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小公女セーラ


小公女セーラ


小公女セーラ』(プリンセスセーラ)は、1985年1月6日から12月29日まで、フジテレビ系列で毎週日曜19:30 - 20:00(JST)に全46話が放送された、日本アニメーション制作のテレビアニメ。「世界名作劇場(ハウス世界名作劇場)」の第11作目に当たる。英語表題は"A Little Princess Sara"。また表題の『小公女』には『プリンセス』というルビがふってあるため『プリンセス・セーラ』とも呼称される。

昭和60年度厚生省児童福祉文化奨励賞、昭和60年度文化庁子供向TV用優秀映画賞受賞。

概要

原作はフランシス・ホジソン・バーネット(バーネット夫人)の児童文学『小公女』(A Little Princess)。それまで全体にソフト路線だった「世界名作劇場」シリーズの中にあって、いじめを扱うなど異彩を放つ作品となっている。原作ではセーラが7歳でミンチン学院に入学してから、およそ7年間の話であるのに対し、10歳で入学してからの1年間程度の話になっているなど、本作品でも各キャラクターの設定やストーリーに原作との相違点が見られる。登場人物ではベッキーやラビニアの扱いが大きくなっている他、セーラの味方としてオリジナルキャラクターのピーターが配置された。登場人物の年齢差も異なり、原作ではセーラとラビニアの年齢差は6歳(本作品では3歳)、セーラとベッキーの年齢差は5歳(本作品では同い年)で、いずれもセーラよりも年上である。

本作品より、ハウス食品の単独提供となり、これに伴ってシリーズ名も前述の通り表記されるようになった。また、本作から提供は各作品の主人公が読み上げるようになり、1994年放映の『七つの海のティコ』の第9話まで継続される。本作品では「世界名作劇場」のアバンタイトルの「ハウス食品」ロゴはテロップで別乗せしていたため(これとは別にブルーバックで提供クレジットも表示)、前述のノンスポンサー期間や系列外局での番組販売扱いの遅れ放送(ハウス食品と地元企業の複数社提供を含む)でもそのまま流用できる形になっていた。

本放送当時に、「ハウス食品」ロゴがテロップで別乗せしたのも、「世界名作劇場」のロゴが極太丸ゴシック体で書かれたのも、この作品のみである。

あらすじ

時は19世紀の後期。1885年、10歳のイギリス人少女、セーラ・クルーは、インドで富豪である父、ラルフ・クルーの一人娘としてなに不自由のない生活を送っていたが、寄宿学校に入学するため父の故郷であるロンドンにやってくる。父の希望もあり、入学したミンチン女子学院では特別寄宿生として優遇されるが、それを自慢する事もなく、母を亡くして寂しがるロッティの母親代わりになったり、田舎から雇われて来たメイド・ベッキーの不始末を庇うなど、持ち前の優しさで人気者になる。ところが、それまで生徒達のリーダー的立場であったラビニアと、貧しい育ちから成り上がったミンチン院長のコンプレックスを刺激する形になってしまい、2人から嫉妬や悪意、憎悪に満ちた根深い感情を抱かれるようになる。

セーラの11歳の誕生祝いの最中、インドにいる父が破産の末、熱病により死去したという知らせがもたらされる。ダイヤモンド鉱山への投資などを回収出来なくなった事に激怒したミンチン院長はセーラを学院から追放することを考えるが、世間体を考慮し、学院の使用人として無賃金で働かせる事にする。屋根裏部屋に移されたセーラは、使用人たちやラビニアらによる執拗ないじめを受けながらも、ベッキーやアーメンガードを始めとする心ある味方に支えられてゆく。

そんな中、学院の隣の屋敷にクリスフォードという紳士が越して来る。彼もインド在住のイギリス人だったが、病気の療養、そしてある少女を捜すためにロンドンに居を移したのだった。クリスフォードはある事からセーラに関心を抱き、使用人に命じて夜間にこっそりと豪華な食事を届けさせる。しかし、この『魔法』はミンチン院長の知るところとなり、セーラは窃盗の疑いを掛けられて屋根裏部屋を追い出され、馬小屋で寝泊まりさせられるようになる。学園でハロウィンパーティーが行われた日、ラビニア達のロッティに対するいたずらが原因で、ジャック・オー・ランタンの火から馬小屋が火事になる。セーラは放火犯に仕立て上げられた挙句、ミンチン院長によって学院を追放される。

行き場を無くしたセーラは、もともと専属の御者だったピーターの家に居候しつつ、街頭でマッチ売りを始める。一方、ミンチン女学院には差出人不明のセーラ宛の贈り物が届けられ、ミンチン院長はアメリアに命じてセーラを学院に戻す。その豪華な贈り物から、「セーラを支援する富豪」の存在を感じ取ったミンチン院長は態度を豹変させ、セーラに優しく接するようになる。

やがてセーラは、屋根裏に舞い込んだクリスフォード邸のサルを返すため、クリスフォードの屋敷を訪れることになり、そこで、贈り物の主がクリスフォードであること、クリスフォードが捜していた盟友ラルフの娘がセーラであることが判明する。実はラルフの死後にダイヤモンド鉱山は成功し、ラルフへの破産宣告もクリスフォードにより差し止められ、セーラに莫大な遺産と世界有数のダイヤモンド鉱山の発掘経営権の半分が遺されていた。そして、ラルフの盟友クリスフォードの莫大な財産も後継ぎがいないため全てセーラに譲り渡されることになる。セーラを連れ戻そうとクリスフォード邸を訪れたミンチン院長は事実を知って驚愕した。

翌日、ミンチン女学院にセーラの使いが訪れる。裁判にかけられるのではないかと慄くミンチンだったが、セーラの答えはミンチン学院に10万ポンド(当時の時代で日本円で二十数億円)もの寄付をし、生徒として学院に戻るというものだった。そして苦労を共にしたベッキーと屋敷で暮らす事になったセーラは、意地悪をして反省したラビニアと和解し、ダイヤモンド鉱山の正式な所有権委譲と両親の墓参りのためインドへの旅路についた。

登場人物

主要人物

セーラ・クルー
声 - 島本須美
本作品の主人公。10歳(作中で11歳の誕生日を迎える)。
当時、英領であったインドの出身。国籍は父同様にイギリスだが、母親がフランス人だったため、ミンチン学院の年少組のフランス語講座の指導者としての力量を持つほどにフランス語が堪能である。趣味は読書で、自分の状況をさまざまなシチュエーションに当てはめて想像するのが得意。頭脳明晰で心優しく、感情豊かな少女であるが、育ちの良さゆえに世間知らずで脆い面もある。寡黙で人見知りな面もある。
家が破産し、使用人の身分に落ちてからはラビニア達から執拗ないじめを受け続けるも、ベッキーや数少ない友人達に支えられ、過酷な境遇にも決して屈することはなかった。最終回では父の破産が取り消され、代表生徒にも復帰するが、父の財産を引き継ぐ為にベッキーを連れてインドに旅立つ。
なお、担当声優の島本は、本放送の翌年に放送されたイギリス制作のテレビ映画版『小公女』でも、セーラ・クルーの日本語吹き替えを務めている(これは、父・ラルフやラビニアも同様)。
マリア・ミンチン
声 - 中西妙子
ミンチン学院の経営者。
極めて強欲かつ頑固な性格。金の亡者。支援目当てでセーラを特別扱いしていたものの、その頃からセーラに好意を持っていなかった。セーラの家が破産すると態度を一変させ、セーラを使用人の身に落とし食事もろくに与えず、奴隷さながらに無給でこき使う。物語が進むにつれてセーラへの扱いはベッキーに輪を掛けて酷くなり、ラビニアの走狗と成り果てていた。
第45話でセーラを連れ戻す為にクリスフォード家に乗り込むもセーラが「ダイヤモンド・プリンセス」として返り咲いた様を目の当たりにしてショックを受ける。更に学院に戻った後に全てを知ったアメリアから自らの非道な行いが全てを台無しにした事を罵倒され、泣き崩れた。
最後は学院の経営権を第三者に譲ろうとするほど心身ともに衰弱していたが、学院にセーラから10万ポンドの寄付を受け回復した。
セーラがインドに旅立つ際、アメリアや生徒達と共にセーラを見送っている。
金銭に対する執着が強いのは、過去の貧困が原因。10歳前後で両親を失い、小さなアメリアを連れて、叔母の家で働きながら慈善学校を卒業し、住み込みの家庭教師などを経て現在の学院設立までこぎつけたという苦労人である(第40話でアメリアにより語られる)。
アメリア・ミンチン
声 - 梨羽由記子
ミンチン院長の妹で学院の教師の一人。
厳格な教育者である姉に対し、柔和な性格。流行にも敏感な面がある。
使用人に落とされたセーラに対して同情的ではあるが、気が弱く自身を育てたマリアには頭が上がらない。加えて姉を恐れるあまりに保身に走るなどして、結局はセーラを助ける事は出来なかった。
セーラが出した手紙と姉との会話からセーラが財産を取り戻した事を知ると、鬱積した心情から姉を罵った。最終話で姉や生徒達と共にセーラを見送った。
ラビニア・ハーバート
声 - 山田栄子
学院の生徒の一人。華やかな霧囲気を持つ大人びた13歳(作中で14歳の誕生日を迎える)の美少女。
アメリカの石油王の娘でプライドが高いが、内心では田舎出の成金であることを引け目に感じ、さらに代表生徒の座を降ろされ、セーラが代表生徒になったことを強く恨んでいた。セーラが父を失いメイドの身分になったあとは代表生徒に復帰する。
取り巻きのジェシーやガートルードを従えて、セーラや彼女に味方する生徒達(主にアーメンガードやロッティ)にいじめを繰り返す。己の立場とミンチン院長を利用してセーラに味方したデュファルジュ先生を解雇させた。いじめの際は主にセーラに濡れ衣を着せる場合が多い。いわゆる院長の腰ぎんちゃく的存在である。
セーラが使用していた特別室を部屋を譲り受けた際、セーラを専用メイドにしようとしたが、セーラの身の上を知った父親に平手打ちを喰らった。
最終回でセーラが代表生徒に復帰した事で立場を悪くし、取り巻きにも見捨てられてしまうが、セーラと和解する事で孤立は避けられる。しかし最後までセーラに対して謝罪の言葉は無かった。セーラがインドに出掛けている間にアメリカへ帰国する事になるが、セーラと遠い未来での再会を語った。
ベッキー
声 - 鈴木みえ(現・一龍斎貞友)
学院の使用人。貧しい実家を支えるため、田舎からロンドンに出てきて、ミンチン学院で働く。
働き者で心優しい性格の持ち主だが、ミンチン院長や上司であるジェームスやモーリーにはあまり大事にされておらず、辛い生活を強いられていた。しかし、セーラの優しさに触れて感動し、以後はセーラがどのような境遇にあっても「お嬢様」と呼んで心から慕い支え続ける。後にクリスフォード邸に引き取られ、ダイヤモンド・プリンセスに返り咲いたセーラの専属のメイドとして仕えることになる。イングランド北部ヨークシャーのアッシュフィールドという小村の出身で、東北弁のような訛りのある言葉で話す。家族は母親(声 - 榊原良子)と3人の兄弟がおり、兄弟は弟のテディ(声 - 伊倉一恵)と妹のマーサ(声 - 神代智恵)と他に1人(原作では身寄りが無い設定)。
ピーター
声 - 坂本千夏
セーラの専用馬車の御者。怪我をした父親に代わってセーラの専用馬車の御者として学院に赴く。ミンチン院長は子供の御者に難色を示すが、セーラの機転のおかげで御者として働けるようになった。セーラが使用人の身になってからは解雇され、以前働いていた市場に戻った。ベッキー同様に使用人になったセーラを心から慕っており、何かと力になって支え続けた。明るく屈託のない性格で、下町では幅広い人脈を持つ。
第15話でセーラに注意された直後、「セーラ」と名で呼ぶようになるが、すぐに以前と同様に「お嬢様」と呼ぶようになっている。

ミンチン女子学院の生徒

アーメンガード・セントジョン
声 - 八百板万紀
ぽっちゃりした少女。おとなしく内気だが、とても優しい性格。また、覚えられにくい名前を気にしており、愛称は「アーミー」。
勉強が不得意で、フランス語は特に苦手。寝坊や遅刻が多い。
ラビニア達にいじめられていた時、セーラにかばってもらったことがきっかけでセーラの親友となる。
セーラが使用人の身分になった後も、親友として心配し同情しているのだが、気が弱いためなかなか行動に移せない。
大学教授の父からは頻繁に本を送られてくるが、本を読むのは苦手。そのため父とはあまり折り合いが良くないものの、ロンドンに住む叔母のイライザからは可愛がられている。セーラが高熱を出して瀕死の状態にあった時は、叔母のイライザに解熱薬の依頼に向かおうとするもベッキーが代役を引き受け、ベッキーの代わりにセーラの看病を行った。
ロッティ・レイ
声 - 渡辺菜生子
年少の生徒。まだ4歳と幼く泣き虫だが、素直で元気な少女。
母親を亡くした直後に学院に入れられたため、実家を恋しがり、脱走騒ぎを起こしたこともある。
セーラが母親代わりになってからは、セーラを「セーラママ」と呼んで慕っており、アーメンガードとも仲が良い。逆にラビニアとその取り巻きであるジェシーとガートルードを嫌っている。
ラビニア達にいじめられながらも、果敢にセーラを庇う。
ジェシー
声 - 中野聖子(第1話 - ) → 飯塚はるみ(第4話 - ) / 飯塚はる美(第35話 - )
ラビニアの取り巻きの一人。長身の痩せ型で髪型は三つ編み。ミンチン院長やベッキーのものまねをしてセーラやアーメンガードをからかうことが多い。意地悪な性格。
セーラの父の死を知らされた時にはセーラを気の毒がるそぶりを見せた。13歳。最終回ではラビニアに愛想を尽かした。
原作でもラビニアの取り巻きであるが、アニメ程は性悪な人物ではない。
ガートルード
声 - 佐々木るん
ラビニアの取り巻きの一人。体格は肥満ぎみで髪型はポニーテール。意地悪な性格。13歳。セーラの父の死を知った時はジェシー同様セーラを気の毒がるそぶりを見せた。最終回ではジェシー同様、ラビニアに愛想を尽かした。
原作では名前のみの登場で人物像は不明。
クリステル
声 - 梨羽由記子
マンチェスター出身。茶髪のセミロングで、オレンジと赤い服を着ている。
ダイアナ
おしゃれな女の子。茶髪をピンクのリボンでポニーテールにしている。服は紫色。
リンダ
声 - 坂本千夏
父親は鉄道会社の技師長。金髪で、赤いカチューシャをしている。服は緑色。
ドルシラ
声 - 津島瑞穂
父親は炭鉱の重役。青い服で、金髪。
ジェニファ
声 - 神田和佳
いたずらっ子。紫色の服で、お団子頭。
スーザン
声 - 高木早苗
年少生徒で軍人の子。三つ編みにしており、服の色は紫。
ジェイン
年少生徒で父親は工場長。茶髪で、黄色い服を着ている。
ダイアナと髪の色が同じだが、姉妹であるかは不明。
ペネラビ
年少生徒で父は医者。赤いリボンでポニーテールにしており、服の色は青。

原作ではロッティ、アーメンガード、ラビニア、ジェシー、ガートルード以外の生徒の名前は出なかった。

ミンチン女子学院の使用人

モーリー
声 - 向殿あさみ
学院に住み込みで働くメイド長でジェームスの妻。捻くれた性格の持ち主であり、ジェームスと共にセーラとベッキーをあごで使うなど、目下の相手に対する思いやりは皆無。本人は給料が安いためにあまり仕事もしない。一方で目上の存在に弱く、院長の前では縮こまっている。
セーラを目の敵にし、度々嫌がらせをする。
原作では「エムマ」という使用人の名が記された著書もあるが、キャラクター設定はされていない。
ジェームス
声 - 郷里大輔
学院に住み込みで働くコックでモーリーの夫。妻同様に捻くれた性格で人使いが荒く、セーラとベッキーをこき使う。加えて、ずる賢く怠け者で安い給料のせいでろくに仕事もしようとしない。モーリー程はセーラを嫌っていない様子(セーラが学院を一時去る際にお別れを告げるシーンでは、忌々しげにそっぽを向いたモーリーに対し、ジェームスは狼狽えながらも反応を示している)も見せるが、改心する事は無かった。
原作でも同名の使用人の名が記された著書もあるが、キャラクター設定はされていない。
マリエット
声 - 高木早苗
セーラ専任メイド。まだ仕事に慣れずもたつき、失敗ばかりのベッキーのことを陰ながら応援していた。ラルフの破産により学院を辞めさせられた。

ミンチン女子学院の先生

デュファルジュ先生
声 - 上田敏也
学院のフランス語の先生。最初にセーラの語学の素晴らしさを見抜いていた先生。授業を見に来たミンチンが、別の話をしていたと思い込み平手打ちで子供達をしかった際に、ミンチンを「いけませんぞ」とたしなめたこともある。セーラの面白い会話を含めた授業の進行のうまさを褒めていたが、そのセーラに味方しているような素振りをミンチンやラビニアからは煙たがられていた。温厚でおっとりしており優しい。南フランス出身で、優しく分かりやすい指導で生徒達から慕われている。セーラの理解者だったが、後にラビニアの逆恨み(ミンチンに嘘の告げ口をした)によりミンチン院長から退職を勧告され、帰国することになる。セーラと別れるとき心から悲しみ、涙した。
パスカル夫人
デュファルジュ先生の後任としてやって来たフランス語の先生。

ミンチン女子学院の来客達

バロー弁護士
声 - 藤本譲
セーラの父ラルフ・クルーのロンドンにおける代理人となる弁護士。ラルフのインドでの鉱山経営に多額の出資を行っていた。ラルフが急死したことを知ると、負債の回収の権利を主張してセーラの残された財産をエミリーを除いて根こそぎ取り上げて売り払い、身寄りの無いセーラの世話を全て学院に押し付けた。のちに父についての手がかりを得ようと事務所にやって来たセーラにラルフの死と破産の詳細を伝えているが、出資した鉱山の持ち主のラルフの友人がどこにいるかまでは手がかりを掴めず途中で断念した事を語った。その後の出番は無い。
市長夫人
声 - 花形恵子
ミンチン学院の視察にやって来る。代表生徒のセーラがお気に入り。本名は「フランシス・ミレイ」。
ワイルド医師
声 - 槐柳二
セーラの病気を伝染病と誤診した酒好きの医師。後にアメリアが腰を打撲した時にも登場している。
ラビニアの父
声 - 岸野一彦
基本的にラビニアには甘いが、彼女がセーラを専用メイドにしようとした時は、セーラの身の上を知ってラビニアを平手打ちし、専用メイドの話も白紙に戻すなど良識的で厳格な一面も持つ。
ラビニアの母
声 - 滝沢久美子
夫以上に娘に甘く、ラビニアと自分のことしか頭にない。
セントジョン
声 - 沢木郁也
アーメンガードの父で大学教授。書斎にこもって本ばかり読んでおり、外国の言語を数多く話せるらしい。アーメンガードによく本を送る。娘と妹を見下す事があるらしい。
イライザ
声 - 片岡富枝
アーメンガードの叔母で、セントジョンの妹。ロンドン郊外在住。物忘れをすることが多く、兄からは変人扱いされているが、アーメンガードとの仲は良好。薬を調合するのが得意。栽培しているハーブが、のちにセーラの命を救った。
ジム
声 - 古谷徹
煙突掃除の少年。
少年
声 - 広森信吾
ピーターの知り合いで名前は出てこない。ガラスを売り歩いている少年。学院の割れたガラスの交換にやってくる。

クリスフォードとカーマイケル一家

トム・クリスフォード
声 - 仲村秀生
ラルフ・クルーとはイートン校の同窓生にしてダイヤモンド鉱山の共同経営者。
インドで患った病気の療養を兼ねて、亡き友人の娘を探しにロンドンにやってくる。家の中では車椅子での生活だが、外出時は杖を用いる。若干老けた印象だが、実年齢は30代である。独身。終盤でセーラがラルフの娘である事を知り、財産を譲渡した。最終回で売り払われたセーラのペット達を取り戻している。
ラムダス
声 - 田中秀幸
クリスフォード氏に仕えるインド人の青年。容姿端麗で運動神経がよい。猿のスーリャを飼っている。屋根裏部屋の奇跡を演出する。
カーマイケル弁護士
声 - 西村知道(第30話) → 屋良有作(第32話 - )
クリスフォードの依頼でセーラの行方を探している。セーラの身元を確認した後、法律的に彼女の遺産相続を決定づけた。
カーマイケル夫人
声 - 佐々木るん
カーマイケルの妻。
ドナルド・カーマイケル
声 - 堀江美都子
カーマイケル弁護士の息子。事情を知らずに、セーラに硬貨を恵んだことがある。元気で心優しい少年。
ジャネット・カーマイケル
声 - 向殿あさみ
ドナルドの姉で、礼儀正しい女の子。

原作ではカーマイケル家には8人の子供がいるが、本作品ではストーリー進行上に不可欠な2人のみの登場となる。

ロンドン街頭に住む人々

洋服屋の主人
声 - 神山卓三
街の洋服屋で、エミリー人形の元の持ち主。
売り物ではない店の看板であるエミリー人形をセーラに譲り、同時にセーラの服の注文を受ける(この時の採寸が後々への伏線となる)。
落ちぶれたセーラを救った事もある。
ピーターの父
声 - 増岡弘
足を怪我したために御者を辞め、馬具修理を行っている。
ピーターの母
声 - 山田礼子
病気がちで寝込んでいる。
花屋のおばさん
声 - 丸山裕子
ピーターの知り合いで、市場で屋台の花屋を営んでいる。お嬢様だった頃のセーラを覚えていて気にかけてくれる。
パン屋の主人
声 - 大山高男
パン屋の夫人
声 - 峰あつ子
街のパン屋の店主。セーラがお腹を空かせている貧しい少女・アンヌにパンをあげてしまうのを見て「天使のような子」と評した。後に、アンヌをパン屋に引き取った。
アンヌ
声 - 本多知恵子
セーラから、パンを恵んでもらった孤児の少女。のちにブラウン夫人の店の住み込み店員となる。
老司祭
声 - 村松康雄
街の教会にいる心優しい司祭。セーラが4ペンス銀貨を拾って教会に届けた時、「神様が下さったもの」と説いて持ち帰らせた。
マギー
声 - 峰あつ子
ピーターの知り合いで、マッチを作り売っている女性。
少年
声 - 高木早苗
ピーターの知り合いで、泥ひばりをしていた少年。

その他

ラルフ・クルー
声 - 銀河万丈
セーラの父親。インド在住の大富豪で、フランス人の妻を早くに亡くしている事から、一人娘のセーラをたいへん可愛がる。セーラをミンチン学院に預けてインドに帰るが、ダイヤモンド鉱山の開発が難航。破産の末、熱病に冒されて亡くなってしまう。終盤でその財産を跡継ぎである、娘・セーラに渡す。
第1話で希望通りに一生徒としては贅沢な部屋と使用人を揃えてもらったが、娘を溺愛するあまり足りないと言ってミンチンを不快にさせる発言をした。
エミリー
セーラの人形であり、良き話し相手。元は街の洋服屋の看板であった。ラルフとセーラが洋服屋の主人に必死の説得をした末、購入。セーラにとても大切にされている。破産の知らせにより、財産は何もかも失ったが、エミリーだけは決して離すことはなかった。洋服屋の主人によれば、フランスのジュモーが製作した最高傑作であり、現実でも現在では大変高価な人形である。作中、「おしゃべりしたそうに口を開いている」というセーラのセリフがあるが、現実にオープンマウスのジュモードールが制作されるようになったのは、1880年代末期のことである。
原作ではセーラから「ただの人形」と言われて八つ当たりされるなど、ぞんざいに扱われる描写がある。
シーザー
声 - 山田栄子
学院でねずみ捕り用に飼われている猫。よそ見をしながら気だるく歩く癖がある。院長やジェームスに蹴られたりするが、セーラには良く懐いていて話相手になっていることもあった。フランス語の授業の時を始め、ときおり、セーラたちの言葉がわかっているかのようなそぶりも見せる。ドアをすり抜けるようにしてはいるのが好きらしいが、たまにドジを踏み失敗したりしている。
メル
屋根裏部屋でセーラと同居しているネズミの一家。父ネズミ、母ネズミ、仔ネズミ5匹の合計7匹で構成される。名前の由来は旅行記などの本の著者であるメルキセデックから。原作では、「メルチ(Melchy)」という愛称で呼ばれている。
ボナパルト
声 - 坂本千夏
インドからセーラと一緒にやってきたオウムで口癖は「セ~ラ」。
ジャンプ
セーラ専用の馬車を牽く小馬(ポニー)。父の破産により、ボナパルトと共にバロー弁護士に差し押さえられていたが、クリスフォードによってセーラの元へ戻った。
スーリャ
クリスフォードの飼っている猿。ラムダスが世話をしている。イタズラ好きで、よく隣の学院までやってくる。
ボリス
クリスフォードの飼っている長毛で大型の犬。おとなしく寂しがり屋で人懐こい性格。初期の設定ではカーマイケルの犬とされていた。

スタッフ

  • 原作 - フランシス・ホジソン・バーネット(『小公女』より)
  • 製作 - 本橋浩一
  • 製作管理 - 高桑充
  • 企画 - 佐藤昭司(日本アニメーション)、久保田栄一(フジテレビ)
  • 監督 - 黒川文男
  • キャラクター・デザイン - 才田俊次
  • 美術設定 - 川本征平
  • 美術監督 - 沼井信朗
  • レイアウト監修 - 森やすじ
  • 音楽 - 樋口康雄
  • プロデューサー - 中島順三(日本アニメーション)、石川泰平(フジテレビ)
  • 撮影監督 - 森田俊昭
  • 録音監督 - 小松旦弘
  • オープニング作画 - 桜井美知代
  • 企画・制作 - 日本アニメーション、フジテレビ

主題歌

オープニングテーマ

「花のささやき」
作詞 - なかにし礼 / 作曲 - 森田公一 / 編曲 - 服部克久 / 歌 - 下成佐登子

エンディングテーマ

「ひまわり」
作詞 - なかにし礼 / 作曲 - 森田公一 / 編曲 - 服部克久 / 歌 - 下成佐登子

※上記2曲を収録したEPレコードは、キャニオン・レコード(現在のポニーキャニオン)より発売。

Collection James Bond 007

各話リスト

放送局

※放送日時は1985年12月終了時点、放送系列は放送当時のものとする。

メディア展開

映像ソフト

  • 小公女セーラDVD(1~11巻) 発売:バンダイビジュアル(2001年3月25日~6月25日発売)。
    • ジャケット画は3巻までは放送当時に準した絵柄だったが、4巻から美少女アニメ風の物に変更。
  • 世界名作劇場・完結版 小公女セーラDVD 発売:バンダイビジュアル (*90分に編集したダイジェスト版)
  • 世界名作劇場 メモリアル音楽館 小公女セーラ 発売:コロムビアミュージックエンタテインメント

その他

  • 日本国有鉄道が1985年の母の日記念乗車票を発行した。
  • リカちゃんのアニメフレンド小公女セーラ
    • タカラから発売されたリカちゃんサイズのセーラ人形。4種類

脚注

関連項目

  • 小公女
  • 小公女セイラ - 2009年にTBS系列で放送されたテレビドラマ。本作品と原作を同じくする。
  • 小公子セディ - 1988年に放送されたテレビアニメで、世界名作劇場の第14作目に当たる。本作品の原作者であるバーネット夫人の著書『小公子』を原作として採用。

外部リンク

  • 小公女セーラ(日本アニメーション公式ホームページ)
  • 小公女セーラ 完結版(カートゥーン ネットワーク)
  • 小公女セーラ - YouTubeプレイリスト

Text submitted to CC-BY-SA license. Source: 小公女セーラ by Wikipedia (Historical)