伊勢志摩/伊勢・志摩(いせ しま)は、令制国の伊勢国と志摩国またがる地域。三重県南東部にあたる。三重県による5つの地域区分のひとつである南勢とほぼ同じ地域を指すが、伊勢志摩は観光名称としてよく用いられる。
三重県は伊勢国・志摩国・伊賀国の各々全域と紀伊国東部をもって県域となっているが、観光面で「伊勢志摩」と言う場合は厳密に伊勢・志摩2ヶ国の範囲を指さず、伊勢神宮と志摩半島という二大観光地とその周辺を指す。これは南勢と似た範囲を指すことになるが、南勢に含まれる大紀町が、伊勢志摩からは除外される傾向にあり、両語彙の使い分けになっている。大紀町を除いた伊勢志摩地域は人口208,180人、面積912.42km²、人口密度228人/km²。(2024年4月1日、推計人口)である。このエリアには伊勢市・鳥羽市・志摩市の3市があり、「伊勢・鳥羽・志摩」と紹介されることもある。
三重県の気象予報細分区域の名称としては、伊勢市・鳥羽市・志摩市・度会郡(紀勢地域の大紀町を除く)を「伊勢志摩」と称する。
近畿日本鉄道(近鉄)では鳥羽駅・賢島駅方面の列車の旅客案内では駅名ではなく「伊勢志摩方面」とアナウンスされる。
「伊勢志摩」は範囲の明確な定義がないため、その範囲は使用者により多少変動する。ここでは一例を示す。
伊勢志摩を訪れる観光客は高度経済成長の時代に入るまで400万人- 500万人で推移してきたが、神宮式年遷宮のあった昭和戦後期の昭和48年(1973年)に1200万人を突破、以降は1300万人 - 1400万人を維持するようになった。1994年に世界祝祭博覧会の開催と志摩スペイン村の開業を受け、過去最高の1954万人を記録したが、これを境に観光客の減少が続き、2004年には1017万人まで落ち込んだ。減少の理由としてバブル崩壊、観光施設のマンネリ化などが指摘されている。
2006年から神宮式年遷宮の関連行事であるお木曳きが始まると8年ぶりに1100万人の大台を突破し、回復傾向が見られるようになってきた。
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