マニフィカト (ラテン語: Magnificat) 「我が心、主を崇め」は、キリスト教聖歌のひとつ。ラテン語詞文の第1語を以ってこのように呼ぶ。テキストは、『ルカによる福音書』の聖母マリアの祈り(ルカ1:46-55)による。
西方教会ではカンティクムの一つとされ、マニフィカトと呼ぶほか、「聖母マリアのカンティクム」(ラテン語: Canticum Mariae, 英語: Canticle of Mary)などとも呼ぶ。
東方教会に起源をもつが、9世紀頃に西方教会にも取り入れられた。東方教会では早課に用いられるが、西方教会では聖務日課(時課/時祷)の「晩の祈り/夕の祈り」(晩課/晩祷、ラテン語: Vesperae、ヴェスペレ)に用いられる7。
現在、正教会では、主に日曜の早課において、9つのイルモスの前に歌われる。一句ごとにマリヤへの賛詞「ヘルウィムより尊くセラフィムに並びなく栄え、操を破らずして神ことばを生みし、実の生神女たる爾(なんじ)を崇め誉む(あがめほむ)」をはさんで歌う。
西方教会の聖歌として最も基礎とされてきたグレゴリオ聖歌の中には、教会旋法8種類の旋律が誌されている。
管弦楽と合唱などを用いた音楽作品としては、クラウディオ・モンテヴェルディ、ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(マニフィカト (バッハ)、BWV.243)の曲が有名である。
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