JR九州バス株式会社(ジェイアールきゅうしゅうバス)は、九州のバス事業者の一つで、九州旅客鉄道(JR九州)の100%子会社である。本社を福岡県福岡市博多区堅粕二丁目22番2号に置く。高速バス・一般路線バスのほか、貸切バス事業や定期観光バスの運行も行なっているJRバスの一つ。
JR九州バスの高速バス事業は博多バスターミナル(博多駅前)を拠点に、福岡市とおおむね300km圏の都市を結ぶ路線を中心に運行している。中でも福岡市から広島県・山口県への高速路線は、ふくふく号(福岡 - 下関、西鉄高速バス・サンデン交通)を除き、いずれもJR九州バスが運行に携わっている。また近年では、2011年3月の九州新幹線全線開業に伴う「B&Sみやざき号」、2014年の東九州自動車道(延岡〜宮崎間)全線開通に伴う「ひむか号」など、博多を拠点としない都市間路線の運行も行っている。
※詳細は当該路線記事を参照のこと。
※九州旅客鉄道時代の路線も含む。
貸切バスの営業エリアは、支店・営業所が所在する4県のうち福岡県・佐賀県・鹿児島県の3県全域と、長崎県大村市、佐世保市、東彼杵郡(東彼杵町、川棚町、波佐見町)である。
現在の塗装は水戸岡鋭治のデザインによる、「RED LINER」のロゴが入った赤一色(「バスレッド」とも呼ばれている)のデザインであるが、これは現在の親会社であるJR九州から分社化する前の1988年に貸切車ではじめて採用されたもので、その後のJR九州全体で原色系のデザインの車両が多数登場することになった。
車体に書かれている大きな数字は「デザイン番号」とも呼ばれ、デザイナーが2桁の数字から見た目が良いものを選び、その中から選択される。160台のバスに2桁番号を割り当てたため重複もあるなど、あくまでデザインの中の意匠として配したもので、車両称号とは関係なく、連番ともなっていない。
側面のロゴは、以下のように分類されている。
シンボルマークは国鉄バスからの伝統を受け継いだツバメであるが、他のJRグループのバスが西日本JRバスを除いて白ベースの車体側面に塗装でツバメのマークを表示しているのに対して、JR九州バスでは車両前面に小さな金属製のエンブレムが取り付けられているだけとなっている。
国鉄バス時代はいすゞ・三菱ふそうの車両が多かったが、民営化後は日野・日産ディーゼル(当時、現「UDトラックス」)も増加している。特に2000年以降は日産ディーゼル車が多く増備されている。また、民営化後には国鉄バス時代に採用例がなかった西日本車体工業の車体を架装した車両も多く導入されている。一般路線車については、2001年以降は他社からの譲受車 のみとなっていたが、2008年より新車導入が再開されている。
なお、日田彦山線BRTではJR九州が導入した専用の車両を使用している。詳細は日田彦山線BRT#使用車両を参照のこと。
国鉄バスの附番法則をそのまま使用していた(国鉄バス#車両称号を参照)が、2004年11月以降の新車から、以下のような附番法則に変更された。なお、在来車の改番は行われていない。
車体には4桁に省略されて表記される事が多く、この省略表記は「ドア番号」と呼ばれている。省略方法は、基本的にはメーカー・年式(下1桁)・固有番号の数字から4桁としているが、年式以降の4桁をそのままドア番号として表記している車両も存在する。特に三菱車の場合は通常の省略方法の場合4000番台となることからこれを嫌い、例外的表記としている。
また、省略表記の数字をそのまま希望ナンバーにしている車両も多い。
上記の法則により、「748-05554」は、「リクライニングシート装備の高速車で日産ディーゼル製、製造年はxx05年で、前扉・空気ばね装備の車両」における54号車ということになる。
JR九州のICカードであるSUGOCAは、開業より車内精算の実証実験を行っている日田彦山線BRT以外に導入している路線はない。
直方線全線では2013年4月1日より西日本鉄道(西鉄)などが導入しているnimocaを導入しておりSUGOCAも相互利用としては利用可能である。全国相互利用対象カードであるKitaca、Suica、PASMO、TOICA、manaca、ICOCA、PiTaPa、はやかけんも利用可能。
北薩線では鹿児島市電・鹿児島市営バス・南国交通と同様、RapiCaが導入されている。鹿児島交通などのいわさきコーポレーション各社が導入しているいわさきICカードと相互利用が可能であるが、全国相互利用対象カードではなく片利用にも対応していない。
嬉野線では2022年9月20日よりnimocaが導入された。[1]
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