エリクソン(Telefonaktiebolaget LM Ericsson)は、スウェーデンの通信機器メーカー。移動体通信(携帯電話)地上固定設備のメーカーとして著名なほか、スウェーデン国産戦闘機JAS 39 グリペンの電子機器を手がける。本社はスウェーデンのストックホルム。
1876年、機械工のラーシュ・マグナス・エリクソン(Lars Magnus Ericsson)が電信器の修理工場を開設する。1896年、L.M.エリクソン社)(LME)となる。1930年にはスウェーデンに外資を大量導入したイーヴァル・クルーガーの支配下にあった。
移動体通信事業を中心とし、携帯電話の地上固定設備を世界的に展開している。単独で携帯電話端末を製造していた時期があったが、世界最大の端末メーカーであるノキア(フィンランド)の攻勢などによりシェアが低下、そのため地上固定設備開発に特化して、同分野では世界最大手である。2021年の世界無線ネットワーク市場のシェアは26.9パーセントだった。
エリクソンでは、世界17カ国・約19,800名の技術者たちが研究開発に取り組んでおり、年間研究開発費は売上高の約15%にのぼる。特にGSMは世界の携帯電話の80%以上に採用され、事実上、無線通信方式の世界標準技術となっている。現在は、ワイヤレスBBネットワーク(LTE・HSPA)、有線通信と移動体通信の融合(FMC)、放送と通信の融合(IPTV)などを研究、実用化に向けて開発している。
2005年、ゼネラル・エレクトリック・カンパニーのバルク事業を買収した。
日本法人は、1992年9月設立のエリクソン・ジャパン株式会社(旧称:日本エリクソン株式会社)。本社は東京都港区。設立以来、外資系No.1通信インフラプロバイダとして1,000名を超える専門のスタッフが30社以上に及ぶ国内協力会社と連携し、高品質なサービスを実現している。戦略や技術に関するコンサルティングから、ネットワークの構築、保守、運用、教育に至るまで、通信システムの幅広い分野のサービスをワンストップで提供する。エリクソン・ジャパンは、エリクソン全体の研究開発の中でサービスレイヤや無線アクセス分野の研究で成果を挙げており、現在、LTEを初めとする移動体ネットワークの開発やブロードバンドアクセスの導入、オールIP化やマルチメディア分野のソリューション開発に取り組む。
日本では主にソフトバンクとイー・モバイルに地上固定設備を提供する。携帯電話端末事業は長らくソニーとの合弁会社であるソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ(現ソニーモバイルコミュニケーションズ)が行っていたが、2012年にソニーへ同社の保有株をすべて売却し、合弁を解消した。但し、ソニーとの合弁解消後もワイヤレス分野での協業を継続するとしている。
福岡ソフトバンクホークスとは2012年度シーズン以降、ヘルメットスポンサー契約を結んでいる。
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