国道411号(こくどう411ごう)は、東京都八王子市から西多摩郡奥多摩町を経由して、山梨県甲府市に至る一般国道である。
起点の八王子市から、国道20号(甲州街道)の北側を並走するような経路を取り、東京都の多摩地域北西部にある西多摩郡奥多摩町や、山梨県の北東部を経由し、終点の甲府市に至る路線である。
途中の青梅市からになるが、青梅街道を踏襲するルートをたどる。青梅街道の踏襲区間では甲州裏街道と呼ばれることがある。
一般国道の路線を指定する政令に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。
八王子市左入町交差点で国道16号から分かれると、首都圏中央連絡自動車道あきる野インターチェンジ付近まで西進する。この区間は地域高規格道路として整備された新滝山街道と並行する。あきる野ICからは進路を北にとり、途中あきる野市街を通過する。沿線には郊外型店舗が連なるが、しばらくすると市街地を抜け、新満地トンネルで満地峠を越える。ここからは青梅市に入る。
青梅市に入ると、多摩川に沿って東京都道45号奥多摩青梅線(吉野街道)およびJR東日本青梅線と並行して西進する。車線数は2車線だが、拡張が終わった一部区間では停車帯が加わる。万年橋で多摩川北岸に渡ると、進行方向前面(山梨県方面)に奥多摩の山々が目の前に迫る。青梅市街を抜ける辺りから上り勾配が始まる。途中、吉野梅郷、御岳渓谷などの景勝地付近を通過するため、土休日を中心に渋滞することが多い。
御嶽駅を過ぎて西多摩郡奥多摩町に入ると谷沿いを進むようになる。鳩ノ巣駅を過ぎると、しばらく(山梨県境付近まで)狭いトンネルが連続するようになる。新氷川トンネルを抜け、奥多摩の玄関口である奥多摩駅を過ぎると、道幅が狭くなり、勾配がさらに急になる。この区間は「奥多摩むかし道」や、奥多摩湖建設のために敷かれた鉄道「水根貨物線」跡と並行しながら奥多摩湖へ至る。湖畔の北側を西進し、しばらくの間は比較的平坦な道となる。深山橋交差点で国道139号と接続し、程なくして山梨県に入る。
小袖川を渡ると、山梨県北都留郡丹波山村に入る。さらにアップダウンとカーブが続く。所々、丹波川沿いの集落へ続く下り坂がある。左手に丹波山温泉「のめこい湯」が見えると、山梨県道18号上野原丹波山線との交差点に至る。青梅街道の宿場町として栄えた中心部と、左眼下にみえる住宅街を過ぎると、丹波山村を抜けるまで集落がなく、しばらく山間部に入る。一時、右手に川が見えるが、再び左手に川を見ながら並走する。羽根戸トンネル、丹波山トンネル、大常木トンネルを抜けると甲州市に入る。続くおいらん淵付近にある一之瀬高橋トンネルを抜けると、いくつかの急坂のヘアピンカーブを通り過ぎ、柳沢峠から先は甲州市街まで長い下り坂が続く。愛称「大菩薩ライン」とよばれる山岳道路区間の一部は、12月中旬から4月中旬まで冬季閉鎖のため通行できなくなる。山間部区間を下り終えると、甲州市街(旧塩山市街)の東側を塩山バイパスで通過し、市内勝沼町の等々力交差点で右折し旧甲州街道を笛吹市石和町を経て終点の甲府市中心部まで西進する。甲府市内の身延線善光寺駅付近、金手駅付近では昔の城下町時代の名残でクランク状に線形が折れ曲がっているところがある。
起点から
平日24時間交通量(平成17年度道路交通センサス)
奥多摩湖から東京都・山梨県境を越えて山梨県側に入ると丹波山村で、多摩川源流地域ののどかな山間風景でカーブも緩やかである。その西側でそびえる鶏冠山(標高1,716 m)を避けるように、山の北麓で迂回するように道路が走る。国道411号の最高地点である柳沢峠付近は森林に囲まれた区間で、峠の南側で甲府盆地へと下る大菩薩嶺(標高2,057 m)の尾根の西麓付近では、急カーブが連続していて川や渓谷をいくつもの橋で越えてゆく。
奥多摩や奥秩父の多くの山がある。
Owlapps.net - since 2012 - Les chouettes applications du hibou