鹿児島テレビ放送株式会社(かごしまテレビほうそう)は、鹿児島県を放送対象地域とするフジテレビ系列(FNN・FNS)のテレビ局である。通称は鹿児島テレビ、略称はKTS(以下、放送局名は略称表記)。マスコットキャラクターに『ぽよ』『8ちゃん』を採用している。
1969年(昭和44年)4月1日、鹿児島県の民放テレビとして2番目に開局。1982年(昭和57年)に鹿児島放送(KKB)が開局するまではNNN、ANNの3局クロスネット局、1994年(平成6年)に鹿児島読売テレビ(KYT)が開局する前まではNNNとのクロスネット局だった。南日本新聞との資本関係はTBS系列の南日本放送(MBC)よりもこちらの方が高い。
本社(演奏所)・送信所ともに鹿児島市街地南西部の丘陵地、紫原に設置されている。キャッチフレーズとして2016年(平成28年)4月から「笑顔で8ちゃんKTS」を採用している。主な自社制作番組枠として平日18時台(JST、以下同)のニュース番組(現在は『KTS Live News』)や『げっきん!かごしま』、『げっきん!LIVE4 ゆうテレ』などの流れをくむ『かごニュー』(2016年(平成28年)に開始)、1990年(平成2年)に開始した土曜日18時30分からの情報番組『ナマ・イキVOICE』などがある。
関連企業として鹿児島市を対象とするコミュニティ放送局『鹿児島シティエフエム』(フレンズFM)があり、同局ではKTSアナウンサーの出演する番組やKTSニュースが放送されている。提携により本社テレビ塔からは自社の放送そのもの(42ch)だけではなく、KYTの放送(29ch)と フレンズFM(76.2 MHz)も発信しており、基幹送信所以外の中継局もKYT(中継局によってはMBC、KKB、NHKもあてはまる)と共同使用しているところが多い。
鹿児島県に隣接する宮崎県にはフジテレビ系列の単独ネット局がない(テレビ宮崎はFNN・FNSをメインにNNN、ANNの3社クロスネット局)ため、宮崎県南西部の一部地域では、末吉中継局(主に都城市)や吉松中継局(主にえびの市)、鹿屋中継局(主に串間市・三股町)を受信して、リアルタイムでフジテレビ系列の放送を楽しむ人も少なくない。なお宮崎県内におけるアナログテレビ放送のカバー率は15.9%(エリア内世帯数は約7万2,000)であった。
主な受賞歴に『テレビで会えない芸人』が2020年日本民間放送連盟賞テレビエンターテイメント番組部門最優秀賞、第58回ギャラクシー賞、第47回放送文化基金賞、第29回FNSドキュメンタリー大賞グランプリを。『20年目の花火』が2023年日本民間放送連盟賞テレビ教養番組部門最優秀賞をそれぞれ受賞した。
企業・団体は当時の名称。出典:
リモコンキーID - 「8」
2011年7月24日運用終了時点。116の中継局が設置されていた。
1958年(昭和33年)3月、鹿児島県議会議長の大坪静夫が鹿児島県内の民放テレビ局の複数化を検討。翌1959年(昭和34年)に福岡県内に3局目のテレビ局(九州朝日放送)が開局することで鹿児島県全体の気運も盛り上がり、1961年(昭和36年)には「鹿児島県開発促進協議会」が設置され、最重要施策として「鹿児島県第2の民間テレビ局の設置」が挙げられた。1963年(昭和38年)3月には『鹿児島放送株式会社』(仮称・「株式会社鹿児島放送(KKB)」とは無関係)として申請書を提出。同年内にチャンネルプランが修正されたことにより、現実的に開局が可能な情勢となった。
ところが、1967年(昭和42年)までに7社が免許を申請。調整を重ねた結果、1968年(昭和43年)10月3日に7社の代表が発起人となり免許申請書の一部訂正願書を提出(免許申請書自体は同年3月20日に提出)し、同年11月11日に「郵政536号」により予備免許が交付された。この時点で「フジテレビ・日本テレビ・NETテレビ(現:テレビ朝日)3系列のクロスネット」、「夕方のニュースはNETテレビ」と決定された。1969年(昭和44年)2月には試験電波を発射し、3月にはサービス放送を、4月1日に本放送を開始した。開局当初からFNN・FNS、NNN・NNS(1972年(昭和47年)発足)およびANN(1970年(昭和45年)発足・ニュース協定は1974年(昭和49年)に発効)に加盟した。
このようにKTSをはじめ九州地方(福岡・佐賀を除く)のUHF第1局は、ほとんどが3系列のクロスネット局であった が、同じ3系列のクロスネットでもテレビ熊本(TKU)やテレビ宮崎(UMK:現在も3系列のクロスネット)がフジテレビを主体とするクロスネットだったが、KTSは後述のようにネットを結んだ各局をほぼ均等になるように編成した。
なお同様の編成は、かつての新潟総合テレビ(NST)やテレビ大分(TOS)でも行われていた。このような編成の関係上、KTSでは放送しきれない3系列の番組も多く、これらの多くがMBCに番販(一部はスポンサードネット)の形で流れていた。その例として、クロスネット末期の1994年(平成6年)3月までMBCで放送されたフジテレビ系のテレビアニメ『サザエさん』や、テレビ朝日系のテレビドラマ『ルーツ』がある。
送信所は先発局と同様に城山に設置する予定であったが、用地の取得が不可能となったため現在地の鹿児島市紫原となった。この変更に伴い演奏所(スタジオ)も現在地に変更されている。
開局当初は紫原からの電波の届く錦江湾一帯のみの放送であり「錦江湾テレビ」と揶揄されていた。中継局の整備が急務とされたKTSは同年12月には初の中継局(串木野中継局)を設置し、1971年(昭和46年)までに本土の主要中継局を整備した。離島方面へは1974年(昭和49年)の南種子中継局から整備を進め、1977年(昭和52年)1月には奄美地方の基幹中継局となる名瀬中継局が開局。与論島までにも1979年度中に整備された。
1982年(昭和57年)10月にテレビ朝日系列局のKKBが開局し、日本テレビ・フジテレビの2系列のクロスネット局となる。1994年(平成6年)4月には日本テレビ系列局のKYTが開局したことでフジテレビ系列フルネット局となった。1998年(平成10年)にマスコットキャラクターの『ぽよ』が登場。2006年(平成18年)12月に地上デジタル放送・ワンセグの本放送を開始し現在に至る。
鹿児島テレビ放送では、以下の3冊を発行している(現在)。
このほか、2007年に『KTS 38年のあゆみ History of Kagoshima Television Station』というDVDを製作している。
2022年10月現在。
KTSが独自に置いていた深夜のアニメ枠(木曜深夜2時10分)。地元のひょうたん書店がスポンサーとなった事で実現した。アニメを売るための目的ではなく、原作本を売るためのアニメとなっている。
放送する作品の傾向としてスターチャイルド製作関与、テレビ東京のものが多い。『さよなら絶望先生』シリーズ以外は第2期・第3期などは放送されていない。
この枠は、2011年6月3日に放送された『レベルE』最終回を以て廃止された。なお、深夜アニメ枠そのものに関しては、2011年秋の改編の際、土曜深夜1時35分 - 2時35分の枠で復活を果たしている。こちらはキー局であるフジテレビの『ノイタミナ』放送枠としている。
過去に放送されていたテレビ朝日系の番組
過去に放送されていた日本テレビ系の番組
KKB開局まで放送されていたテレビ朝日系の番組
KYT開局まで放送されていた日本テレビ系の番組
KYT開局までMBCで放送されていたフジテレビ系列の番組
過去に放送されていたテレビ東京系の番組
セイカ食品は、「セイカ劇場」として30秒のコマーシャルをKTSにおいて日曜日に1回放送している。放送枠は2003年(平成15年)の開始時にはこちら葛飾区亀有公園前派出所、2005年(平成17年)から2006年(平成18年)9月まではワンピース、2006年(平成18年)10月から現在はサザエさんで、いずれもカウキャッチャーとなっている。2019年(平成31年/令和元年)からは「セイカのおいしい昔話」になり、新たな30秒アニメCMにリニューアルされた。
コマーシャルの内容はセイカ食品の商品である、白くま、ボンタンアメ、兵六餅にまつわる出来事や故事をアニメーションと語りで伝えるもの。「サザエさんも観てね」といった具合に、最後に次番組の案内を行うが、特別番組などでは「このあともKTS」となる。「セイカのおいしい昔話」にリニューアルされてからは、最後に次番組の案内を行わなくなっている。
「ゆうテレ」と「チャンネル8」で県内の男子新体操部を紹介する際に、他局が部活動監督につけたワイヤレスピンマイクの音声を無断で受信して放送に使用した。BPO(放送倫理・番組向上機構)の放送倫理検証委員会において、電波法のみならず放送倫理としても著しく逸脱した行為であるとされた。
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