Aller au contenu principal

船橋競馬場


船橋競馬場


船橋競馬場(ふなばしけいばじょう、英:Funabashi Racecourse)は、千葉県船橋市(一部施設が習志野市にまたがる)に所在する地方競馬の競馬場。広報などでの表記は「船橋ケイバ」。

競馬の主催者は千葉県競馬組合(千葉県、船橋市、習志野市からなる一部事務組合)で、土地・施設は株式会社よみうりランドから賃借している。大井競馬場、浦和競馬場、川崎競馬場と共に南関東公営競馬を構成する。SPAT4加盟競馬場。

コース概要

  • 馬場:左回りで、1周1,400メートルの外コースと、1,250メートルの内コースからなる。スパイラルカーブを採用している。
    • コーナーの内外に高低差を付けることにより、各馬の有利・不利をなくしている。また、騎手から「非常に乗りやすいコース」と評価されている。
    • コース(レースで使用する外回り)で使用する砂は、2022年10月まで、宮城県の山砂を使用していたが、同11月以後、路盤材(表層部10㎝の山砂)を含め全面的に入れ替えを行い、路盤材は山口県の石灰石ダストを利用したもの、クッション砂本体はオーストラリアの陸砂に入れ替えた。東日本大震災等による路盤面の高さの変化や、堆積したセット層などにより水はけが悪くなったことによるもので、2022年8月から全体を3工期に分け、以下の通りに行った。
    1. 決勝戦直線中央部から1000m・1800mスタート地点のポケットの路盤改修(2022年8-9月)
    2. 決勝戦直線中央部から1000m・1200mスタート地点の路盤改修(2022年10月)
      以上はクッション砂の砂厚12㎝を維持し、砂も入れ替えない状態でレースを行う
    3. クッション砂を新材(砂厚12㎝のまま)へ全面的に入れ替える工事(2023年10-11月)
  • 直線(4コーナーからゴール板まで):300メートル
  • コース幅:外コース 25メートル、内コース 20メートル
  • 距離設定:1000メートル、1200メートル、1400メートル(内)、1500メートル、1600メートル、1700メートル、1800メートル、2000メートル、2200メートル、2400メートル
    • 2400メートルはダイオライト記念のみで使用される。
    • 2200メートルは2019年11月1日の開催から使用される。
    • 2000メートルは第3コーナーのポケットからスタートするが、2003年10月3日以降は使用されていない。
    • 1400メートルのみ内コースが使用される。しかし、内コースは2006年11月17日以降は使用されておらず、現在は調教用コースとして使用されている。
  • 最大出走頭数(フルゲート): 外コース14頭、内コース12頭
    • ただし外コースの1200メートルはフルゲート12頭である。

競馬場の開設時にはレースコースの内部に800メートルのオートレース用ダートトラックを併設しており、当所は日本最初のオートレースが開催された発祥の地にあたる。

主な競走

ダートグレード競走

  • かしわ記念(JpnI)
  • ダイオライト記念(JpnII)
  • 日本テレビ盃(JpnII)
  • マリーンカップ(JpnIII、牝馬限定)2024年より3歳以上から3歳に変更
  • クイーン賞(JpnIII、牝馬限定)2024年より3歳以上から4歳以上に変更
  • ブルーバードカップ(JpnIII)2024年よりダートグレード競走に格付け
  • 2010年・2025年(予定)にはジャパンブリーディングファームズカップ(JBC)が開催されている。

重賞競走

  • 京成盃グランドマイラーズ(SI、2021年よりSIIIからSIIに格上げし、さらに2025年よりSIIより昇格予定)
  • 東京湾カップ(SII、2020年よりSIIIから格上げ)
  • 習志野きらっとスプリント(SII、2018年にSIIIからSIIに格上げし2020年からSIに昇格したが、2024年からSIIに降格)
  • 平和賞(SII、未来優駿対象競走、2024年よりSIIIから格上げ)
  • 報知グランプリカップ(SIII)
  • ネクストスター東日本(SIII、2024年より川崎・浦和との持ち回りで施行)
  • 若潮スプリント(SIII、2021年より重賞に格上げ)
  • フリオーソレジェンドカップ(SIII、2023年より重賞に昇格)
  • 船橋記念(SIII)

その他競走

  • チバテレ盃(準重賞・ブルーバードカップトライアル)(2022年度までは報知グランプリカップトライアルとして施行されていた)
  • アクアマリンカップ(3歳・準重賞・東京湾カップトライアル)
  • 短夜賞(準重賞)
  • 千葉日報賞スプリント(準重賞)
  • ハートビートレイン(準重賞・JRA交流)
  • 夕刊フジ賞 クイーンズオーディション(クイーン賞トライアル・牝馬限定・準重賞)2019年より新設(2023年はクイーンズフェスティバルとしても施行されていた)
  • 総の国オープン(地方競馬全国交流のオープン競走、2019年廃止)
  • 柏の葉オープン
  • カムイユカラスプリント(船橋記念トライアル)
  • ハートビートカップ(3歳・準重賞)

騎手招待競走

  • ヤングジョッキーズシリーズ(2017年 - 、トライアルラウンドを開催)

船橋ジョッキーズフェスティバル

2021年初開催の船橋競馬所属騎手による年間王者決定戦である。4月の船橋競馬第1回開催から12月の第9回開催において、主に各開催の最終日の最終レースに能力が拮抗する馬を揃えた選抜競走を設定する。これをトライアルラウンドとし、各レースの着順に応じてポイントを与え、その合計ポイントによって翌1月の第10回開催に行われる決勝ラウンドへの出場権を争う。冠スポンサーは八肥の会。

開催概要(2021年)

  • トライアルラウンド
  1. 第1回船橋競馬 第5日 第12競走 C3 2,200m
  2. 第2回船橋競馬 第5日 第12競走 C3 2,200m
  3. 第3回船橋競馬 第5日 第12競走 C3 2,200m
  4. 第4回船橋競馬 第5日 第12競走 C3 2,200m
  5. 第5回船橋競馬 第5日 第12競走 C3 2,200m
  6. 第6回船橋競馬 第4日 第12競走 C3 2,200m
  7. 第7回船橋競馬 第1日 第12競走 C2 2,200m
  8. 第7回船橋競馬 第5日 第12競走 C3 2,200m
  9. 第9回船橋競馬 第1日 第12競走 C2 2,200m
  10. 第9回船橋競馬 第5日 第12競走 C3 2,200m
  • 決勝ラウンド
    • 第10回船橋競馬 第4日 第12競走 C2 2,200m 

年表

  • 1928年 - 柏競馬場開場。
  • 1950年
    • 8月21日 - 船橋競馬場開場。施設は株式会社関東競馬倶楽部(のち関東レース倶楽部→よみうりランドに改称)が所有。
    • 10月29日 - 船橋競馬場内にオートレース場を併設。
  • 1952年 - 柏競馬場廃止。
  • 1953年11月27日 - 日本テレビが船橋競馬を中継。この中継は地方競馬としては初めてのテレビ中継となった。
  • 1968年 - 船橋オートレース場が船橋サーキット跡地に移転。
  • 2006年3月14日 - 場内の放送設備が故障し復旧の見通しが立たず全11レースが中止になった。
  • 2011年 - 東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)で馬場に亀裂や液状化現象が発生したため、2開催連続で開催を中止した。
  • 2013年 - 馬場内に太陽光発電施設設置。
  • 2014年6月1日 - 重勝式勝馬投票券のトリプル馬単(SPAT4 LOTO)を発売開始。ただし購入はインターネット限定 。
  • 2015年6月15日 - ナイター競走を開始 。
  • 2019年3月27日 - 施設所有者のよみうりランドが約100億円を投じる改修計画を発表(後述)。
  • 2022年2月14日 - 新スタンドA棟完成。
  • 2022年11月 - 本馬場の砂・路盤材の全面入替を実施したことを発表(前述)。
  • 2024年4月29日 ‐ 新スタンドB棟完成。

施設情報

競馬場

  • 住所:千葉県船橋市若松一丁目2番1号
  • 入場料金:100円(15歳未満無料)
  • 特別指定席
    • 改修前:738席、2,000円(入場料込み)
    • 改修中:112席、3,000円 
  • 食事等:場内では牛スジ、焼きそば、あんかけ焼きそばなどが名物。また近隣にハンバーガーチェーン店のマクドナルド、和食のファミリーレストラン和食さと、まいどおおきに食堂、はま寿司、敷地内にスーパーマーケットのオーケーがある。
  • 周辺スポット:道路を挟んで向かいにららぽーとTOKYO-BAY、ビビット南船橋があり、南西に大型家具店イケア船橋、南東には厩舎地区(と谷津干潟)がある。
施設改修

2020年から競馬場施設の大規模改修を実施中で、2025年に完成予定である。改修内容は以下の通り。

  • スタンドの全面建て替え(2022年に新スタンド一部運用開始)
  • ららぽーとTOKYO-BAY側に入場口を新設
  • 馬と触れあえるエリアの新設

J-PLACE船橋

2013年10月6日よりJRA勝馬投票券の発売を開始した。

日曜開催のJRA各競馬場のメインレース(最大3レース)が対象。開門および発売開始は12時30分で、発売締切は各競走発走時刻の4分前となる(前日発売は実施せず)。払戻時間はJ-PLACE船橋の発売時間の他、船橋競馬開催時、南関東場外発売時。

発売する馬券の種類

○…発売 ×…発売なし

場外発売所

  • f-keiba成田 - サテライト成田内
  • f-keiba木更津 - スパークルシティ木更津内(会員制・2013年4月1日開設)
上記2か所は「J-PLACE」としても運用されている。こちらは代替開催の場合を除く中央競馬全開催日・全レースを発売(前日発売の重賞も発売)。

厩舎

船橋競馬場に所属する厩舎は、競馬場のスタンド寄りの本厩舎とトラック向正面の海岸厩舎に分かれている。かつては船橋競馬場の南側は砂浜で、船橋競馬場の所属馬はこの砂浜でも調教されていた。徐々に(隣地の谷津干潟を除いて)周辺を埋め立てたため、往時をしのぶことはできない。

2006年9月3日未明、場内南側厩舎地区で火災が発生し厩舎2棟を全焼、現役競走馬9頭が焼死した。焼死した競走馬の中には2003年8月の台風10号による北海道地区の被害に巻き込まれ、当時過ごしていた牧場から流されながらも生還したスーパーハリケーン(牡4歳・2勝)もいた。2008年6月23日未明にも火災が発生し厩舎兼厩務員宿舎1棟を全焼、現役競走馬9頭が焼死した。

Collection James Bond 007

所属騎手

後述にもあるように、規模と比較すると騎手の層が非常に厚く、名手と呼ばれる騎手が複数所属している。南関東4場の中でも「船橋所属」の騎手は(各場の勝ち頭クラスの騎手でない限り)一つ格上として見られることが多い。

過去の所属騎手

  • 秋田実
  • 石崎隆之
  • 江川伸幸
  • 甲斐年光
  • 柿本正男
  • 木佐貫泰佑
  • 桑島孝春
  • 左海誠二
  • 佐藤隆
  • 佐藤祐樹
  • 佐藤裕太
  • 田中力
  • 中野省吾
  • 林謙佑 現在は高知競馬場所属
  • 張田京
  • 本多正賢
  • 山下貴之
  • 山田信大
  • 山中尊徳 息子は山中悠希
  • 米谷康秀
  • 脇田創

所属調教師

日本のホースマンの始祖とされる函館大経の函館一族の者が調教師として在籍する全国唯一の競馬場である(凾館一昭調教師が在籍)。第1回東京優駿の優勝騎手である函館孫作は戦後、この競馬場に厩舎を置いていた。

川島正行はNARグランプリの最優秀調教師賞を複数回受賞している。

森始は久留里藩家老森家の一族で、函館、高松厩舎と並ぶ千葉県最古の厩舎である。同じく船橋競馬場の調教師であった父の森茂が戦前、千葉県君津市に競馬場をつくり、競馬法施行に伴い柏競馬場を経て船橋競馬場の開設に携わり、高松宮宣仁親王へ来臨を招請し開場翌年に視察を賜った。

テレビ中継

放送体制

  • スカパー!の南関東地方競馬チャンネル(Ch.120、Ch.678)では全レースを放送している(Ch.120は標準画質からHD放送への移行にともない、2014年5月31日にて放送終了。詳細は南関東地方競馬中継を参照)。
  • 2012年4月からはダートグレード競走を、同年10月からは重賞競走をグリーンチャンネルで放送している(詳細はグリーンチャンネル地方競馬中継を参照)。
  • 2000年代前半までは、チバテレビが1時間枠で生中継を行っていた(進行は耳目社のアナウンサー。パドック、本馬場入場、レース実況は場内ビジョンのものと同一)。中継当日(1990年代までは開催当日)の夜には「船橋競馬ダイジェスト」が放送されていた。
  • 2010年4月12日から、チバテレビの地上デジタル放送のマルチ編成(032チャンネル)を使用した「船橋競馬中継」が放送されている(2012年度は放送無し、2013年度再開)。放送内容は南関東地方競馬中継のサイマル放送。

事故

  • 2004年6月7日、場内で2歳馬の引き運動をしていた函館喜弘調教師が、突然暴れ出した管理馬に胸部を強く蹴られて外傷性心破裂により死亡した。

備考

  • 同じ船橋市内には中央競馬の中山競馬場が存在(一部敷地が隣の市川市内にかかる)するうえ、船橋競馬場では周辺環境との兼ね合い(周辺スポットを参照)で土曜・日曜開催やナイター開催ができず、集客的に不利な側面があった。2006年からは薄暮競走が行われており、2012年6月18日の開催から「オレンジレース」と愛称をつけた。なお発走時刻は月別に決まっているが、2009年は開催別に変更した。
    • 2006年から2008年までは3開催10日前後の開催。
    • 2009年は6月8日から9月3日まで(3開催13日間)。
    • 2010年は6月7日から8月27日まで(4開催15日間)。
    • 2011年は6月20日から8月24日まで(3開催11日間)。
    • 2012年は4月2日から9月2日まで(6開催24日間)。
    • 2013年は7月15日から8月7日まで(2開催6日間)。
  • 2014年は3月21日(春分の日)に本場開催が当初予定されていたが、この日に中央競馬(中山・中京)が組み込まれ、日程重複が生じることになったため、上記の理由でこの日の本場開催を中止し、J-PLACEとしての場外馬券発売のみを行った。
  • 2003年にはダーレー・ジャパン・レーシングが馬主として初進出(船橋競馬場が第1号)。2005年には所有馬であるシーチャリオットが南関東二冠を制した。2006年の全日本2歳優駿ではフリオーソが勝ち初めて日本国内の統一GIレース制覇を果たし、2007年のジャパンダートダービーもJpn(G)I制覇し3歳ダート路線の頂点に立ち、2008年と2010年の帝王賞を制している。
  • 船橋競馬は馬券の結果が堅く収まることが他と比較して少なく、中穴・大穴の配当が割合出やすい競馬場として知られている。これは枠により不利を受けにくいコース形態もさることながら、船橋競馬所属の騎手の層が規模と比較して非常に厚いことも影響している。腕達者なジョッキーたちの争いに魅せられるファンも多い。2009年2月4日には当時の公営競技最高記録となる1911万0000円の超高額配当を記録している。
  • 2010年の4月開催より場内映像がハイビジョン化される。
  • 2011年の10月開催より、個人協賛競走が実施されるようになった。開催1日につき最大2競走まで実施(特別競走・重賞競走は対象外)で、協賛金として3万円が必要となる。なお著作権にかかわる名称については使用不可能となった。現在は個人協賛競走は募集停止中。企業・団体協賛は引き続き重賞日を除く原則1レースを対象として募集している
  • 2014年7月29日に千葉県競馬組合がナイター競走を導入することを発表し、2015年春に設備を完成させ、同年6月15日よりナイター競走を開始した。開催期間は4月から12月までの予定で期間中は従来通り、昼間開催も検討している。組合によると、園田競馬場(そのだ金曜ナイター)の成功事例を踏まえて導入に踏み切ったとのこと。このナイター競走の愛称は一般から公募し、「ハートビートナイター」に決定した。2018年度からは通年で開催されている。なお2021年までは、年度によるがゴールデンウィークにかかる期間は、日中開催で行われた事もある。
  • 2016年4月8日より、廃止された船橋オートレース場内にあった競輪場外『サテライト船橋』が競馬場の駐車場内に移転し、オートレース場外『オートレース船橋』も併設し「船橋場外」としてオープンしている。
  • 2020年8月26日に本競馬場所属騎手数人から新型コロナウイルスの感染が確認された。このため、同年8月31日から9月4日まで予定していた令和2年度第6回船橋競馬の開催が全て取りやめとなった。
  • 2020年2月から新型コロナウィルス対策として2022年2月まで一部の期間を除き無観客競馬を継続していた。

交通

公共交通機関

鉄道

  • 京成本線「船橋競馬場駅」下車、徒歩5分
  • 京葉線(JR東日本)「南船橋駅」下車、徒歩10分
    • 南船橋駅南口バスターミナルより「船橋場外」向けの無料送迎バス(1時間3本程度)が利用可能

自動車

高速道路

  • 首都高速小松川線・京葉道路 花輪インターチェンジ
  • 首都高速湾岸線・東関東自動車道 谷津船橋インターチェンジ

一般道路

  • 東京湾岸道路(国道357号)
  • 千葉県道8号船橋我孫子線

駐車場

  • 駐車場は1日500円(最初の30分は無料。ただしオーケー船橋競馬場店・「船橋場外」と共用で料金変動あり)
    • ららぽーとTOKYO-BAYやIKEAなどの大型商業施設が至近距離に密集しており、休日は周辺の渋滞が激しい。

注釈

脚注

関連項目

  • 競馬・競馬場・地方競馬
  • 競馬場一覧
  • 中山競馬場(同市の中央競馬場)
  • 谷岡ヤスジ - PRのポスターに起用されたことがある。
  • タカマガハラ - 天皇賞馬。登録上は長野県産であるが、実際には船橋競馬場内の厩舎で誕生したとされる。
  • 千葉サラブレッドセール
  • THE NUGGETS - 2018年より「ハートビートナイター」が本馬場入場曲として使用されている。

外部リンク

  • 船橋ケイバ
  • 船橋競馬 (@funabashi_keiba) - X(旧Twitter)
  • 船橋競馬場 - YouTubeチャンネル
  • 千葉県調教師会
  • 地方競馬全国協会公式サイト「競馬場紹介」船橋競馬場

Text submitted to CC-BY-SA license. Source: 船橋競馬場 by Wikipedia (Historical)