テンプル大学ジャパンキャンパス(Temple University, Japan Campus, 略称TUJ)は、テンプル大学(アメリカ合衆国ペンシルベニア州フィラデルフィアに本校がある州立大学)の日本校。1982年アメリカの大学で初めて日本分校として東京に創立され、40年以上の長きに渡り、英語によるグローバル基準での大学教育の提供ならびに日本の学生のグローバル化の育成に大きな貢献をもたらしている。
東京都世田谷区・大阪市北区にキャンパスがある。文部科学省から外国大学の日本校として指定された中では最古かつ最大の学校で、学部課程の学生は1,841人おり、そのうち約6割は世界65カ国から来た留学生である(日本人学生数は約4割)。
TUJは多くの学位課程を提供しており、準学士(A.A.)、学士(B.A./B.S.)、教育学修士(M.S.Ed. in TESOL)、教育学博士(Ph.D. in Applied Linguistics)、マネジメント修士、法学修士(LL.M.)のプログラムがある。また、アメリカの学部生やロースクール学生向けに1学期から1年間の海外留学プログラムもある。そのほか、アカデミック・イングリッシュ・プログラム、生涯教育、企業内教育といった学位取得を目的としないプログラムも提供している。2022年現在、学位取得を目的とした学生の数は2,071人である。内訳は、学部生1,841人、大学院生230人(マネジメント修士21人、ロースクール70人、教育学研究科131人)音楽・ダンススクール(音楽治療コース博士課程)は8人。学位取得を目的としない数は受講者数2,115+人で、内訳はアカデミック・イングリッシュ・プログラム1205人、生涯教育プログラム&企業内教育プログラムの受講者数は年間750+人、教育機関・関連団体向け英語研修プログラムの受講者数は年間160人である。
テンプル大学は、米国ペンシルベニア州フィラデルフィアに本部を置くアメリカ合衆国の州立大学である。1884年に創立された。テンプル大学ジャパンキャンパス(TUJ)は1982年、史上初の米国大学日本校として、東京都港区芝公園に創立された。1996年まではいくつかの日本企業との協力のもと運営されていたが、それ以降はテンプル大学本校に完全に所有・運営されるようになり、港区南麻布にキャンパスを設置した。2019年8月に世田谷区、昭和女子大学キャンパス内へ移転した。
創立当初、TUJは集中英語プログラム(IELP)を東京にて、教育学修士課程(M.Ed.)を東京と大阪で提供していた。その後の10年の間に、学士課程、英語教授法分野の教育学博士課程(Ed.D.)、法学修士課程(L.L.M.)を提供し始めるとともに、IELPプログラムを大阪にも設置した。1996年、テンプル大学本校に完全に所有・運営されるようになったことを受け、TUJはエグゼクティブMBAプログラムを開始したが、この課程はこの種のプログラムとしては日本で最初のものである。また、それと同時に従来のオープン・カレッジ・プログラムとグローバリゼーション・プログラムをそれぞれ生涯教育プログラムと企業内教育プログラムとして装い新たに再開した。
2005年、日本で初めて、外国大学日本校として文部科学省に指定された。これにより、TUJは日本国内にある外国の大学として法的にも位置づけがなされ、日本の大学への転学や単位互換、日本の大学院への入学が明確に認められることになった。以降、TUJで取得された単位や学位は日米両国で通用するものとなったといえる。
TUJは武蔵大学、宮城大学、東洋大学(国際学部・国際観光学部)、明治大学(文学部)、昭和女子大学と単位互換プログラムを設けている。さらに、香港浸会大学(コミュニケーション学部)と国立台北大学(台湾)と交流協定を交わしている。
テンプル大学ジャパンキャンパスは東京と大阪にそれぞれ1つずつの拠点を擁している。大阪府北区梅田にある大阪センターには、教育学研究科が設置されている。2019年8月に世田谷区の昭和女子大学のキャンパス内に校舎を移転。聖母女学院の藤森キャンパス(京都市伏見区)内にも2025年に校舎開設することを発表している。
TUJには6つのコンピューターラボがあり、Windows、Macコンピューターが使用できる。図書館は英文書籍を中心に5.3万冊以上、DVDも3500タイトル以上を所蔵している。また、アメリカ本校の図書館にインターネットからアクセスでき、蔵書の検索が可能。就職部、カウンセリング・オフィスがあるほか、メディア・ルームでは映像編集や音声録音が可能である。ティーチング・アンド・ラーニングセンターは、学生向けに無料の学習補助サービスを提供している。
TUJは新入学生全員が住居を見つけられるように支援を行っている。東京都内に3つの男女共用の大学寮(武蔵小杉・白山・上北沢)があるほか、ホームステイも紹介している。
2004年、現代アジア研究所(ICAS、前身は現代日本研究所)が設置された。この研究所はTUJに運営されており、世界中の研究者が研究成果を発表し学術的議論を活発に行うプラットフォームとして機能している。毎年約30の講演やシンポジウムを主催しており、その全てが無料で一般公開されている。講演テーマは現代アジアならびにアメリカに関するものから選ばれ、政治、経済、外交、軍事、映画、ポップカルチャー、医療制度、環境問題などテーマは多岐にわたる。国内外のメディア関係者、ビジネスパーソン、政府関係者、学者など多様な参加者がいる。
TUJの学生は世界約57の国からの留学生から構成されている。日本とアメリカ合衆国だけではなく、東アジア、東南アジア、ロシア、中東、アフリカ、ラテンアメリカ、ヨーロッパ出身の学生も在学している。
TUJは留学生向けにビザを発行することができる。また日本国内で有効な学生証を発行しており、在学生は電車運賃の学生割引を受けることができるほか、その他の学生生活に必要な支援を行っている。加えて、世界中の協定校への交換留学プログラムも数多く存在する。
学生サービス・交流部はTUJの学生向けに日々の学生生活に関連した支援を提供しており、ビザ発行、奨学金・GI法に基づく援助、住居のサポートを行う。また学生サービス・交流部は学生がTUJでの生活に適応できるよう、毎学期オリエンテーションを実施している。学生部は学生会やその他の学生団体とも協力し、多様な背景を持つ学生たちが交流できるよう、様々なイベントやアクティビティを企画している。
学生会は、選挙によって選出された代表者を通じて全学生の利害を代弁する組織である。学生会はまた、毎年様々なイベントを企画し、活発な学生生活を促進している。
TUJには学生が主体となって運営する多くのクラブ活動があり、学生サービス・交流部の支援を受けている。学生たちが自分と関心を共有する友人を見つけられる場所を提供するのが目的である。。
テンプル大学ジャパンキャンパスは2022年12月に、山梨県と国際化・多分化教育・観光等の推進を目的とする包括的な連帯・強力に関する協定を締結した。これは都道府県とのはじめての連携である。
TUJは2019年8月に同区三軒茶屋にキャンパスを移転して以来、すでに同区との間で異文化コミュニケーション・国際理解促進のための協力を進めてきたが、今後その連携を一層深化させるべく、2022年12月、正式に覚書を交わすことに合意した。世田谷区とは、地域の住民・生徒・学生を対象にした学習プログラムや異文化交流イベントを定期的に実施し、TUJの学生・教職員らが積極的に関与している。なかでも、小・中学生を対象とした夏休みの英語プログラムは人気を博し、毎夏多くの受講者を集めている。 そのほか、地域の国際交流イベント、お祭りなどにTUJの学生や教職員が参加しており、世田谷区民へTUJ図書館利用を可能としている。。
TUJは、2006年に当時の所在していた地東京都港区とも覚書を締結し、世田谷に校舎が移転した今もアメリカの大学として世界中から集まる学生・教職員と共に地域に貢献している。
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