リーグ・アン(Ligue 1)は、リーグ・ド・フットボール・プロフェッショネル (LFP) によって主催されるフランスのプロサッカーリーグ。スポンサーシップにより、リーグ・アン Uber Eats(Ligue 1 Uber Eats)と呼称される。
1932年に創設され、かつてはディヴィジオン・アン(Division 1)と呼ばれていたが、2002-03シーズンに改称した。国外のモナコ公国からはASモナコが参加している。
最多優勝はパリ・サンジェルマンの12回。その後、サンテティエンヌの10回、マルセイユの9回、ナントとモナコの8回、リヨンの7回と続く。最多連覇記録は、リヨンの2001-02シーズンから2007-08シーズンまでの7連覇。
フランスのリーグ・アンは、イングランドのプレミアリーグ、スペインのラ・リーガ、イタリアのセリエA、ドイツのブンデスリーガとともに、ヨーロッパの5大プロサッカーリーグを形成している。
リーグ・アンでは、20のチームがそれぞれ2回、互いの本拠地で試合を行い(ホーム&アウェイ方式)順位を決定する。シーズン終了後、リーグ・アンの下位とリーグ・ドゥの上位2チームずつが自動的に入れ替わる。リーグ・アン18位クラブとリーグ・ドゥの3位クラブは入れ替え戦を行い(ホーム&アウェイ方式)勝者が昇格する。なお、リーグ・アン18位クラブが勝った場合は残留となる。
2021年6月3日に行われたLFPの総会で、2023-24シーズンから18チーム制に移行することが正式に承認された。これを受けて2022-23シーズンのリーグ・アンは4チームが自動降格となり、リーグ・ドゥの昇格も2チームに限られる。
イングランドのプレミアリーグ、スペインのラ・リーガ、イタリアのセリエA、ドイツのブンデスリーガのように、UEFAランキングで1位を獲得したことはないため欧州最上位のリーグとは言えないものの、同ランキングでは常にこの4リーグの次位を占めるハイレベルなリーグである。近年の傾向として、国際大会では2003-04シーズンのUEFAチャンピオンズリーグでASモナコが準優勝、同シーズンのUEFAカップではオリンピック・マルセイユが準優勝、オリンピック・リヨンも2003-04シーズンから3シーズン連続でCLベスト8に食い込むなど、特定のチームの活躍はあるものの、総じて定期的に上位に進出することが出来ずにいる。
また、国内リーグでは2000年以降リヨンが一時代を築いた一方で、資金力を持つビッグクラブが前評判通りの力を発揮することが出来ないケースが多く、2010-11シーズンにリーグ・アンの常連であったASモナコが降格したり、2011-12シーズンには数シーズン前まで2部にいたモンペリエHSCが優勝するなど、順位が予測しづらい混戦の時期が続いた。その後、2012-13シーズンからパリ・サンジェルマンFCが4連覇を果たした。
現在リーグ・アンでプレーする選手には、フランス代表やブラジル代表をはじめとする各国の代表選手が多数在籍しているほか、フランスが辿ってきた歴史的経緯からアフリカ系の黒人選手が非常に多いのも特徴のひとつである。将来を期待されている若手が多く、アフリカ系選手にも高い潜在能力を秘めた選手が多いため、かつてはオランダのエールディヴィジと並ぶ登竜門リーグのような位置づけであった。
マイケル・エッシェン(オリンピック・リヨン)、ディディエ・ドログバ(オリンピック・マルセイユ)、ロナウジーニョ(パリ・サンジェルマンFC)、エデン・アザール(LOSCリール)らがリーグ・アンで研鑽を積み他リーグの強豪クラブへと移籍している。しかし、パリ・サンジェルマンの経営体制が大きく変わった2010年代以降は、各国の代表選手のリーグ・アン参入が目立つようになり、かつての登竜門リーグのようなイメージは払拭されつつある。
前年度最終順位順、カッコ内はホームタウン所在地。△はリーグ・ドゥからの昇格クラブ。
☆はUEFAチャンピオンズリーグ 2022-23出場、◎はUEFAヨーロッパリーグ 2022-23出場、□はUEFAヨーロッパカンファレンスリーグ 2022-23出場
全国プロサッカー選手連合(UNFP)によって毎年開かれるアワードの中で、最優秀選手、最優秀若手選手、最優秀ゴールキーパー、最優秀監督、最優秀チーム(ベストイレブン)、最優秀ゴール(一般からの投票によって選ばれる)に賞が贈られる。
2016-17シーズンの平均観客動員数は2万499人で、欧州のリーグで5位であった。
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