『マンガで分かる!Fate/Grand Order』(マンガでわかる フェイト グランドオーダー)は、ディライトワークス監修・リヨ作画による漫画作品のシリーズであり、スマートフォン向けRPG『Fate/Grand Order』(以下:『FGO』)の公式ウェブサイト内で連載されている。
第1期『マンガで分かる!Fate/Grand Order』(以下:『マンわか』)は、iOS版『FGO』配信後の2015年8月13日から2015年11月19日までウェブサイト上で連載された。また、第1期では、ゲームライターマフィア梶田によるゲーム解説コラム『マフィア梶田の“バーサーカーでも分かる!”FGO講座』も併せて連載された。 第2期『もっとマンガで分かる!Fate/Grand Order』(以下は『もっと』)は、2015年12月17日から2017年7月27日まで連載された。 第3期『ますますマンガで分かる!Fate/Grand Order』(以下:『ますます』)は、 2017年8月3日よりゲーム公式サイトで連載されており、第2期のその後が描かれる。 2017年12月28日の更新分は「序 / 2017年12月26日」の進行の関係で公式ホームページが一時閉鎖されたため、解除された12月31日の18時に更新された。 さらに、2018年12月4日より初心者を対象としたコンテンツとして「動画で分かる!Fate/Grand Order」が開始された。
本作は、『FGO』の使い方を学べるサポート漫画という位置づけにあるが、原作ゲームに対する風刺や同性愛(百合、BL)の要素が取り込んだギャグ漫画でもある。 第1期『マンわか』では、スマートフォン向けゲーム全般に通じる皮肉を交えつつも、システムへの言及を交えていたが、『もっと』の時点では解説することが尽きてきたため漫画の中で話を進めていくという手法が取られた。
本項では、『マンわか』シリーズ独自の登場人物について解説する。
クラスは2017年のエイプリルフールに配信されたアプリ『Fate/Grand Order Gutentag Omen』にて明かされた。キャストはFGOのもの。
サポート漫画の導入は、『FGO』のプロモーションに携わるリュウズオフィス側の提案である。 同社は、『FGO』のアプリを運営するディライトワークス側から作家イメージを受け、『弱酸性ミリオンアーサー』の事例が共有された。
当初、サポート漫画の作者を選定するにあたり、別の企画で知り合ったリヨを候補に入れていたところ、TYPE-MOONの武内崇が候補者リストに目を止め、リヨがよいと答えた。 この当時、リヨはFateシリーズになじみがなく、自分が手掛けてよいのか不安視していたが、山中の説得により引き受け、『マンわか』第1話を含むネームを提出した。
この時の『マンわか』第1話は、『FGO』がどのようなゲームなのかということに言及していなかったものの、武内やディライトワークス側に受け入れられた。一方で、サポート漫画として体をなしていないという理由から、『FGO』に詳しいライター・マフィア梶田による補足コラムが用意された。
漫画の内容はリヨのネームをもとにしており、山中は編集者としてはあまり意見を出していないと、梶田との対談の中で明かしている。 また、ディライトワークスの塩川洋介も、えぐい話や過激な時事ネタが出たとき以外は基本的にリヨの自由にしていると4Gamer.netとのインタビューで話している。
一方、原作者の奈須きのこは本作の制作にはかかわっておらず、その理由について「どんなにおもしろくても、世界観を預かる身として「これはダメ」とジャッジするしかない。とはいえ、自分が監修して「『FGO』だとこうだから」と口をはさんでしまうと、ゲームの『FGO』と同じものになるので、内容は見なかったことにして、リヨさんのセンスできれいにまとめていただくという方針を取っています。」と2019年のファミ通とのインタビューにて説明している。 ただしオルガマリーは、リヨが奈須に相談したうえで登場させている。 この理由について、奈須は「4年ほど前(2016年頃)、リヨからどうしてもオルガマリーを登場させたいという相談があり、本人が提出したネームが、こちらが構想していた第2部の内容と偶然酷似していた。その際は却下することもできたが、『マンわか』側でオルガマリーを出せば彼女の存在もプレイヤーが覚えてくれるだろうと考え、リヨには第2部の設定を出さないという条件付きで許可した。」と、2020年のファミ通とのインタビューの中で説明している。また、概念礼装や回想でオルガマリーを出すことは認めてこなかった武内も、本作への登場を許可している。
なお、本作を初出とするサーヴァントのうち、バーサーカー(ポール・バニヤン)は特例として、設定を変更したうえでゲーム側に登場した。
本作の短編アニメ化作品は、2018年12月31日に『Fate Project 大晦日TVスペシャル2018』の一環として放送された。放送後はYoutubeの「Fate/Grand Order チャンネル」にて配信されている。
山中は、梶田との対談の中で、連載開始当初の時点で、読者は肯定派と否定派の半々だったと振り返りつつも、『FGO』の人気の拡大に伴う形で伴走できたことが大きかったとも話している。 リュウズオフィスにインタビューを行ったマフィア梶田は、本作が『FGO』に対するヘイトコントロールになったと述べ、単なるサポート漫画ではなく、『FGO』の一コンテンツとして見られていると分析している。 また、梶田は、本作を読んで意味を理解できなかった読者が『FGO』を調べてアプリをダウンロードするというパターンが多いことを引き合いに出したうえで、本作が『FGO』への招待状になっているとも指摘している。山中も、『歴メシ!』の担当編集者が『FGO』の人気を通じて本作を手に取り、アプリをプレイした例を挙げる形で、梶田の指摘を認めている。
2017年に本作に関連したLINEスタンプが発売された際、本作に関連するワードがトレンド入りした。
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