スペースシャトル・ディスカバリー(Space Shuttle Discovery、NASA型名:OV-103)はスペースシャトル・オービターである。コロンビア、チャレンジャーに続いて、1984年8月30日に打ち上げられた3機目のオービターである。
「ディスカバリー」は「発見する」というような意味であることから、大航海時代より多くの探検船に使われている(ディスカバリーを参照)。例えば、南太平洋を航海しハワイ諸島に到達したジェームズ・クックが最後の航海に用いた帆船の一つが「ディスカバリー」(第一回航海に用いた帆船は「エンデバー」)だった。またハドソン湾を探検したヘンリー・ハドソン、北極探検を行った英国王立地理院が用いた船などに「ディスカバリー」の船名が見られる。さらに2001年宇宙の旅に登場する木星探査船の名前もディスカバリーである。
1988年に86年のチャレンジャーの爆発事故以降初めて打ち上げられた。さらに2003年のコロンビアの空中分解事故の後、続けて打ち上げられた(2005年)。打ち上げは成功したものの、宇宙での活動中に断熱材が剥がれる事故が発生した。しかし問題はないと判断され、ディスカバリーは予定通りに無事帰還した。なおこの時、日本人の野口聡一も搭乗していた。スペースシャトル史上2度の大事故の後の初飛行はいずれもこの機体となっている。
ディスカバリーはその後も運用を続け、2011年3月9日米東部時間11時57分に、39回目の飛行ミッションとなるSTS-133を終えてケネディ宇宙センターに帰還して引退した。これはスペースシャトルの中で最多の飛行回数である。ディスカバリーは39回の飛行において、365 日と12時間宇宙に滞在し、その間地球を5,830周回飛行した。
退役後は、それまで展示されていたエンタープライズに代わり、 スティーブン F. ユードバー=ハジー・センターに展示されている。
このほかに模型のパスファインダー(Pathfinder) もオービターとしてカウントされることがある。
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