本項目では、カタールで開催される2022 FIFAワールドカップの出場国を決める予選のうち、欧州サッカー連盟 (UEFA) 加盟協会により争われるヨーロッパ予選(欧州予選)について述べる。
UEFA加盟55協会全てが参加して、UEFAに割り当てられた13の出場枠(2018 FIFAワールドカップと同じ)をかけて争う。
2015年12月9日、世界アンチ・ドーピング機関 (WADA) がロシアアンチドーピング機構 (RUSUDA) による組織的なドーピング操作を理由に、ロシアに対して主要なスポーツにおける国際競技大会への団体参加資格を4年間停止することを決定し、ロシア代表の参加が危ぶまれた。しかし、WADAのルールはオリンピックや世界選手権などの(地域大会ではない)世界大会に対して適用されるものとされた上で、後にWADAによる参加資格停止期間が2年間に短縮されたこともあり、参加資格停止期間後の2022年に本大会が開催されるヨーロッパ予選への参加が認められている。
その後、ロシア軍が2022年2月24日にウクライナ侵攻を開始したことに伴う制裁処置で、FIFAとUEFAはロシア代表の出場資格を一時停止した。この結果ロシア代表は2次予選から追放されることとなり、ロシアサッカー連合 (RFS) はこれを不服としてスポーツ仲裁裁判所 (CAS) に提訴したが、3月にCASは異議申し立ての公聴会が行われている間は資格一時停止を解除するというロシアの要求を却下し、事実上ロシアのW杯出場は消滅。4月5日、CASはRFSが訴えを取り下げたことを明らかにした。
大会フォーマットは、2019年12月4日にスイスのニヨンで開催されたUEFA実行委員会によって確認された。UEFAネーションズリーグ2020-21の結果に一部依存するが、UEFAネーションズリーグ2018-19の結果のみで参加チームを決定したUEFA EURO 2020予選プレーオフの大会方式からは変更され、従来の「グループステージ/プレーオフステージ」構造を維持した上で、UEFAネーションズリーグの結果を一部加味するように修正された。
競技日程は以下の通りである。当初は第3節・第4節の日程が6月に組まれていたが、ヨーロッパにおける新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の流行を踏まえてUEFA EURO 2020が2021年6月に延期されたことを受け、第3節までを3月中に消化し、第4節を第5・6節共々9月のFIFA国際試合カレンダーに組み込むようにリスケジューリングされ、2020年12月4日にFIFA評議会によって承認された。
グループステージの抽選は2020年12月7日 18:00(CET, UTC+1)にスイスのチューリッヒで開催された。ヨーロッパにおける新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の流行を踏まえ、当初開催予定日(2020年11月29日)から延期の上、オンラインで開催された。
55チームを2020年11月(UEFAネーションズリーグ2020-21ラウンドロビン終了時点)のFIFAランキングに基づいて6つのポットに10チームずつ(ポット6のみ5チーム)振り分け、各ポットから1チームずつを選んで10のグループ(A-Eは5チーム、F-Jは6チーム)を抽選した。
なお、抽選に当たっては以下の条件が加えられた。
下記の12チームを4チームずつ3つのグループ(プレーオフ・パス)に分けて、それぞれでシングルイリミネーショントーナメントを戦う。3月24-25日に準決勝を、2022年3月28-29日に決勝を行い、決勝の勝者が2022 FIFAワールドカップの出場権を獲得する。準決勝・決勝とも1試合のみで決着するものとし(ホーム・アンド・アウェー方式ではない)、準決勝はグループステージの上位6チームのホームゲームとして、決勝は準決勝後の抽選により決定したチームのホームゲームとして開催される。
ヨーロッパ予選グループステージの各グループ(A-J)の2位となった10チームがプレーオフに進む。 グループステージの上位6チームがシードされホーム開催権を得る。下位4チームは準決勝の抽選でシードされない。
グループステージで3位以下となり、本大会および2次予選出場資格を得られなかったUEFAネーションズリーグ2020-21各グループの勝者(グループ1位)のうち総合ランキング上位2チームが2次予選に進出する。この資格で2次予選に参加するチームは準決勝でホーム開催権を得られない。
ロシアは、2022年2月に同国軍がウクライナへの侵攻を開始したことに伴い、FIFAおよびUEFAより出場停止処分が下され、3月8日にポーランドの不戦勝として扱うことが発表された。
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