火 - 金曜)は終了したものの、『ヴァイナル・ミュージック』の冠タイトルもこれまで通り残している。
太字は文化放送アナウンサー
2週前に放送された『ヴァイナル・ミュージック〜歌謡曲2.0〜』のプレイリストからセレクトした楽曲を放送する番組。パーソナリティも同じメンバーが務める。母体番組であった『歌謡曲2.0』の終了に伴い、『大人の歌謡クラブ』のパーソナリティが出演していた金曜分も合わせて終了となる。
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