『恋のから騒ぎ』(こいのからさわぎ、英称:Much Ado About Love)は、1994年4月16日から2011年3月25日まで毎週土曜日 23:00 - 23:30(2010年4月2日からは、金曜 23:30 - 23:58) に放送された日本テレビ系列の恋愛トークバラエティ番組である。通称は、「恋から」または「から騒ぎ」。
番組のタイトルはシェイクスピアの『空騒ぎ』(Much Ado About Nothing)に因む。文字多重放送、ハイビジョン制作であった。
1994年4月16日に放送を開始。開始前の仮タイトルは『さんまの願い』。この番組の開始で裏番組であった『ねるとん紅鯨団』を終了に追い込んだが、同番組の後継番組として開始された『とんねるずのハンマープライス』とは約3年半あまりもの間、本番組と高視聴率争いを繰り広げていた(同番組は1998年9月に終了)。
オーディションにより素人の女性たちを集め、その女性が経験した恋愛をテーマに司会の明石家さんまと週代わりのゲスト1名(1組)と共にトークを行うスタイルである。初回のゲストはフリーアナウンサーの河野景子で、通常放送最終回のゲストは久本雅美であった。
メンバーは4月から翌年3月の卒業までを1期として新年度ごとに総入れ替えが行われ、2010年4月 - 2011年3月は17期目を数える。第2期からは『ご卒業スペシャル』で各期の「MVP」が決められる。
毎年1月から3月の放送のみオープニングタイトル画面に雪がふり、「ご卒業スペシャル」の回のみ花吹雪になる。
オープニングでは、男性スタッフと外国人女性が恋愛に関する偉人の格言や世界各国の諺などに沿った寸劇を行う。それを受けてさんまがエピソードトークや近況報告(内容に関係ない事が多い)、前述の寸劇に対してのコメント発表を行い、そのオチ部分が先ほどの格言同様にそれっぽく表示される。まれに出てくる日本人女性は番組アシスタントディレクターや技術スタッフである。また、ごくまれにこの番組の卒業生がこのオープニング(前座)に出演することもある。オープニングのテーマ曲はケイト・ブッシュの『嵐が丘』である。エンディングのテーマ曲はSam & Daveの『HOLD ON, I'M COMIN'』である。
番組初期では、から騒ぎメンバーとデートしたい人を募集していたが、途中で廃止された。
セットは何度かマイナーチェンジを繰り返しているものの、基本的にさんまの意向や番組の演出上から、初代のものを長期的に使用していた。また、スタジオは麹町の旧社屋で収録されていた。
2004年まで、番組の改編期には『大騒ぎスペシャル』と題して「女子高生スペシャル」、「国際結婚スペシャル」、「インターナショナル」、「人妻スペシャル」の中から2本立ての特別企画を組んだ1時間のスペシャルとして放送されることもあった。同年10月23日は新潟県中越地震の報道特別番組放送のため休止となった。
2010年3月30日に放送された『さんま&所の大河バラエティ!超超近現代史!人間は相変わらずアホか!?』にて、特別版「中国美女スペシャル」(ゲスト:所ジョージ)が放送された。
2011年3月11日のスペシャルを以て終了の予定だったが、東日本大震災関連の報道特別番組を放送した関係で当日の放送は休止となり、3月25日に振替放送した。これを以て、1994年4月から放送開始した同番組は17年の歴史に幕を降ろした。
2013年9月16日放送『明石家さんまの転職DE天職 3時間SP!!』にて、恋のから騒ぎ同窓会が行われた。出演当時の映像や卒業後どうなったかを紹介し、スタジオでトークをした。
2016年1月5日放送『超踊る!さんま御殿!!恋のから騒ぎ大復活!新春4時間初笑いSP』(19:00 - 22:54)では、出演当時の映像や卒業後どうなったかを紹介するだけでなく、スタジオに関根勤、所ジョージをスペシャルゲストに迎え、恋のから騒ぎ卒業生10名だけでなく、イマドキ女子4人 も加わってトークを展開した。
2022年11月20日放送『誰も知らない明石家さんま第8弾』でも「一夜限りの復活」と題された恋のから騒ぎ同窓会が行われた。
1994年4月の初回放送から2004年3月末は、トヨタ自動車の一社提供番組だった。なお、トヨタ自動車は2004年4月からは『アリゾナの魔法』の一社提供へと移行した。2007年度(第14期)よりハイビジョン制作で放送。
収録は出演者の職業などが考慮され土曜の夜に2〜3本まとめて収録され、深夜になるため遠方の者には新幹線代や宿泊代が支給されていた。
2010年3月20日に放送された『恋のから騒ぎ 16期生ご卒業スペシャル』を以て、16年間に渡った土曜日での放送が終了。2010年4月2日放送分・17期生より金曜日23:30 - 23:58に放送時間が移動した。これに伴い、テレビ宮崎では3年ぶりに同時ネットに移行する一方、テレビ大分ではフジテレビ系列番組の延長により遅れネットが発生する。また、放送曜日移動と同時に地上アナログ放送では画角16:9のレターボックス放送に移行した。金曜日の放送では『金曜ロードショー』の放送時間拡大等の理由で放送時間が遅れることもある。
なお、年末年始や24時間テレビ放送日などごく一部を除けば、期首・期末特番を編成する時期でも放送休止となることはめったになかった。
番組開始以来トークコーナーの前後にCMを挿入する構成を採っていたが、2010年10月22日放送分からはトークの途中にCMが入り、トーク終了後CMを挟まずにエンディングの「説教部屋」コーナーを放送する構成になった。
前列には美人で、若く、スタイルも良い女性が座っており、才色兼備が多く、足を斜めにして短いスカートなどの露出の高い服を着ており、タレント志望が多かった。2列目はごく普通か、キャラが濃いが若い女性。東北や九州出身で訛りが強い女性が多かった。3列目はキャラも濃く、個性的な美人で、年齢も比較的高めだった。しかし、大企業に就職していたり、自ら会社をいくつも経営していたり、実家も裕福だが親に頼らず出世したなどの高収入者やキャリアウーマンが多かった。そのため、プライドも高いが頭の回転が早くさんまに好かれていた。
前列に座ると、確かにカメラにはよく映り、出演者から「差別だ」と言われていたが、さんまは2列目や3列目のキャラが濃い女性の方が大好きでいじり倒すため、前列はほとんど喋らずに卒業した女性が多く、視聴者にもあまり覚えられていなかった。前列はあだ名もあまりつけてもらえなかった。
2010年4月からの放送時間。NNN30局フルネットで同時放送されていた。
毎週最後に、トークの内容が最悪であると判断された女性出演者は「さんま愛の説教部屋」に連れて行かれ、様々な仮装・キャラクターに扮したさんま(初期は番組特注の柔道着&ピエロ風メイクのキャラで一貫)から、特製のピコピコハンマーで叩かれて説教されるというのが終了パターンであった。
キャラクターによっては、構成作家の岩立良作が「○○太郎」と呼ばれるキャラクターに扮して登場する。岩立もよくさんまのフリに対して、ボケたり上手に返答できずに祟ったり空回りしたら女性出演者同様叩かれるケースも多い。番組開始当初は「ぴこっ」と音がするものを使用していたが、2006年以降は金箔が剥がれやすく、音がしないハンマーが使用されている。さんまはハンマーで本気では叩かない。極めて稀に、説教部屋行きの女性も、さんまにネタにされたキャラクター(オバケのQ太郎、河童など)に、強制的に仮装されることがあり、究極の例では第7期のレギュラー回最後にて、当時出演していた新垣梢の希望により、新垣が狸の姿で叩き役、さんまが叩かれ役と立場が逆転するケースがあった。また、男性ゲストを招いた特番では何故か男性陣として出演していたオフィス北野所属でたけし軍団の松尾伴内とマセキ芸能社所属の出川哲朗が説教部屋に呼び出されてさんまに叩かれていた。
この説教部屋に呼び出される人(「説教部屋行き」)は原則として1人だけであるが、その日の話の展開によっては2人呼び出されることもある(例として、塩村文夏と和田和子など)。また、ごく稀に3人以上呼び出されたケースや、さんまと同様に「説教してたたく側」として呼ばれるケースもある。
この説教部屋には稀にゲストも入ってくることもあり、なかでもヒロミは説教部屋行きの女性に同情して乱入しては余計な事を言って「説教されてたたかれる側」にされたり、逆に研ナオコが番組特注の柔道着&ピエロ風メイクのキャラでさんまと一緒に「説教してたたく側」として登場していた。
毎回さんまも変装しており、一番多かったのはさんまが昔出会った事がある「すっごいよ〜!」が口癖の沖縄のコーディネイターのおっちゃん。
このように、説教部屋はあまりいいイメージをもたれないが、さんまと約1分半に及ぶ2ショットでのカラみという、シチュエーションとしてこれほど「オイシイ」ものはないことから、ある意味では番組出演者のステータスになっていると言えなくもなく、過去の出演者には「説教部屋行き」を目標とした者も少なくない。最多説教部屋は、年間10回を記録した8期生の山下彩佳と14期生MVPの塩村文夏の2名である。
毎年恒例の行事として、日本テレビの女性アナウンサー内定者が説教部屋に出演する。これは内定式で流されるもので、原則として放送されないが夏目三久アナウンサーが『おしゃれイズム』に出演した際にその模様が放送されたことがある。
入れ替わりが多かったことやさんまが名前を覚える事が困難だったため、見た目や言動や職業であだ名をつけていた。
容姿であだ名をつける時にはひどいあだ名もあったが、いじめのようなあだ名は無かった。「コンプレックスだからやめて」と出演者が言うと、逆にさんまは「特徴があって良い」「美人だと特徴がないからあだ名もつけられない」と言われるため、最後にはあだ名を誇りに思っていた。
その一方で2003年以降、岡島優里、平井まりあ、神崎ひのりといったAV女優が過去のAV出演歴を隠して出演し、発覚後に降板させられるといったケースや、番組出演後にAVデビュー(峰なゆか、沢田麗奈、高沢幸恵)というケースなども見られる。
上記の原因によりスポンサーが降板する事態が発生しているため、これらの出演者は番組スポンサーへの配慮から降板後に番組の公式サイトでは出演経歴ごと削除されている。
他には神埼あゆみ、星真里奈、野上愛莉、内藤汐美、佐藤綾香など。
基本的に出演者はタレント志望が多いが、出演するうちにタレントを諦めたり、逆に友人の勧めで出演し全く興味は無かったがタレントになった者もいる。タレント活動を継続している者以外は、ほとんどは卒業後は普通の生活に戻っているが、芦村のようにアスリートとして活動している例もある。
収録時間が長く、深夜にもなるため出演者同士が仲良くなりやすい環境であり、テレビに出演しているが、ほとんど素人なため、恋愛も自由であり出演者同士で合コンへ行ったり、遊びに行き、卒業後も交友関係を続け、結婚式に招待したり、中には出演者の経営する会社に就職したり、共に起業して成功している出演者もいる。また、芸能人と結婚した出演者もいる。
素人の女性をオーディションで採用して恋愛トークをするのが同番組のコンセプトであるが、タレントがメンバー入りするケースもある。応募は自薦・他薦は問わないが、18歳未満・高校生および30歳以上・既婚者・男性は不可。履歴書と写真を番組に送ることが条件であり、住む場所はどこでも可能。ただし、スタッフは迎えには行かないため、収録には自力で来る事になっていた。2007年度に出演していた塩村文夏(14期生MVP)は、かつてグラビアタレントなどとして活躍し、番組出演時の肩書きはエッセイストで、それまでの活動を元にした話で番組に嵐を呼んでいたが、その後放送作家を経て、2013年より政治家として活動し、東京都議会議員(みんなの党所属)→参議院議員(立憲民主党所属)となっている。また、16期生の中には、ラジオ番組『MBSヤングタウン』(毎日放送)でかつてさんまのアシスタントを務めた大津びわ子の娘が加わっていた。17期生の中には現役タレントでFM大阪の番組BEATLEQUEST(2010年10月4日〜レギュラー)のパーソナリティを務めている高見こころ(別称:こころ)も家事手伝いという肩書きで加わっている。
第2期から1年を代表するメンバーがMVPを受賞する。審査は、さんまとゲストによる。
第1期はMVP制度がなかったため、歴代MVPの紹介時などには“第1期代表”として島田律子ともう一人、水口ひろみが紹介されていたが4期から島田のみになった。
2004年秋から年に一回放送。主に期末改編特番で、この番組で紹介されたエピソードの中から3篇を選んでドラマスペシャルとして放送されている。さんまはストーリーテラーとして出演。
I〜Vまでは北村一輝が「1%の選ばれし男・公認会計士草柳明」というキザな脇役として出演していた。また、櫻井淳子もI〜Vまでは、1エピソード・1シーンのみ(「三十路の女」、「笑われる女」、「荷台に乗せられる女」、「声が震える女」、「金星から来た女」)出演していた。通常、エピソード前にモデルとなった出演者の簡単な紹介を、エピソード後に出演者のその後と近況が紹介されるのだが、なぜかエピソードIVの「ナマイキな女」ではそういった紹介(第6期MVPの今泉有希と思われる)が一切なかった。 今泉は第14期の卒業スペシャルから、歴代MVPの写真が第5期の水戸泉(荒井瞳)と共に飾られていなかったため、ドラマスペシャルでも、何らかの理由で写真の使用を拒否したと思われる。
2004年9月25日放送。視聴率16.2%。
このドラマスペシャルを企画した関係か、放送枠はまったく別であるにもかかわらずそれまで年2回ペースだった大騒ぎスペシャル(女子高生SP & International)が1回に削られた(2005年以降は、大騒ぎスペシャル無し)。
2005年9月21日、21:00 - 23:24に放送。視聴率15.5%。
2006年9月26日、『ドラマ・コンプレックス』枠で放送。視聴率12.8%。
2007年11月30日、『金曜ロードショー』(無表記)枠で放送。視聴率13.0%。
2008年10月10日、『金曜ロードショー』(無表記)枠で放送。視聴率は6.6%とシリーズ初の一桁台となった。
2009年9月25日、『金曜ロードショー』(無表記)枠で放送。視聴率5.1%。事実上、ドラマスペシャルはこれが最後の放送となった。
オープニングの名言の再現はさんまの真横でタレントが演じている。ほとんどは金髪で白人の女性とディレクターであるが、一度だけカメラマンの男性と照明担当の女性スタッフが行い、さんまに暴露され、女性スタッフは男性の隣で裸で横に添い寝する芝居をしていたため、「断ったらええのに。」「故郷で母が泣いています。」と同情されていた。
再現では、さんまが喋る間は演者は一時停止している。演じている間は泣き真似で声を出す以外は一切喋らない。演者の白人女性にディレクターがハリセンでバシバシ叩かれても喋らない。一度だけ、ディレクターがミスして転んだことがある。
番組の背景にある肖像画は左からシェークスピア、スタンダールあと一人は不明である。
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