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華の乱


華の乱


華の乱』(はなのらん)は、1988年に公開された東映配給の日本映画。永畑道子の小説『華の乱』『夢のかけ橋』を原作とし、深作欣二が撮った劇映画。原作に倣い、主人公・与謝野晶子の視点から大正時代の社会運動、芸術運動の群像を描いている。

スタッフ

  • 監督 - 深作欣二
  • 脚本 - 深作欣二、筒井ともみ、神波史男
  • 美術 - 内藤昭
  • 照明 - 増田悦章
  • 整音 - 荒川輝彦
  • 記録 - 田中美佐江
  • 擬斗 - 菅原俊夫
  • スタント - 塩見詔子、菊池香里
  • 助監督 - 藤原敏之、長岡鉦司、井上春生
  • 馬術指導 - 日高ケンタッキーファーム、白井民平
  • 方言指導 - 勇家寛子、畑中伶一、諏訪優子
  • ダンス指導 - 謝珠栄
  • 舞台指導 - 箕浦康子
  • スチール - 大木茂
  • 音楽プロデューサー - 高桑忠男
  • 協力 - 三井ホーム、大王製紙、全日本空輸
  • 撮影協力 - 北海道ニセコ町、倶知安町農業協同組合、大井川鉄道株式会社
  • プロデューサー - 豊島泉、妹尾啓太
  • 企画 - 岡田裕介、佐藤雅夫

あらすじ

激動の、そして革命期でもある明治、大正。与謝野晶子(吉永小百合)は、愛、芸術、社会運動に命を燃やし、それぞれの目標へ行こうと必死に生き、花のように散っていく文化人たちに出会い、関東大震災の廃墟、そして大正を乗り越え、夫、寛(緒形拳)とともに生きた。

出演者

主なキャスト

与謝野晶子 - 吉永小百合
詩の師である与謝野寛に恋をし、一人で寛に会うために登美子に嘘をつき、寛に会い、結ばれ、子どもをたくさんもうける。そのことを詩に書くが、寛の前妻、滝野にイヤミを言われ、近所の住人から白い目で見られる。その中で明治37年に「君死にたまふことなかれ」を執筆。寛が出馬してから、二人の間に食い違いが生じてくる。有島に会いに、北海道に渡るが、長い間、家を留守にした晶子に対して、子どもたちはよく思わなかった。関東大震災後、瓦礫の中、馬で引き回される大杉の同志、和田と古田に晶子は「生きていてください」と言い、おにぎりを渡すのだった。
有島武郎 - 松田優作
作家。大杉らが帝國劇場前で騒動を起こしている時にバイクで乱入し、晶子がけがをしたことから知り合い、親密になる。しかし、妻を失い、北海道羊蹄山のふもとにある狩太の有島農場を手放し、もう何ものこされていない有島は、軽井沢の山荘で愛人の秋子と心中を遂げる。須磨子を慰める会の発起人の一人で、国際アナーキスト大会が行われるフランスに渡る大杉に旅費を出す。
伊藤野枝 - 石田えり
大杉の妻。大杉とともに虐殺される。
波多野秋子 - 池上季実子
新橋の芸者の娘で婦人公論記者。夫の春房に良く扱われず、古い人形として扱われていた。楽しそうにはしゃぐ晶子と有島を見て、以前から二人は「死」を考えることで結ばれていたことに気がつくが、有島の北海道での出来事が引き金となりと心中を遂げる。そのことをのちに晶子への遺書にしたためる。
沢田正二郎 - 石橋蓮司
舞台俳優。舞台「復活」で須磨子の相手役を演じる。公演終了後、須磨子と口論になり、須磨子を目立ちたがり屋と批判する。
和田久太郎:内藤剛志
大杉の同志。警察の目を逃れるために、同志の古田とともに大杉の家に転がり込む。関東大震災後の瓦礫の中、馬で引き回される。
島村抱月 - 蟹江敬三
脚本家。須磨子を近代劇女優に育てる。
林滝野 - 西川峰子
寛の妻。晶子の「みだれ髪」を酷評し、猥褻扱いする。
深尾奈津子 - 斉藤絵里
晶子の書生。
波多野春房:成田三樹夫
秋子の夫。秋子を古びた人形、英語も喋れる人形も乙だと言い、けなすが、有島と秋子が心中してから、自分は浅はかだったと後悔する。
山川登美子 - 中田喜子
晶子の親友で恋の競争相手。寛が出馬し、寛のために接待や個別訪問をするが、落選すると、家を追い出され、病を患い、寛が看病をすることに。
大杉栄 - 風間杜夫
無政府主義者、革命家。「復活」終演後、帝國劇場前で思想・行動・精神の自由を同志である和田、古田とともに訴え、騒動を起こす。無政府主義を唱えることから警察に追われているが、刑務所に入るたびに1ヶ国語を覚える。習得した外国語は英語の他ロシア語、フランス語、スペイン語、イタリア語、エスペラント。警察の目を逃れるために知人である有島の家に逃げ込んだ時、晶子と知り合う。その後晶子の家にも逃げ込む。晶子の詩の大ファンで、「みだれ髪」で思わず夢精してしまったと言い、作品を"言葉の真の意味でのアナーキスト"と評価。関東大震災時に、妻の野枝とともに虐殺される。有島曰く"本物のインテリにして本物の革命家。真夏の太陽のような男"
松井須磨子 - 松坂慶子(特別出演)
舞台俳優。帝國劇場で沢田と「復活」を演じるが、演技について沢田と口論になる。須磨子の慕っていた抱月が死亡し、須磨子を慰める会の最中に発狂し、気絶。そして自殺する。有島は須磨子無しには日本の近代劇は考えられないと評価。
与謝野寛 - 緒形拳
晶子の詩の師。滝野の家が寛の仕事を否定し、離婚。晶子と再婚するが、自分より晶子が稼ぎがあり、かつての詩人仲間たちに見捨てられた為、鬱に陥る。その上登美子の叔父の推薦、出資で京都で衆議院総選挙に出馬するが落選し、家を出て、登美子の看病をする。関東大震災後の瓦礫の中、死に行く人々を見て、悲しむ晶子を「船が沈んでも、国が滅んでも、私たちは生き続けねば」と言い、励ますのだった。脈拍が40しかない異常体質ゆえ、カッとなると気を失う。

その他キャスト

  • きよ:谷本小夜子
  • 足立:野口貴史
  • 山川:中村錦司
  • 北原白秋:鈴木喜勝
  • 石川啄木:砂川真吾
  • 増田雅子:鈴川法子
  • 玉野花子:田辺ひとみ

与謝野家

  • 与謝野繁:山下和哉
  • 与謝野七重:加賀谷礼奈
  • 与謝野八重:森奈緒美
  • 与謝野英:馬渕英明
  • 与謝野悟:大熊敏志
  • 与謝野弥生:北村由紀
  • 与謝野皐月:嶋田博子

有島家

  • 有島幸子(有島の母):三條美紀
  • 有島光郎(有島の子):浅尾和憲
  • 有島敏郎(有島の子):岡雄大

受賞

  • 第1回日刊スポーツ映画大賞作品賞

備考

  • 蒸気機関車のシーンは、全て大井川鉄道で撮影されている。
  • この映画の撮影をしている頃から、松田優作は尿が出なくなり腹がパンパンに張っていたという。
  • 松坂慶子はNHK大河ドラマ『春の波涛』において、松井須磨子のライバル川上貞奴も演じている。
Collection James Bond 007

脚注

外部リンク

  • 華の乱 - allcinema
  • 華の乱 - KINENOTE

Text submitted to CC-BY-SA license. Source: 華の乱 by Wikipedia (Historical)


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