浅草橋駅(あさくさばしえき)は、東京都台東区浅草橋一丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・東京都交通局(都営地下鉄)の駅である。台東区の駅で最も南に位置する。
JR東日本の総武本線の支線(運転系統は中央・総武線各駅停車)と、都営地下鉄の浅草線が乗り入れ、接続駅となっている。JR東日本の駅は特定都区市内制度における「東京都区内」に属する。JR中央・総武線各駅停車の駅には「JB 20」、都営地下鉄浅草線の駅には「A 16」の駅番号がそれぞれ付与されている。
歴史
- 1932年(昭和7年)7月1日:総武線の駅が開業。
- 1960年(昭和35年)12月4日:都営地下鉄1号線の駅が開業、乗り換え駅となる。
- 1963年(昭和38年)4月22日:国鉄の東口駅舎が完成。
- 1978年(昭和53年)7月1日:都営地下鉄1号線を浅草線に改称。
- 1985年(昭和60年)11月29日:国鉄千葉動力車労働組合を支持する中核派が国鉄分割民営化に反対して駅を占拠・放火するなどの騒乱が発生。当日は国鉄線側が終日客扱いが不能となった(→国電同時多発ゲリラ事件)。なお、都営浅草線は平常通り運行していた。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、国鉄の駅は東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅となる。
- 2001年(平成13年)11月18日:JR東日本でICカード「Suica」の利用が可能となる。
- 2007年(平成19年)
- 3月18日:東京都交通局でICカード「PASMO」の利用が可能となる。
- 4月1日:JR東日本の西口が業務委託化。
- 2016年(平成28年)
- 3月26日:JR東日本の西口エレベーターの使用を開始。
- 4月1日:JR東日本の西口が早朝無人化。
- 2018年(平成30年)7月1日:JR東日本の東口が業務委託化。これに伴い業務委託駅となる。
- 2021年(令和3年)
- 1月31日:みどりの窓口の営業を終了。
- 4月26日:総武線ホームのホームドアが稼働開始。
駅構造
JR東日本
相対式ホーム2面2線を有する高架駅である。東西に出口があり都営地下鉄浅草線とは東口での乗り換えとなる。当駅より千葉方面は千葉支社の管轄である。
JR東日本ステーションサービスが駅業務を受託している錦糸町営業統括センター(両国駅)管理の業務委託駅。
開業以来エスカレーターとエレベーターは設置されておらず、車椅子利用者のために係員の付き添いのもとで利用できる階段昇降機が東口側階段に設置されているだけだったが、2016年3月26日には西口改札とホームを結ぶエレベーターの使用が開始され、深夜および早朝に閉鎖されていた西口も終日営業となった(ただし始発 - 6時30分頃及び20時50分 - 21時50分頃は係員不在)。東口のバリアフリー化は、駅周辺のまちづくりに併せて整備を進める予定である。トイレは東口・西口とも改札内にある。
自動改札機が設置されているが、東口では隅田川花火大会が開催される日に、臨時で簡易Suica改札機が設置される。
台東区唯一のJR総武線の駅、また台東区最南端の駅でもある。
のりば
(出典:JR東日本:駅構内図)
- 浅草駅周辺でのイベント開催時などで、当駅と浅草駅との混同を防ぐため、改札口には「浅草は東口を降りて地下鉄をご利用ください」という掲示がされている。
東京都交通局
島式ホーム1面2線を有する地下駅である。ホーム階(地下2階)と改札階(地下1階)の間にはエスカレーターとエレベーターが設置されている。コンコースにはだれでもトイレが設置されている。また、A1出入口にはエレベーターも併設されている。
ホームの西馬込方はカーブにかかっており、ドアとホームの間が広く開いている。
門前仲町駅務管区浅草橋駅務区として、浅草橋駅 - 押上駅間の各駅を管理している(ただし押上駅は京成電鉄の管轄駅である)。
のりば
(出典:東京都交通局:構内立体図)
- 押上方に両渡り線(非常渡り兼用)と引き上げ線1本を有し、押上方面への始発・押上方面からの最終列車の発着駅となっている。また、ダイヤ乱れ時に京急線方面からの列車が折り返すことがあるほか、試運転列車の折り返し駅でもある。なお、開業時は引き上げ線が上り本線となっていたため、現在の上り本線が引き上げ線となっていた。ただし現在は車止めが設置されており、引き上げ線は蔵前方につながっていない。
- エアポート快特は通常当駅を通過するが、隅田川花火大会が開催される日は臨時に停車する。
利用状況
- JR東日本 - 2022年度の1日平均乗車人員は44,804人である。
- 同社の駅の中では北浦和駅に次いで第93位である。
- 都営地下鉄 - 2022年度の1日平均乗降人員は50,828人(乗車人員:25,715人、降車人員:25,113人)である。
- 浅草線全20駅中第10位。エアポート快特停車駅の浅草駅よりも多い。2011年度までは減少が続いていたがその後増加に転じた。
年度別1日平均乗降人員
近年の1日平均乗降人員の推移は下表の通り(JRを除く)。
年度別1日平均乗車人員(1930年代)
各年度の1日平均乗車人員は下表の通りである。
年度別1日平均乗車人員(1953年 - 2000年)
年度別1日平均乗車人員(2001年以降)
近年の1日平均乗車人員の推移は下表の通り。
- 備考
駅周辺
JR駅の東口周辺は「久月」や「吉徳」などの人形問屋や模型メーカー・卸、総武線の南側は衣料品といった各種の問屋がそれぞれ集まっており、東京の代表的な問屋街の一つとして知られている。2003年から2012年まで、フランス語によるインターナショナル・スクールであるリセ・フランコ・ジャポネ・ド・東京柳北校が駅西側の旧柳北小学校跡地を利用していた。
駅南の柳橋一丁目は1999年まで花柳界があった。現在も屋形船の発着場がある。駅北の旧茅町は「毎日新聞」発祥の地である。
バス路線
東口付近の江戸通り上にある都営バスの「浅草橋駅前」停留所と、西口付近にある台東区循環バス「めぐりん」の「浅草橋駅北」停留所、「ぐるーりめぐりん」の「浅草橋地区センター」が最寄りバス停留所となる。
都営バスの「浅草橋」停留所は、当駅から神田川を越えた靖国通りおよび江戸通り上に存在する(馬喰町駅付近)。
隣の駅
- 東日本旅客鉄道(JR東日本)
- 総武線(各駅停車)
- 秋葉原駅 (JB 19) - 浅草橋駅 (JB 20) - 両国駅 (JB 21)
- 東京都交通局(都営地下鉄)
- 都営浅草線
- ■エアポート快特
- 通過
- ■エアポート快特以外の列車種別
- 東日本橋駅 (A 15) - 浅草橋駅 (A 16) - 蔵前駅 (A 17)
脚注
出典
広報資料・プレスリリースなど一次資料
利用状況に関する出典
- JR・地下鉄の1日平均利用客数
- JR東日本の1999年度以降の乗車人員
- 東京都交通局 各駅乗降人員
- JR・地下鉄の統計データ
- 東京府統計書
- 東京都統計年鑑
関連項目
外部リンク
- 駅の情報(浅草橋駅):JR東日本
- 浅草橋駅 | 都営地下鉄 | 東京都交通局
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