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河野伸


河野伸


河野 伸(こうの しん、1964年11月11日 - )は、日本の作曲家、編曲家、キーボーディスト。

略歴

概要

東京都出身。5歳よりピアノを習い、高校時代はロック・バンド、大学時代はジャズ研に所属。大学を卒業した1987年よりプロとしての活動を開始する。1990年、森高千里のサポートバンドに加入、1994年、実験的ポップス・ユニットSPANK HAPPYの一員としてメジャーデビュー。同1994年より数年間に渡り桜井鉄太郎関連のプロジェクトに集中的に参加。この頃より幅広く作曲・編曲・演奏を手がけるようになり、ACO、アンジェラ・アキ、Crystal Kay、古内東子、ハロー!プロジェクト、RIP SLYME等の楽曲制作に長年協力し続けている。2002年、中島美嘉のサポートバンドに加入、現在までバンマスを務める。作編曲を手がけた『世界の中心で、愛をさけぶ(2004年)』、『白夜行(2006年)』等の劇伴が人気作となり、2006年、『医龍-Team Medical Dragon-』で澤野弘之と共に第49回ザテレビジョンドラマアカデミー賞音楽賞を受賞。以後、劇伴作家としての活動が活発化する。2008年より古内東子、2009年より坂本真綾のライブ・サポートとしても活躍。近年は音楽番組の制作協力や伝統音楽へのアプローチなど更に活動の幅を広げている。

ミュージカル

1987年、学生時代にバイトで劇団四季のキーボード奏者を務めたのが最初の仕事らしい仕事だったとのこと。現在までに10本以上のミュージカルに参加、2003年には劇団四季『マンマ・ミーア!』にてコンダクターとキーボードを担当した。

ライブサポート

大学卒業後の数年間はライブ・キーボーディストを本業として活動。1987年より斉藤さおり、1988年より池田聡のサポートを務める。1990年1月、池田聡のバンドメンバーがそのまま森高千里バンドへと移行、多くの公演に加え、音楽番組のスタジオライブやPVにも出演することとなり、「1年のほとんどが森高の仕事で埋まってたんです。」と述懐するほどの多忙となる。この状況は1993年末まで続き、森高千里がライブ活動を休止した1994年以後は、自身のバンドやスタジオ・ワークへと重心が移っていくことになる。その後、2002年より中島美嘉、2008年より古内東子、2009年より坂本真綾、2012年より松下奈緒等をサポート、現在複数のバンドでバンマスを務めており、再びライブ寄りの活動にシフトしつつある。

上記以外にも様々なミュージシャンのライブに出演している模様。

参加バンド

SPANK HAPPY (菊地成孔、河野伸、原みどり)
第一期メンバーとして1992年より1997年まで在籍。1993年「原みどり from SPANK HAPPY」名義の2曲を発表。1994年、東芝EMI傘下のTMファクトリーよりメジャーデビュー。1995年までにリリースされた25曲及び未発表曲1曲に作曲、編曲、キーボード、プログラミング、コーラス(ライブにおいて一部楽曲でギター)で参加している。作詞、作曲、編曲、プロデュースはいずれもバンド名義でクレジットされており、具体的な担当者は殆ど明らかにされていない。河野伸は1989年には既に原みどりのバックバンドに加入しており、脱退後の2002年にもSPANK HAPPYのシングルにアレンジャーとして参加している。
光山組 (石倉光山、河野伸)
2013年結成。尺八、箏などの和楽器によるポップス・カバー・ユニット。石倉光山は河野伸の高校時代のバンド仲間で、現在は都山流尺八師範を務める。河野伸は和楽器以外のバックトラックを担当。YouTubeで公開したレディー・ガガ「テレフォン」カバーはネットで話題となり、テレビに取り上げられた。石倉、河野以外のメンバーは流動的である。2018年、配信アルバム「光山組」をリリース。

楽曲提供・楽曲参加

1994年、SPANK HAPPYのデビューに伴い音楽事務所に籍を置く。これにより仕事の幅が大きく広がったという。この時期、森高千里のライブ活動が停滞したこともあり、COSA NOSTRA他、桜井鉄太郎関連のプロジェクトにキーボーディストとして数多く参加。アシッドジャズ〜フリー・ソウル〜R&Bブーム〜ディスコ・リバイバル辺りの時流において洗練された音楽センスとブラック・ミュージックへの造詣の深さが認められ、河野伸は一気に人気アレンジャー/スタジオ・ミュージシャンへ跳躍することとなった。

手がけたアーティストは、アンジェラ・アキ、Crystal Kay、鈴木結女、中島美嘉、古内東子、エレクトロニカ期のACOなど女性シンガーソングライターを中心として、ピチカート・ファイヴ、福富幸宏、堀込高樹など渋谷系とその周辺、モーニング娘。を初めとするハロー!プロジェクトのアイドル、CHEMISTRY、SMAP等の人気男性グループ、中村雅俊、和田アキ子等ベテラン歌手、ロックバンドのスネオヘアー、ヒップホップ・グループのm-flo、SOUL'd OUT、faith、RIP SLYME、民謡出身の中孝介、声優の坂本真綾、田中理恵、クラシックの"12人のヴァイオリニスト"、宮本笑里など極めて多岐に渡る。また、単発ではあるもののイザベル・アンテナ、クレモンティーヌ、ユッスー・ンドゥールといった海外アーティストのレコーディングにも携わっている。

R&Bブームが一段落した2000年代中盤以降は次第に派手なアレンジから離れ、DTM機器を駆使しつつも、アコースティックな響きとナチュラルなグルーヴを重視したサウンドへとシフト。現在は、ポピュラー・ミュージックの伝統的手法を踏まえた精緻な編曲と卓抜した演奏技術で高い評価を得ている。流麗なストリングス・アレンジは特に人気が高く、弦の無いアレンジを持ち込んでもミュージシャンサイドからストリングスの追加をリクエストされる事が多いとのこと。

(以上、ごく大まかな概要。提供・参加作品の多さと幅広さ故、上記に該当しない作品も多数あり。)

2010年代は古内東子や坂本真綾の諸作においてアルバム単位のサウンド・プロデュースを担当する機会も増えているが、劇伴やライブ・サポート、その他の活動が増えたこともあり、提供及び参加楽曲数は減少傾向にある。

2006年のインタビューで「常に弾いていないとほんとに弾けなくなりますからね。」「曲作りに入っちゃうと全然弾かなくなっちゃう」と、スタジオ・ワークとライブのバランスに関する葛藤を述べている。特に好むものはアンサンブルの構築で、サウンドは(譜面上の)アレンジに合ったものを選ぶ、と語る理論派タイプの音楽家である。

劇伴

主にテレビドラマの劇伴にて活躍。叙情性の高いクラシカルなインスト曲で知られる。

河野伸は幼少時から10年ほどクラシック・ピアノを習っていたが、当時はクラシック音楽にあまり関心が持てず、歌謡曲やビートルズを聴いていたとのこと。その後、ロックやジャズに傾倒、大学時代にジャズ教室で音楽理論を学ぶ。バイトで音楽雑誌にバンドスコアを書く傍ら、劇団四季の仕事を通じてオーケストラ楽器の扱い方を掴み、更にプロとして活動し始めてから実践と独学によりオーケストレーションを習得していったという。結果として、河野伸の劇伴作品にはクラシックのみならず種々雑多な音楽的要素が散りばめられ、長い回り道を経てクラシック寄りの世界に戻った彼ならではの多様性に溢れたものとなっている。各種ワールド・ミュージック、プログレ、フュージョンなど、アーティスト参加作品ではあまり試みていないジャンルの楽曲も多く見受けられる。

Web

2011年3月、公式サイトを開設。

2013年5月、光山組「テレフォン」の映像制作に全面協力。

劇伴担当作品

河野伸 official websiteに掲載の作品リストに加筆、改変。

オリジナル・サウンドトラック

その他の劇伴担当作品

楽曲の流用

  • 医龍-Team Medical Dragon-
    • 医龍-Team Medical Dragon-2(2007年 フジテレビ) 共同:澤野弘之
    • 医龍-Team Medical Dragon-3(2010年 フジテレビ) 共同:澤野弘之
    • 医龍-Team Medical Dragon-4(2014年 フジテレビ) 共同:吉川慶、澤野弘之
  • 任侠ヘルパー
    • 任侠ヘルパー スペシャル(2011年1月9日 フジテレビ) 共同:高見優
  • 花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜
    • 花ざかりの君たちへ〜イケメン☆パラダイス〜2011(2011年 フジテレビ) 共同:高見優
  • 白夜行より「白夜を行く」
    • フィギュアスケート プログラム使用曲:町田樹(2013年 - 2014年)
    • フィギュアスケート プログラム使用曲:樋口新葉(2016年)

提供楽曲・参加楽曲

河野伸 official websiteに掲載の作品リストに加筆、改変。

(作 : 作曲)(編 : 編曲)(str, brass, harp, ww, 琴, chorus : 部分編曲)(key, gt, bass : 演奏)(pg : プログラミング)(PD : プロデュース)(共, co : 共同)(all : 全楽器)

  • ライブ盤での編曲と演奏
    • 坂本真綾 「マジックナンバー」に収録の「カザミドリ -live version-」「ポケットを空にして -live version-」(2009年11月11日)
    • 坂本真綾 「You can't catch me」 初回限定盤 特典CD 「SPECIAL CD "Gift" +1」(2011年1月12日)
    • 坂本真綾 「SAVED./Be mine!」 初回限定盤 特典CD 「Roots of SSW」(2014年2月5日)
    • 中島美嘉 「〜Healing Collection〜 RELAXIN'」に収録の「aroma [live]」(2015年3月4日)
    • 古内東子 「Billboard Live 2016」(2016年2月5日)
    • 中島美嘉 「MTV Unplugged」(2016年3月29日)
    • 坂本真綾 「Million Clouds」に収録の「はじまりの海 〜Live Ver.」(2016年7月27日) 
    • 坂本真綾 「LIVE TOUR 2015-2016 "FOLLOW ME UP" FINAL at 中野サンプラザ」(2016年7月27日)
    • 坂本真綾 「CLEAR」に収録の「プラチナ 〜acoustic live ver.〜」(2018年1月31日)
    • 坂本真綾 「ハロー、ハロー」に収録の「Million Clouds 〜acoustic live ver.〜」(2018年5月23日)

音楽番組

編曲担当

  • 担当曲のキーボード奏者として出演多数。
  • ライブサポートを務める歌手のバッキングなど、演奏のみのテレビ出演は1990年代初頭より数知れず。

CM

  • PASCO - 超熱(2000年) - 作曲
  • マスターカード - 「priceless:Hospital Monster」篇(2004年) - 編曲
  • 積水ハウス - 「町並み参観日'07」(2007年) - ピアノ
  • ユニ・チャーム - ソフィ はだおもい 極うすスリム(2011年) - 作曲
  • 花王コーポレート - 「おかえりなさい」篇(2011年) - ピアノ
  • ベルメゾン - ホットコット(2011年) - 作曲
  • ダイドーブレンド - デミタス 「大人のご褒美」篇(2013年) - 作曲
  • 東京海上日動火災保険 - 「思う:自動車保険100周年」篇(2014年) - 作曲・ピアノ
  • イオングループ - イオンリカー(2014年) - 作曲
  • フジテレビ - プラスフジテレビ 「北風」「雪が降る町」「雪のクリスマス」篇(2014年) - 編曲
  • 江崎グリコ - ビッテ 「コーヒーにあう」篇(2014年) - 作曲
  • セブン銀行 - 「みんなのATM。」篇(2014年) - 編曲
  • JRA - 「RUN ON」 - 作曲
  • トヨタ自動車 - アリオン 「STAY」 - 作曲
  • キリン - 氷結 「早摘みレモン登場」篇 - 作曲
  • 資生堂 - Ag+ - 編曲
  • ホンダ - ステップワゴン

※1994年頃から多くのCM音楽を手がけている。作編曲には演奏を含む。

その他の楽曲提供

  • 入場テーマ曲:ブランメル仙台 「ブランメル WE LOVE YOU」(1995年7月) - 編曲・Key
  • PV:光山組 「Telephone」(2013年5月9日) - 企画発案(共同)・編曲・Key・サウンドディレクター&エディター・撮影スタッフ
  • PV:光山組 「Shake It Off」(2014年12月10日) - 編曲・Key
  • 館内音楽:マツダミュージアム(2014年) - 作曲・編曲・演奏

雑誌・書籍掲載

  • キーボード・マガジン 2000年8月号(2000年7月18日、リットー・ミュージック) - 特集:福富幸宏 キーボーディスト・インタビュー
  • キーボード・マガジン 2002年12月号(2002年10月28日、リットー・ミュージック) - 「キーボーディストが選ぶ名盤60」アルバム紹介
  • DTMマガジン 2006年8月号(2006年7月7日、寺島情報企画) - 小川悦司×河野伸 対談・インタビュー
  • キーボード・マガジン 2011年10月号(2011年9月10日、リットー・ミュージック) - インタビュー
  • 週刊現代 2012年5月26日号(2012年5月14日、講談社) - 河野伸×中森明夫 「森高千里を語ろう」 対談
  • 「ATARU」 OFFICIAL BOOK(2012年6月11日、東京ニュース通信社) - スタッフ・インタビュー
  • 財界 2013年1月1日号(2012年12月4日、財界研究所) - エッセイ「音楽の力」
  • HELLO! PROJECT COMPLETE SINGLE BOOK(2013年11月8日、音楽出版社) - アレンジャー・インタビュー
  • サウンド&レコーディング・マガジン 2016年5月号(2016年3月25日、リットー・ミュージック) - インタビュー・プライベートスタジオ紹介
  • 町田樹の世界 (2018年10月5日、新書館) - インタビュー

ラジオ

  • ALL AREA PASS 「中島美嘉『15年間見せることのなかったライブの裏側を初公開!』」(2016年6月11日、J-WAVE) - 関係者コメント
  • 湾岸DRIVE Toko Furuuchi with 10 legends(2016年6月11日・18日、BayFM) - ゲスト出演

脚注

関連項目

  • ACO
  • アンジェラ・アキ
  • Crystal Kay
  • COSA NOSTRA
  • 坂本真綾
  • 志田博英
  • SPANK HAPPY
  • 中島美嘉
  • ハロー!プロジェクト
  • 古内東子
  • 森高千里

外部リンク

  • 河野 伸 official website - 公式サイト
  • 光山組 TEAM KOZAN - 公式サイト
  • ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル「鬼才・河野伸編曲によるハロプロ・クラシックス」 - プレイリスト
  • 『おっさんずラブ』サントラ盤で『あまちゃん』超え 「登場人物に寄り添う劇伴にファンが反応」 - ORICON NEWS

Text submitted to CC-BY-SA license. Source: 河野伸 by Wikipedia (Historical)



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