日付(ひづけ、dating)は、文書などにその作成・提出などの年・月・日を記すこと。また、その年月日(ねんがっぴ、date)。暦 (calendar) では、記された年月日を表す数字をいう。
古来から日付の表記方法が存在し、それぞれの国と時代で定められた方法により日付が表記された書物が残されている。その表記順序(エンディアン)は様々で混乱を招くことがあったため、現在では、日付の表記方法として国際標準のISO 8601が制定・運用されている。
暦日 (calendar day) とは、00時00分から始まり24時00分(通常、翌日の00時00分)で終わる連続した24時間のことであり(ISO 8601 より)、この間のどの時刻も同じ暦日で表す(例として、00時05分の暦日と23時55分の暦日は同じ)。
この定義にある「時刻」は地方標準時の時刻である。したがってタイムゾーンが異なれば、同じ日付でも時刻が異なる。
1暦日は、通常は正確に24時間00分00秒であるが、次の場合には異なる。
年月日の表記順序(エンディアン(英: endianness))は国や文化によって全く異なる。「2011年4月12日」を例に取ると、次のようになっている(世界地図参照)。ここでは表記がISO準拠ではないことを強調するために、区切り文字は便宜上、「/」を用いている。
「12/04/2011」と書いた場合、これが「日月年」(12日04月2011年なのか「月日年」(12月04日2011年)なのかは不明であり、誤解の原因となる。さらに年を最後の2桁だけで表す慣習があるので、 「12/04/11」と書いた場合、「年月日」(2012年04月11日)とも解釈されるので、極めて混乱する。
この混乱を統一するためにISO 8601は「年月日」の順に統一した。この場合、2011-04-12 のように、区切り文字には「-」(ハイフン)のみを用いる。ただし、日本の元号を用いる場合は、令03.11.12 または R03.11.12(いずれも令和03年11月12日を表す。)のように、区切り文字にはハイフンではなく、「.」(ピリオド)を用いる(ISO 8601#国家標準による拡張)。
日付の世界標準規格は、ISO 8601の"Data elements and interchange formats -- Information interchange -- Representation of dates and times"(JISCによる仮訳:「データ要素及び交換書式-情報交換-日付及び時間の表現」である。
ISO 8601は、その前身であるen:ISO 2014(1976)以来、"YYYY-MM-DD"方式(年・月・日の順番で、紀年法による西暦(CE)で年を数字4桁、月と日とを各々数字2桁で表す方式)と定めている。
年月日を8桁の数字で表す、YYYYMMDD、YYYY-MM-DD、YYYY年MM月DD日、yy年MM月DD日、YYYY/MM/DD というようなフォーマット(様式、形式)には、日付の降順あるいは昇順で簡単にソートできるという利点がある。
年月日の表現は1976年以来、国際標準規格en:ISO 2014およびISO 8601によって"YYYYMMDD"方式(基本表記)あるいはハイフン(ハイフンマイナス)を入れた"YYYY-MM-DD"方式(拡張表記)の2通りと定められている(つまり、いずれにしても、「年4桁、月2桁、日2桁」の方式)。
しかしながら、年・月・日の後に時・分・秒を各々2桁で表記し得ることまで定められていること、日を最初に持って来て最後に西暦年数末尾2桁で年を表記する欧州ローカル方式(例えば、"091189"はベルリンの壁崩壊の1989年11月09日を意味する)と月を最初に持って来て最後に西暦年数末尾2桁で年を表記する米国ローカル方式(例えば、"091101"はアメリカ同時多発テロの2001年09月11日を意味する)とが存在していることなどの事情により、混乱を避ける必要性や視認の容易さから、年をまず数字4桁で表した上でハイフン(-)を入れて区切る拡張表記のほうが一般的に普及している。
ISO 8601方式はインターネットやデータ管理の世界でいち早く先行し一般的となっている。この背景には、特にウェブページの制作者やエンジニアたちには、ポータビリティやユーザー・インターフェース、ファイル・フォーマット、コミュニケーション・プロトコル等に関する余計な問題を回避する必要性があるため、ISO 8601方式("YYYYMMDD"T"hhmmss""±hhmm"、あるいは、"YYYY-MM-DD"T"hh:mm:ss""±hh:mm"など)を最大限尊重しておくほうが便利かつ無難であるという事情がある。また、ISO 8601方式では年月日の各々の数字は同じ固定長の数字で表わさねなければならないという長所がある。年は数字4桁、月・日・時・分・秒は各々数字2桁と決められており、足りない桁数は"0"をもって補う決まりとなっている。更に、同じユーザー・インターフェースや同じファイル・フォーマットや同じコミュニケーション・プロトコルでは、同じ方式が採用されなければならない。このため、どのような機種のどのようなフォントの場合であっても、年・月・日(・時・分・秒・タイムゾーン指示子)の表示は必ず揃う仕組みになっている。
ISO 8601 は、各国の伝統を取り入れた独自の標準化方式も容認している。このため、部分的に ISO 8601 方式を取り入れることも可能となっている。
年月日による日付表現を「暦日付」という。 ISO 8601 では、「暦日付」だけではなく、「年間通算日」、「暦週日付」についても、基本様式 basic format および 拡張様式 extended format の2様式の標準規格を定めている。その2様式について更に、各々、「完全表記 complete representation 」および「上位省略表記 representation with reduced accuracy」の2様式の標準規格を定めている。
以下、参考として基本表記によるものを例示する。
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