FictionJunction(フィクションジャンクション)は、梶浦由記によるソロプロジェクト上のコードネーム・総称である。所属事務所はスペースクラフトプロデュースを経て、現在は個人事務所となるFictionJunction Musicに所属。レーベルは、FlyingDog。
同プロジェクトは、アニメの主題歌や劇伴を中心に手掛ける音楽プロデューサーの梶浦由記のソロ・プロジェクトである。全楽曲の作詞・作曲・編曲、及びピアノ・キーボード・コーラスは梶浦自身が担当する。FictionJunctionはあくまでも梶浦のソロプロジェクトであるため、レコーディングやライブに参加するボーカルやミュージシャンはFictionJunctionの正式な固定メンバーではない。
プロジェクトの始動は2003年、ボーカルに南里侑香を迎えた「FictionJunction YUUKA」である。(詳細は、同項を参照のこと。)当初のユニット名は、「FictionJunction featuring YUUKA」であったが、2004年に1stシングル「瞳の欠片」をリリースするのとともに、「FictionJunction YUUKA」に変更となった。「FictionJunction」は、梶浦自身が"Fiction"(創作)し、楽曲ごとにボーカリストらと"Junction"(交差・接合)して新たなものを送り出すというコンセプトから命名されたという。
2005年には、梶浦が音楽を担当したNHKのテレビアニメーション「ツバサ・クロニクル」の挿入歌を歌うにあたって、新たにKAORIとKEIKOがボーカリストに起用され、それぞれ「FictionJunction KAORI」と「FictionJunction KEIKO」として楽曲を発表する。更に、同年には梶浦が音楽を担当したテレビアニメ「エレメンタルジェレイド」の挿入歌を歌うにあたって、新たにASUKAが、翌年には、OVA「北斗の拳~ユリア伝~」の挿入歌を歌うにあたって、WAKANAがボーカリストに起用され、それぞれ「FictionJunction ASUKA」、「FictionJunction WAKANA」として楽曲が発表された。
2008年にはFictionJunctionのKEIKOとWAKANAがアニメーション映画『空の境界』の主題歌プロジェクトに参加。当初はメンバーが非公表であったが、4月29日に開催されたライブにて参加メンバーを公表し、ユニット名は『Kalafina』であることが明らかとなった。
2009年に、それまでは「FictionJunction ○○」(○○には、ゲストボーカルの名前が入る)として楽曲を発表していたものが「FictionJunction」名義に統一される。以後、ゲストボーカルが固定されないプロジェクトとしてFlying Dogより楽曲のリリースが行われる。同時に梶浦とその関連ボーカリストの公式ファンクラブ「FictionJunction CLUB」が設立された。但し、南里侑香は、FictionJunction名義の楽曲参加だけでなく、FictionJunction YUUKA名義としても活動継続している。
「FictionJunction」名義統一後、2016年頃までは梶浦本人とボーカルのKAORI、KEIKO、WAKANA、YURIKO KAIDAを中心に、テレビアニメのタイアップ曲を含むシングルやアルバムをリリース。ライブ活動にも注力し、ライブアルバムもリリースされた。
2018年2月、梶浦がスペースクラフト・プロデュースを退社。後の5月に「FictionJunction CLUB」は閉鎖された。
2018年6月に梶浦は個人事務所「FictionJunction Music」を設立。後の10月より新たなファンクラブサイト「FictionJunction Station」が運営開始。なお、2018年以後のライブではWAKANAに代わりJoelleがライブにレギュラー参加している。また、2019年にLiSAがボーカルとして参加した「from the edge」をFictionJunction feat.LiSA名義でリリースして以降、再び「FictionJunction ○○」(○○には、ゲストボーカルの名前が入る)として楽曲がリリースされる場合があり、同楽曲以降はSACRA MUSICから楽曲のリリースが行われるケースが増えている。
2021年12月、翌年のアルバムリリースと同アルバムに参加するボーカリストの選考オーディションを開催することを発表。2022年7月、オーディション合格者のritoとLINO LEIAが2023年リリースのアルバムに参加することが発表された。
これまでにテレビアニメ、ゲームなどを中心にタイアップ曲を発表している。
オリジナル曲だけでなく、梶浦が過去に提供したアニメの主題歌や、サウンドトラック曲のセルフカバーも存在する。
全ての楽曲において、作詞、作曲、編曲は梶浦が担当するが、その他のアーティストは、一切固定されていない。
日本語詞の曲のみならず、外国語や、通称「梶浦語」と言われる意味を持たない造語での歌唱曲もある。また、日本語詞の曲の中でも前奏や間奏の部分に造語コーラスが存在することも多い。また、この造語コーラスは公式に発表されないことも多い。
CDでは、ボーカルのパートに多重録音が使われたり、楽器の編成が複雑な場合もあるため、CDとLIVEでは、参加ボーカルやバンド編成が異なる曲もある。
LIVEでは、CD参加メンバーだけでなく、梶浦のサウンドトラックに参加経験のある人物がゲスト出演することも多い。
FictionJunction YUUKA名義のものは当該ページを参照。
プロジェクト始動から現在に至るまで、「FictionJunction」名義での単独ライブは行われていないが、「Yuki Kajiura」名義として梶浦由記が主催するライブではFictionJunctionのオリジナル曲だけでなく、梶浦が音楽を担当したアニメのサウンドトラック曲や、主題歌のカバーが披露されることもある。同ライブには、日本語詞での歌唱曲のみが披露される「日本語オンリー」、日本語詞以外の言語(造語を含む)での歌唱曲のみが披露される「日本語封印」、サウンドトラック曲(造語などのコーラスも含む)のみが披露される「サウンドトラック」等もある。
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