株式会社NAVレコード(エヌエーブイレコード、英語: NAV Records Co., Ltd.)は、かつて存在した日本のレコード会社、およびレコードレーベルである。映像・音楽ソフトメーカーのキャニオン・レコード(現在のポニーキャニオン)傘下企業だった。会社解散後は同社のレコードレーベルの一つとなり、1970年代から1980年代初頭まで活動した。
1973年(昭和48年)秋に発足した。NAVとは「Nippon Audio Video」の略称である。
1980年、キャニオン・レコードに吸収合併される。
1974年(昭和49年)2月25日、第1回発売作品として進藤典子『恋のイブニングタイム』を発売。以降、1980年(昭和55年)の会社組織終了まで、それまで他に類例を見ないアイドル歌謡曲専門レーベルとして、木之内みどり、岡田奈々、石川ひとみ、三木聖子ら、多くのアイドル歌手を輩出した。
既存レーベルであったキャニオン・レコードにもアイドルは所属していたが、総じて実績は芳しくなく、そのジャンルでは先行のCBS・ソニーやビクター音楽産業に遅れをとっていた。その対抗策として設立されたが、結果的にヒットを生み出せず、1980年9月5日、最後のシングル石川ひとみ 『秋が燃える』を発売、約8年でその幕を閉じた。
会社組織終了以降も「NAVレコード」の名はキャニオン・レコードのレーベルの一つとして残り、1981年(昭和56年)には林紀恵が同レーベルからデビュー。専用のレコード内袋とジャケットへのロゴ使用は、キャニオンが組織変更してPCマークに変更される1982年(昭和57年)10月まで使用された。レコード盤面に貼られるレーベルについては、レコードの生産が一旦終了した1989年(平成元年)まで専用のものが使用された。本レーベル最大のヒット作品は、1980年6月発売の田原俊彦『哀愁でいと』(オリコン最高2位)である。
1990年代以降も活躍した田原俊彦を除けば、1990年代初頭までに木之内みどり、岡田奈々、石川ひとみ、三木聖子の編集盤やオリジナルアルバムの一部が継続会社のポニーキャニオンから発売されたのみで、しかもほとんどの音源が、当初のレコードのみで長らく廃盤だったため、中古盤店では高値で取引されていた。
2001年(平成13年)以降に上記の5アーティストに加え、能瀬慶子、林紀恵のベスト盤が、また2004年(平成16年)には、木之内みどりと岡田奈々の全アルバムをそれぞれ4枚組CD2セットに収めた商品が発売された。
2003年(平成15年)には、会社が解散した1980年9月5日までに発売された全シングル88作品、A/B面全てを収録した3枚組CD3セット『株式会社NAVレコードヒストリー 1-3』が発売された。
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