本行寺(ほんぎょうじ)は東京都大田区池上にある日蓮宗の寺院。山号は長崇山。池上本門寺の子院の首座で、照栄院・理境院と共に池上三院家のひとつ。池上・大坊顕の字法縁。
本行寺の境内は、1282年(弘安5年9月18日)に常陸国へ湯治に向かう途中の日蓮が身をよせ、同年10月13日に病没した池上宗仲の館跡にあたる。10月15日にこの地で日蓮は荼毘に付され、遺骨は遺言により久遠寺に納められた。
本行寺の起源は1276年(建治2年)に池上氏館内の持仏堂が法華堂とされたことに始まり、日蓮入滅後間もない1283年(弘安6年)に日朗の弟子九老僧の大乗阿闍梨本成院日澄に池上氏館の地共々寄進されて本行寺が開創されたとされる。以来宗祖入滅の霊場として、池上本門寺の子院(末頭)のなかでも特に格式の高い、池上三院家の筆頭として「大坊」と称された。元々中本山であったが昭和61年に本山(由緒寺院)に昇格した。また池上法縁五本山の1つにも挙げられている。
当寺の伝承に「お会式桜」と「ひきずり豆腐」がある。お会式桜(おえしきざくら)は、日蓮が入滅した時、庭の桜が時ならぬ花を咲かせたと伝えられ、今もその桜が現存している。ひきずり豆腐は、日蓮が池上家に到着した折、宗仲夫妻が差し上げた料理と伝えられる。
現住の貫首は、51世 中野日演(顕昭)(伊東市廣宣寺より晋山) 。
※「日蓮上人」と「日蓮聖人」の表記は登録名に基づく。
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