『世界まる見え!テレビ特捜部』(せかいまるみえ!テレビとくそうぶ、英称: WORLD GREAT TV)は、1990年7月9日から9月17日、および1991年4月15日から日本テレビ系列で、毎週月曜日の20:00 - 21:00(JST)に放送されているドキュメンタリーバラエティ番組。通称「まる見え」。
1990年代には、土曜日または日曜日午後の再放送・単発特番枠で不定期に福留功男の単独司会またはVTRナレーションのみの『世界激選映像まる見え!』、2009年10月4日から2013年3月31日までは毎週日曜日の12:45 - 13:55にアンコール放送である『世界まる見え!DX特別版』を放送していた(後述)。
世界各国で放送されている番組から厳選した番組の内容を紹介する番組。基本的には外国のテレビ局より購入した番組を再構成して放送するが、企画によっては独自取材を行うこともある。また、2000年代以降はテレビ番組のみならず、世界各国(稀に日本国内)で撮影された動画や監視カメラ映像をまとめて紹介するコーナーも設けられている。
海外の人気番組に本番組の企画に協力してもらうことも過去にあった。ドッキリなどのバラエティから、難事件を扱った再現ドラマやドキュメンタリーまでさまざまなジャンルを扱っている。
本番組が好評を受けていることもあり、『世界まる見え!特別版』や『世界激選映像まる見え!』として、不定期に土曜日の昼間にスタジオなしのナレーションだけの特別版を放送することもあった。
1969年10月から1990年3月まで20年半放送していた『トップテンシリーズ』の後番組『所さんのまっかなテレビ』が低視聴率によって1クールで終了し、秋開始の『TVマンモス』の準備期間のつなぎ番組として開始した。初回は2時間の単発特別番組で、『たけし&所が選んだ!笑えるTV番組グランプリ』というタイトルで1990年4月4日に放送された(この特番には楠田枝里子は出演していない)。
1990年7月9日にレギュラー放送を開始。この時のゲストは吉村作治、吉村明宏、中畑清、森川由加里、前田耕陽だった。当初の予定通り9月17日に終了。なおこの時期の司会は所ジョージと楠田枝里子のみで、ビートたけしは出演していない。レギュラー放送終了後、1990年9月28日(金曜日、ゲストは関根勤、佐野量子、長嶋茂雄、中田喜子)と1990年12月29日(土曜日)の同日とも21:00 - 22:54に特番を放送。これが好評だったため、『TVマンモス』を打ち切って1991年4月15日に再びレギュラー化。この2度の特番と再スタート時から司会にビートたけしを加えた。当時、スタジオでVTRの振りとして所が「世界」と言ったのに続いて、全員で「まる見え!」とコールしながら両手を頭の上につけ、両腕で輪を作った「なんちゃっておじさん」のポーズをするのが恒例となっていた。
当番組のオープニングテーマである、「Hooray for Hollywood」(ハリウッド万歳)、エンディングテーマともども、番組開始当初から同じ曲が使用されている。一方オープニングに使われる3DCGアニメは何度も差し替えられている(初代ロゴ初期の1995年9月までは最初にタイトルが全面から1文字ずつ同時に現れるシーンがあったが、同年10月以降はカットされ、最初から番組ロゴが表示されるようになった。2代目ロゴの2006年10月に最初のアニメーションが復活し、2010年以降は再び最初にロゴが1文字ずつ出てくるCGとなった。3代目ロゴの2012年4月以降はアニメーションが変更されている)。
2006年10月9日の放送から番組ロゴが初代から2代目にリニューアルし、英語表記及びサブタイトルの『WORLD GREAT TV』も表記されるようになった。そして2000年代に入っても珍しく公式サイトを持っていなかった番組のひとつだったが、この日の放送終了後、公式サイトがようやくオープンした。これと同様なスタイルを持っていたのは、やはり同じスタッフによって構成されている所ジョージ司会の『1億人の大質問!?笑ってコラえて!』である。
2009年4月より、平日帯バラエティ番組『サプライズ→SUPER SURPRISE』の新設に伴い、19:58 - 20:54に変更(2分拡大)。これにより、日本テレビの20時台は全ての曜日がフライングスタートを行う。日本テレビ系列の月曜20時台の番組がフライングスタートになるのは、日本テレビ史上初である。ただし開始前には30秒のカウキャッチャーがあるため、正式な開始時間は19:58.30からとなるが、当時の日本テレビの20時台の番組でカウキャッチャーが付いているのは当番組のみだった。
2009年9月28日放送分の3時間特番で番組開始当初から司会を務めていた楠田枝里子が降板した。この回のラストはこれまでの楠田の活躍ぶりをVTRで紹介した後、所・たけしと当時のレギュラーである東山紀之からそれぞれ祝福の花束が贈呈され、(所)「世界」(楠田)「まる見え!」と言いながら、先述の「なんちゃっておじさん」のポーズを取ると、スタジオ内のキャノン砲から紙吹雪が発射されて祝った。楠田の後任は西尾由佳理(当時日本テレビアナウンサー)が担当した。
2009年10月から『SUPER SURPRISE』が2分短縮し、19:56までの放送になる為、当番組は19:56開始に変更になったが、変更後も30秒のカウキャッチャーは存続のため、正式開始時刻は19:56.30となる。また『SUPER SURPRISE』短縮に伴い、水曜日と木曜日の20時台番組への接続はステブレレスに変わったが、当番組のみは引き続きステブレ入りで接続、この結果、20時台番組へのステブレ入り接続は月曜日と日曜日(『ザ!鉄腕!DASH!!』→『世界の果てまでイッテQ!』)だけになった。
2010年4月19日放送分からは、月曜19時枠の番組が『不可思議探偵団』に変更、そして2011年10月24日放送分からは『宝探しアドベンチャー 謎解きバトルTORE!』にそれぞれ変更されたが、一貫してステブレ入り接続及び正式開始時刻は変わってない。しかし2013年4月22日放送分から月曜19時枠番組が『赤丸!スクープ甲子園』に変わると、ステブレ入り接続はそのままだが、19時枠番組からのクロスプログラムと番組前のカウキャッチャーが廃止され、正式開始時刻が19:56に変更、そして同年10月21日放送分より月曜19時枠番組が『有吉ゼミ』に変わると、遂に19時枠番組との接続は初のステブレレスに変更、この結果、20時台番組へのステブレ入り接続は、前述の日曜日だけになった。
2011年2月、20年6ヶ月に渡り放送された『トップテンシリーズ』が持っていた月曜20時枠での放送年数最長記録を更新した。
2012年4月9日放送分からリニューアルが行われ、外国人エージェントが世界中から仕入れてきたVTRを紹介するというスタイルに変わった。また、西尾とレギュラーだった少年隊の二人、ガダルカナル・タカが揃って降板し(降板に際して挨拶などの演出はなかった)、出演者は所・たけしとゲストのみとなり、ナレーターも一新された。番組ロゴが2代目から3代目に、スタジオセットも所の意向により「森の秘密基地」をモチーフにしたセットに変更された。また、同年5月21日放送分からは、西尾の後任として杉野真実(日本テレビアナウンサー)がMCに加わった。
2013年12月23日18:45 - 22:00には番組初の生放送スペシャルが放送された。
2014年11月24日19:00 - 21:54には番組25年目突入を記念した3時間スペシャルが生放送された。スペシャルゲストとして明石家さんまと初代進行役の楠田が生出演した。
2016年4月4日19:00 - 21:00には放送1000回を記念した2時間スペシャルが放送され、スペシャルゲストとして明石家さんまが出演した。以降、毎年春のスペシャルには明石家さんまがゲスト出演している。
2017年4月3日より20:00 - 21:00の60分枠に枠切り変更の上、フライングスタートを廃止および枠拡大となり(枠変更・拡大後初回は19:00からの2時間SP)、同月10日から4分後拡大される『有吉ゼミ』からおよび『人生が変わる1分間の深イイ話』にミニ番組を挟まずにつなぐ編成をする。なお、枠切り変更初回は放送27周年を記念して、明石家さんまがスペシャルゲストとして出演した。なお、2022年4月より日本テレビ系列の火曜日から木曜日の19時台の番組が54分枠に縮小され、当番組同様、20時台の番組のフライングスタートが廃止された。
2018年9月10日放送分を以て、3代目進行役の杉野真実が降板し、翌週9月17日の3時間スペシャルからは岩田絵里奈(日本テレビアナウンサー)が4代目進行役を務めている。
2020年3月30日19:00 - 21:54には番組30周年を記念した3時間スペシャルが放送され、スペシャルゲストとして明石家さんまが出演したほか、レギュラーだった東山紀之・田中義剛も記念ゲストで登場。番組途中では池上彰がVTRで登場し、30年間の世界のテレビ番組の変遷をクイズ形式で解説するコーナーが設けられた。
いずれも、2012年以降に出演している。
楠田以外、日本テレビアナウンサー(出演当時も含む)。
本番組では所はたけしを「おじさん(たけしが映画監督として世界的に認知され出した頃からは「北野さん」)」と呼んでいる。
たけしはピコピコハンマーを常備しておりツッコミに使用するが、ほとんどの場合ボケた本人ではなく所を叩く。最近では所が自ら頭を下げ、叩きやすくする配慮もしている。
1990年7月から2004年3月までは前時間のアニメ(放送開始当初は『YAWARA!』、1996年1月以降は『名探偵コナン』)の終了直後に広告なしで5秒間の司会者3人が登場するPR画面(クロスプログラム)があった。この告知は、1990年代当時は楠田が「このあとは!」と言うと、たけしが「大木凡人の『街かどテレビ』」、「『きかんしゃトーマス』、『セーラームーン』」というように全く別の番組名を言っていたり(もちろん画面には正しい番組名が表示されている)、「世界まる見え」(これを言ったあと、楠田・所が「あらっ!、この後すぐ!」と言っていた。他にも、「世界まる出し てんこ盛り」や、「世界 中尾ミエ」と言ったバリエーションもある)や、3人全員で「世界まる見え!」と言った後に「このあとあと」と言っていた。のちにたけしは「見ってねー」と言うようになりボケはなくなった。2004年4月以降はVTRの一部とナレーションのみの通常の予告となったが、2013年4月22日放送分からは予告自体が廃止された。これにより、日本テレビの「19時枠→20時枠番組」のクロスプログラムが存在するのは、日曜のみとなった。
なお、たけしの番組名ボケは『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』や、他局では『たけしの万物創世紀』(朝日放送)や『クイズまるごと大集合』(TBS、期首特番)の直前予告でも見られた。
オープニングはビートたけしが着ぐるみを着て登場する。初登場の1990年9月28日はたけしは着ぐるみではなく、普通の服で登場した。あくまで当初は普通の仮装であり、ハンマーとカツラを経て、様々な衣装を着るようになり、次第に大掛かりな着ぐるみへと変化していった。着ぐるみの種類は多種多様で、時には蒸気、炭酸ガスを発射するもの、水、墨、小麦粉、クリームを発射するものも登場しており、この時はたけしが大暴走し、スタジオ出演者や観客が逃げまどったり、所が猛ツッコミを入れることもしばしばだが、勢い余ってたけしが自爆することもある。かつてはゲストを含む出演者全員や観客を襲う事(大概出演者は椅子の後ろに身を潜めていた)が多かったが2012年4月以降はそのような事は減り、お笑い芸人(若手・中堅・ベテラン共通など)のゲストが毎回登場後、たけしからバズーカやパイ投げなどで全身を汚される、あるいは炭酸ガスや冷却ガスを放射されるなどで悲惨な目に遭うのが恒例となっており、お笑い芸人とたけしはスタジオではジャージ姿に着替えてVTRを鑑賞するが、「誘拐犯」や「休日のお父さん」などのいじりやVTR鑑賞途中で仕掛けを喰らうなどの仕掛けが続く。着ぐるみは視聴者からもデザインを募集しており、それが採用されることもある(視聴者からの採用デザイン第1号は、2006年12月4日の放映で着られている)。なお、芸人への攻撃が必ずしも成功するとは限らず、一例として、2014年12月29日の2時間30分スペシャルでは、出川哲朗が爆弾から真上に噴射する粉を浴びる予定だったが、出川が引っ張ったコードが全部抜けてしまうというハプニングが発生し、タイミングが合わずに粉が被弾しなかったため、そのままの衣装でVTR鑑賞を行った。
また、2018年9月17日の3時間スペシャルでは、本来はよゐこ(有野晋哉・濱口優)がバズーカ攻撃を受ける予定だったが、たけしが岩田アナに「入社何年目だっけ?」とさりげなく質問をして、その隙にバズーカを左にずらして発射したため、クリームが岩田アナに被弾した。そのため、岩田アナは急遽赤いジャージに着がえて進行を担当した。また、岩田アナの後ろにいた荒俣宏も流れ弾の巻き添えを喰らい被弾、2人の横にいた滝沢カレンと、クリームを発射する直前でたけしの行動を察して荒俣をクリームが当たらない場所に避難させようと近づいた所ジョージにも少量被弾してしまった上に、青いジャージもよゐこ向けにしか用意されていなかったため、荒俣はグレーのジャケットを脱いだ状態、滝沢と所はクリームが付着した部分を拭き取って(運良くバズーカ攻撃を免れたよゐこの2人はそのままの服装で)本編鑑賞を行った。2019年9月23日の3時間スペシャルでは前述の攻撃を受けてからか、荒俣が再びバズーカを喰らい、その後は用意された青いジャージ姿で鑑賞している。このような経緯から以後の放送でも、このパートやその後の進行中に突然岩田アナに炭酸ガスや冷却ガスを放射する攻撃(たけしによるものとは限らず、不定期に放送される「戦慄の瞬間」シリーズではカウントダウンの後にスタジオセットに隠された仕掛けが岩田アナを襲う事が多い)がしばしば仕掛けられる。
2020年4月13日以降の放送では、着ぐるみやお仕置きの演出が省略され、初期のようなハンマーとカツラのみで登場した。2020年6月15日以降の放送では、着ぐるみおよび仕掛けを段階的に復活させ、2020年7月13日の放送からは約3ヶ月ぶりにスタジオでのお仕置きが復活している。
2022年7月の放送ではダチョウ倶楽部の2人(肥後克広、寺門ジモン)がジャージとバスローブに着替えるも、6度も熱湯風呂に入れられた。同年8月8日放送分のアルコ&ピースは新しい衣装に着替えた。同年10月のやすこも新しい迷彩服に着替えた。
これまでの着ぐるみの製作費の合計は数千万円と言われている。1995年放送の200回記念特番では億を超えたと述べられている。制作費が明らかにされている中での最高額358万円は、カステラで知られている洋菓子店・文明堂のCMに登場していたクマであった。なお、最低額1500円は大道具担当。なお、このコスプレをする際、たけしは直前まで何も知らされず、現場について着替えさせられ、段取りを組むらしい。
「この着ぐるみを着たたけしを世界各国の人に見せ、反応を窺う」というコーナーがあったが、その際、映画監督としての北野武とのギャップに驚き、泣き出してしまうファンさえいた。この時にたけしは「営業妨害だ!」と語っている。
このコーナーの総集編を初めて流したのは『世界の人々よ 日本の番組を見てくれ』シリーズのモスクワ編。モスクワの小学校で子供たちにこのコーナーVTRを見せたが、大笑いした後の子供達の感想が「自分を犠牲にしても皆を楽しませようとするエライ人」と冷静に分析された。なお未開のジャングルに住まれる方々に見せた折は「これほど着飾れる立場の者なのだから」と部族長と勘違いされて貴重な狩猟の道具を贈られていた。
「平成教育男(平成教育委員会)」、「ゴールデンハンマー男(100万円クイズハンター)」など、この番組の司会者またはレギュラー出演者に縁がある他局の番組が元ネタの着ぐるみもあった。
オートバイ事故直後に放送予定であった着ぐるみは、ウエイトレスが運んできた皿には血まみれの生首「たけし本人」が乗っているというものであった。しかしこれは差し替えで他の着ぐるみの回が放送され、収録ストック分最後で放送された。なお、同日収録分はオートバイで走り回る暴走族の着ぐるみであったので、これも日付を後に差し替えられている。療養から復帰した1995年3月20日の放送でもやはりオートバイの着ぐるみで登場した。
ほとんどの時間はトークが中心で、料理から最新グッズを紹介することやクイズコーナーもある。以前はロシアンルーレットというコーナーもあり、2003年ごろから行われていなかったが、2009年3月30日の2時間スペシャルで久々に復活した。
クイズコーナーで出題されるクイズには何の広告かを当てるクイズ、正しいと思う事柄をA・B・Cの中から当てるクイズ、わかったら正解を叫ぶクイズ、5秒で考える名前通りの「5秒クイズ」などがある。一定数の問題を終えた時点で、正解数が最も多い参加者が優勝となり景品が送られる。かつては『スーパークイズスペシャル』で出題されたこともあった。
番組開始当初から2012年3月まで、パネリストは画面から左に準レギュラー2-3人、正面に女性司会者・所・たけし、右にゲストパネラー2-3人(2人では女性タレントと男性タレント、3人では女性タレントとお笑いコンビ1組の場合が多い)という構成になっていた。
2012年4月のリニューアル以降は、女性司会者・所・たけしの右隣にゲストが2-3人、高い椅子に2人程度座る。
再放送はかつては行われていなかったが、2009年10月4日より、過去に本放送で反響があったVTRを集めた『世界まる見え!DX特別版』が放送されていた。当番組では、本放送の再放送VTRのほか、スタジオでは独自の特集やトークが繰り広げられる。
楠田は2009年9月に本放送の司会を降板したが、この『DX特別版』の司会として引き続き出演していた。
2013年3月31日を以て放送終了。
ほか。なお武田広はこちらを担当しておらず、武田がナレーションしていたものは新たに収録し直されている。
一時期、以下の局でも同時ネットされていた。
2024年4月15日以降
本番組では海外の人気番組を集めて放送しているが、その中でも番組内で度々放送される事になった作品を本項目では記述する。また、一部の番組は日本テレビ系の動画配信サービスHuluで配信されているため、番組終盤ではその告知が入ることもある。
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