『仮面ライダーオーズ 10th 復活のコアメダル』(かめんライダーオーズ じゅっしゅうねん ふっかつのコアメダル)は、特撮テレビドラマ『仮面ライダーオーズ/OOO』のオリジナルビデオ作品。2022年3月12日に期間限定で劇場先行上映され、同年8月24日にBlu-ray / DVDが発売。59分。
『オーズ/OOO』10周年を記念した完全新作の続編で、『オーズ/OOO』テレビシリーズ最終話から連なる世界の物語かつ、オリジナルのキャストとスタッフによる『オーズ/OOO』の完結編となっている。
監督はテレビシリーズのパイロットと最終回も担当した田﨑竜太、脚本はテレビシリーズが東映特撮のデビュー作となりテレビシリーズの脚本を6本手掛けた毛利亘宏が担当する。
映像ソフトは通常版のほか、劇中に登場するタジャニティスピナー、ゴーダメダルが付属する初回限定版が発売される。
2021年11月5日の第34回東京国際映画祭の一環で行われた『劇場版 仮面ライダーオーズ WONDERFUL 将軍と21のコアメダル』の上映前に行われたオンライントークイベントにて渡部秀、三浦涼介、高田里穂、君嶋麻耶がサプライズで登壇し、本作品の劇場公開が発表された。
2022年2月28日には、新宿バルト9にて完成披露舞台挨拶が開催され、キャストから火野映司役の渡部秀、アンク役の三浦涼介、泉比奈役の高田里穂、後藤慎太郎役の君嶋麻耶、伊達明役の岩永洋昭が登壇した。
2022年3月12日・13日の週末観客動員ランキング(興行通信社調べ)では第6位にランクインし、翌週の3月19日・20日の週末観客動員ランキングでも9位にランクインした。
2021年、突如として現代に蘇った古代オーズは人類を次々と粛清し、自らが復活させたグリードによって世界は崩壊してしまう。
一方で、泉比奈、後藤慎太郎、伊達明などの一部の人間たちはレジスタンスとして抵抗していた。そんな中、アンクを復活させるため旅に出ていた火野映司が帰還し、割れたタカメダルに異変が起こり、アンクが再び復活する。
だが、謎のグリードであるゴーダが映司の身体を乗っ取ってアンクに共闘を持ちかけ、アンクも映司をゴーダから取り戻すためにこの要求を飲む。
本作品にのみ登場するキャラクターを記載。
アンクに憑依された火野映司がオーズドライバーにタカエタニティメダル・クジャクエタニティメダル・コンドルエタニティメダルを装填して変身した姿。
タジャドルコンボの強化形態に相当し、炎の力を体に漲らせ、タジャドルを遥かに超える力を発揮する。
マスクの形状や顔面を覆うシェードなどはタジャドルコンボに酷似しているが、アンクを主体とした変身であるため、鳥の右目を隠した前髪など、アンクグリード態の頭部を彷彿とさせる鳥の頭の意匠を頭部に冠している。また、カラーリングも、眼の色が緑、口元が赤色、顔側面の翼ディテールが赤、黄、緑、紫のグラデーションになっているなど、アンクグリード態を踏襲したものとなっている。
ボディのところどころにもアンクグリード態のカラーリングに合わせて黄、緑の差し色が配されている。オーラングサークルの鳥の紋章も金色に変更され、大鷲のようなタテガミの意匠が首周りに加えられ、背中には鳳凰を彷彿とさせる翼がある。
後藤慎太郎がバースドライバーXにエビメダル・カニメダル・サソリメダルを装填して変身した仮面ライダーバースの強化形態。
変身音声は「ババーババース!バーバーバーバース!エーックス!ソカビ!」。
人造コアメダルが力の源であるため、従来のバースより大幅に力が上がっている。
800年前のヨーロッパ某国の強欲な王が変身する仮面ライダーオーズ。
かつてオーメダルを生み出させた張本人で、メダルの力に飲み込まれて石化したが、突如として2021年の現代に復活し、復活させた4人のグリードを配下に従えて共に人類を粛清する。
赤銅色のひび割れたマスクとマントが特徴で、破壊光を腕から放ったり、メダジャリバーを使いこなして、映司が変身したオーズを圧倒するなど、高い戦闘センスを持つ。
火野映司に憑依したゴーダが古代王の残したオーメダルを吸収し、オーズドライバーにゴーダムカデメダル・ゴーダハチメダル・ゴーダアリメダルを装填して変身した姿。
胸部のオーラングサークルには渦を巻いたグリード4幹部のような顔がある。
展開式のトラクローを両腕に備え、グリードやコアメダルの力を操り、その戦闘力はゴーダが「最強の力」と自称するほど高く、たった1人で伊達と後藤のバースコンビを圧倒した。
パンフレットより。
アンクの復活「まで」を描くところから始めるのではなく、冒頭からアンクを出し、すでにグリードが復活しているという状況にアンクが驚くところから始まるようにしているため、映司とアンクが会うのはラストのみとなっている。
映司の死について脚本の毛利は、アンクを復活させる条件を満たす大きな代償として導かれた結末であり、深すぎる「業」を背負った映司が幸せな結末を迎えられないと思い、1人の少女を救うことが出来なかったという無念の思いから逃げずに、その事実と向き合って生きてきた映司自らの一番の願いを叶えたところで死んでいく、という悲しい結末にならざるを得なかったとしている。ただし、映司はアンクを自らの命と引き換えに生かして、永遠に近い命を持っているアンクの記憶の中で、ずっと生き続けている、というふうに捉えてもいいとしている。
また、アンクが映司から分離する際に、映司の方からアンクを「押し出す」のは、アンクは自らが映司に憑依することで泉信吾のように生命力を取り戻すと思っていたが、映司は自らの死期を悟っていたため、アンクを分離させた、という演出で付けられたものである。
Blu-ray / DVDでリリース。
『復活のコアメダル』公開記念として2022年3月13日より東映特撮ファンクラブで2作同時配信の『復活のコアメダル』の前日譚となるショートストーリー。
また、2022年7月3日から仮面ライダーバースを主役とした『復活のコアメダル』の前日譚となるスピンオフ作品が配信された。
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